富士日記/世界遺産?

2013-07-07 11:47:01 | Weblog

           
  (昭和三十九年七月 ~ 昭和五一年九月)

 図書館に新しく文庫で置いてあったので、毎夜布団の上で足、腰のストレッチングをしながら、読んでいるのですが、だんだんと、武田家の近所にいて、奥様の話を聞くのを楽しみにしているような気分になっています。
 世の中を、人間を見る目が鋭い、というか本質を点いていると感じることも多いです。それにしても川口湖と東京を行ったり来たり、の生活ですが、ドライブはあまり苦ではなかったのでしょうか、。
当時の物価も書いてあるので「昭和の記録」でもありますね。そろそろ終わりのページに近づいてきて読むペースを落とし気味になっています、、。
 
 そんなさなか、武田泰淳の名前を新聞で見ました。
 
朝日新聞6月27日論壇時評

 「女性が輝く日本、仕事と育児が両立出来、生き生きと活躍できる社会の構造を打ち出しました」と首相は答える。 それを読んだぼくは、なんだかひどく憂鬱になる。本気かどうか疑わしいから?違う。この人に代表される「政治家」のことばが、よそよそしく聞こえるからだ。
  
 半世紀以上前、作家の武田泰淳は、ある政治家の言葉に触れ、こんなことを書いている。

「叱っている彼から、叱られているぼくらへ一本の路が通っているばかりで、叱られる者から彼への路は全く閉ざされている。この断絶のはなはだしさは、たんに彼ばかりでなく、ある種の政治家の文章が、たえず僕らの頭上におっかぶせる暗さ、重苦しさである。
 どうしてこのような、悲しむべき断絶が、人間と人間の間に起こりうるのであろうか。そして、まだまだこのような断絶から、ぼくらはしばらく、開放されそうにない、というあきらめに似た不透明の霧のようなものが、ぼくらを包んでいる」

 既成の政治(家)への「あきらめに似た不透明な霧のようなもの」に包まれて、棄権票は不気味に増えている。         
                      「立候補する人々  ぼくらはみんな泡沫だ」 高橋 源一郎 より抜粋
  
          

 富士山が世界遺産に認定されたということで、TVでも特集番組がいくつかありましたが、、捨てられるゴミの多さは課題として残っているようです。
 世界遺産に認定すると、通常6年後にチェックするのだが、富士山は3年後に改めて世界遺産としてふさわしいかチェックする、という条件付きというのですから、少々(かなり?)恥ずかしいですね。
 


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