NHK BS 「若冲ミラクル・ワールド」 若冲の天才ぶりを確認した特集でしたね。私は十数年前に何かの雑誌の若冲特集で、初めて名前を知り、凄い人が日本にもいたのだな、と思っていたのですが、今回の放送で改めて「天才だ」と思いました!
中でも、今回特に印象に残ったのが水墨画の「乗興舟」でした。
「空を少しのムラもない黒で表し、山の稜線はくっきりとした白。にじみのない黒が、鶴の1ミリほどの輪郭線を際立たせている」
「黒を主役にして春を描きつくした、前代未聞の版画」
版木にのりをつけ、紙を置く。紙と版木が密着するよう丹念に空気を抜いていく。
細かい部分はへらで押し込んでいく。(押し込んだ所が白く残る)
タンポのすみをつけ、紙の上から墨を乗せていく。(正面刷り、という特殊技法)
正面刷りのもう一つの魅力は、紙に微妙な凹凸(オウトツ)が生まれることである。
墨がにじまない様、ごく微量を重ねていく。
この漆黒を出す為に、墨にもこだわった。この黒の大作は、現代でも解明しきれない、若冲の技の高みを教えてくれます。
なかなか充実した番組でしたね。若冲の世界を堪能しました!涅槃図も面白いですね。彼がどんな気持ちでこれを描いたのか、話を聞けたらなあ、と思います、。