LONDON DIARY

ロンドン在住フローリスト、asuka のブログ。

バンビーノ料理

2008-04-12 15:57:49 | food

最近Youtubeで久々に日本のドラマを観た。
「バンビ~ノ!」といって、おそらく昨年の今頃に放映されていたもの。
博多の一青年が、一流のシェフを目指して、有名イタリアンレストランで修行をするお話。ドラマも結構面白かったけれど、何より毎回登場する、おいしそうなお料理の数々!大抵、娘の寝静まった後、夜中に一人で観ていたので、空腹の私には、一層おいしそうに映る。普段は、パスタよりもメインの方が好きなイタリアンだけど、次々に出されるおいしそうなパスタに、私のパスタ熱は日に日に高まり…。
「このパスタ、食べたか!」(博多弁)
と、最初は見よう見まねで試していたら、このドラマのウェブサイト上に、レシピが掲載されているのを発見!

http://www.ntv.co.jp/bambi/

上の写真は、「春野菜とパンチェっタのスパゲティー」。
ガーリックを潰して赤唐辛子と一緒にオリーブ油に味と香りを移し、豚バラ肉(ベーコンでも)を炒めてすぐに白ワインを注ぎ、強火でワインを飛ばす。野菜類は、スパゲッティーの茹で上がる3分くらい前に、一緒に茹で上げて、肉のフライパンに混ぜ、生トマトを加えて炒めて、パセリで仕上げ。パルメザンチーズをかけてもおいしい。

野菜たっぷりパスタは、栄養たっぷりだけど、何となく味的には今ひとつで、主婦の知恵パスタ風になりがちだけど、これは組み合わせがとても良かった。オクラの粘り気と、ヤングコーンの歯ごたえが絶妙。

もう一皿ご紹介。
「ツナとレタスのスパゲッティー」



これは本当に簡単。
基本的には上の要領で、パスタの茹で上がる30秒前にレタスを加えるのみ。
巨大なレタスは、特に一人暮らしの場合は余りがちなのでは?
レタスのツルンとした食感がさっぱりとしていておいしい。
私はサンドライドトマトのペーストを少し使用した。

それから、とってもおいしかったのが、定番だけど、魚介類たっぷりのペスカト-レ。エビや貝のだしは最高!
(写真は撮りそびれたのでありません…)

ついでにもうひとつ、最近作ってみておいしかったパスタ料理をひとつ。
ロンドンではお馴染み、イタリアンのカルッチョズでお気に入りの
「Penne Giardiniera」を真似て作ってみた。



本当は、Pugliese Penneという、巨大なペンネを使うのだけれど、ちょうど家に余っていたラザニア用パスタがあったので、そちらを使用。

材料 2人分

太めのペンネ(Pugliese Penne) 160g

ガーリック 2片 (1片は微塵切り、もうひとつは香り付け用)
ズッキーニ 1本 (切って水にさらして、アクを取ると良い)
ほうれん草 (Young Spinach) 250gくらい
パルメザンチーズ
赤唐辛子
オリーブ油
バター少々

作り方

ほうれん草を1分くらい茹でて、水を切り、粉状にしたパルメザンチーズと微塵切りにしたガーリックと混ぜて、2~3cmのボール状に丸め、油で揚げておく。

潰したガーリックと刻んだ赤唐辛子でオリーブ油に味と香りをつけ、細かく刻んだ
ズッキーニを炒め、仕上げに少しだけバターを加える。

茹で上がったペンネをズッキーニのフライパンに混ぜて軽く炒める。
器に盛り、ほうれん草のボールをのせて、パルメザンチーズをふりかけて完成。

カリッと揚がったほうれん草ボールで、野菜だけとは思えないおいしさ!

ミラノサローネ旅行秒読みで、さらにイタリアンに盛り上がっている(私だけ?)我が家です。





大好きないちごミルクで締めくくり!

Chelsea Physic Garden 

2008-04-10 15:35:16 | flower

4月2日、チェルシー薬草園 -Chelsea Physic Garden-で、植物観察をさせてくれるイベントに母子で参加した。

幼稚園児を対象にした、この手のイベントは多いけれど、もっと小さな子どもたちにも、植物に触れさせてあげたいという、一人のお母さんの計らいによるもの。口コミで集まった有志グループは10名(+子どもたち10名)ほどになり、植物園の専門家と一緒に、園内を散策した。

午前10時半、集合した小さな学校の教室のような部屋には、皆で囲める大きな丸い机が2台置いてあり、壁には、揺れ動くメダカの映像が…。入り口の水槽が、プロジェクターで大きく映し出されていた。小さな魚の動きの繊細なこと…。

机の上に、大小様々な形の木の実のようなものが、次々に並べられた。興味深そうに手にとってみる子どもたち。実はこれ、全て本物の植物の実や種を乾燥させたもの。まるで木のように固い。我が娘、花が手にしたのは巨大な豆で、房の中に残った豆がカラカラと鳴るのが面白くて、楽器のようにシャカシャカシャカ。


この質感。ラインの美しさ。音色の優しさ。赤ちゃんの遊び道具に良さそう。

全員揃ったところで、いよいよ野外へ。
あいにくの雨も何のその、子どもたちは、やっぱりお外が大好き。花もお気に入りのレインコートを着て、大はしゃぎで駆け回り…。


手に持っているのは、コラージュ作りのための台紙。粘着テープが張られており、そこに庭で見つけたものを貼っていく。さあ、何が見つかるかな?


トゲのような形の面白い葉。触ってみたくなる。
アジアンタム
歩道の砂利にも夢中。

観察ツアー中盤、庭園の端の小さな小屋で、種植え体験。
案内のお兄さんが、一人ずつに、小さな豆の茶色い種を手渡してくれた。
それを小さなポットに入れて、土を被せて、日付と名前を記入。


2008年4月2日、豆、花&あすか


藁で作られた椅子に座って…。


さり気なく置かれたこんなオブジェもチェルシーらしい。


舞台のような台に並んでディスプレーされた鉢植え。

土から這い出してきたミミズを見つめる子どもたち。
ミミズ観察にはうってつけの天気。


そして最後に、この植物園の専門分野、薬草の温室へ。


寒い日の植物園では、まずこの暖かさがうれしい!
温室というと、味気ないものを想像するけれど、こんなに味のある、素敵な温室は初めて。古い木枠といい、統一されたテラコッタのポットといい、手書きのラベルといい、管理者のこだわりが感じらる。




ゼラニウムの小さな苗と大きくなったもの。一緒に見て較べられる。


ヘリクリサム


カモミール


小さな温室の、小さな植物の苗たち。ここで育てられて、やがて大きな家へお引越し。

一般開園時間の12時に、ツアーは終了。
実際に植物を見て周ったのは、ほんの1時間程度だったけれど、それでも十分楽しめた。小さな子どもと一緒に出かけるのにちょうどよい広さ。
ガーデン内には、ショップやカフェレストランもあり、なかなか充実している。このカフェのランチは、本格的なビストロパブ風の料理で、とても丁寧に作られていておいしかった。小規模のせいか、まるで家族経営のレストランといった風な居心地のよさ。(あんまりおいしくて写真を撮りそびれました!)


ショップで売られていたムスカリの鉢植え           
ショップ横のテーブルは大きなテラコッタポット。こちらもすべて売り物。

仲良しのお友達と一緒に植物園探索をして、ビーンズの種を植えた鉢をお土産にもらい、おいしいランチを食べて、母子共に大満足!


こちらはおまけ…。
帰り道、気になっていたdaylesford Organicの花屋へ。




コッツウォルズの小さな町、Daylesfordの高級オーガニックファームショップのロンドン店。セルフリッジズ、ハーヴィーニコルスなど、最近チェーン展開が目覚しい。ここのフルーツの盛り合わせ、かぼちゃのスープはビックリするくらいおいしかった。
Maida Valeのプランツ園、Clifton Nurseryにもカフェとショップが入っているけれど、花屋はこのチェルシー店のみ。白で統一されたディスプレーと、フランスの田舎を思わせるような、シンプル且つ存在感のある雑貨類が魅力。

(あの中華のHunanのすぐ近くです。)


花嫁さんのナルシサス

2008-04-01 02:37:03 | flower


これまで数々のブーケを作ってきたけれど、未だに一番大好きなブーケ作り。
手渡した時の笑顔に、花って素敵なものなんだなーと改めて思う。

店で仕事を始めた私にとって、まず基本となるのがブーケ作りだった。
どんな人が選んでいくのかな、どんな人が受け取るんだろう。
相手が見えない時も、想像しながら束ねていく。
一本でも美しい花を、一緒にすることでより美しく見せてあげられたら…
と願いつつ。

春の野に一斉に咲くナルシサスの花を、野に咲くよりも美しくというのはとても難しく思えたけれど、今回作ったこのブーケは、この花が何よりも好きだという花嫁さんからのリクエストだった。

この日のために、ランズエンドの果て、scilly島から遥々運ばれて来たナルシサスの箱を開けた瞬間に広がった春の野原の薫りに包まれて、幸せのブーケを一本ずつ丁寧に束ねていく。

出来上がった瞬間、じっと傍らで見ていた娘が即座に、
「花(娘の名前)、持ちたあい!」 

大事なブーケだと察したのか、そーっとそーっと持つ…。

そういえば、私も春の花嫁だった。
憧れの花屋で、大好きなチューリップを束ねただけのシンプルなブーケを作ってもらった、それが私の花仕事の大きなきっかけだった。
もう10年近くも前の話ですが…。