LONDON DIARY

ロンドン在住フローリスト、asuka のブログ。

St. Stephen's Church ブーケレッスン 

2014-02-20 03:39:13 | flower lesson


2月10日、ロンドンでの最後のフラワーレッスンのご報告です。

当初は、いつもの小さなカフェで6名様、の予定でしたが、
有難いことに、定員を大幅に上回るお申し込みを頂き、
会場を教会へ変更し、20名様にお越し頂きました。

お一人お一人の作品をじっくり拝見するには、多過ぎるかと悩みましたが、
お申し込みを頂いた皆様のお顔を思い浮かべると、お断りすることは、とても出来ず、
参加者の皆様にも、勝手が違うのをご承知おき頂き、
思い切って会場変更に踏み切った次第です。

ブーケは、私にとって、一番思い入れの強いもので、
私自身の最初に受けたフラワーレッスンも、ブーケでした。
段々大きくなるブーケを左手で持ちながら、手がつるのではないかと思ったものです。
でも、自分で初めて作ったブーケが、一応形になって、キレイだなー…と嬉しくて。
白いバラとBrassicaに、Snowballを合わせたものでした。

だから、「ブーケ初めてなんです!大丈夫でしょうか…」と不安そうに言われると、
「大丈夫ですよ~!」と自信を持ってお答えするのです。
今回も、そんな方が何人かいらっしゃいました。

花屋で働くようになってからも、一番作ることが多かったのはブーケ。
同じ花でも、組み合わせによって、全く新しい表情が生まれ、
店に置いてある花で、一日中作っていても、飽きることがないのです。
何年も働いていても、今まで一度も!
ただ、束ねるだけですが、束ね方もいろいろで、なかなか奥が深いものであります。

それだけ様々なスタイルのあるブーケ。
それも、最後のレッスン。
どんなものにするか、悩みに悩みました。

そして、行き着いたのは、こんなブーケです。

白とグリーンは、大好きな色ですが、
誰でも出来るかな?平凡過ぎるかな?という葛藤も最後までありましたが、
結局これに決めました。

レッスンで、皆様にも申し上げたのですが、
私はここぞという時に、気合を入れて色を選ぶと、
色々な色を巡り巡って、結局この白グリーンに戻ってくることが多いのです。
意図しているわけではないのですが…。

季節が秋冬なら、別の色にしたと思いますが、
春を待つこの時期は、特にこんな色を使いたくなります。

今の季節なら、Tuber Roseやヒヤシンス、ラナンキュロスなども使いたかったのですが、
今回は、レッスンの為のブーケで、ブーケ作りが初めてという方にでも、比較的扱いやすいものを
なるべく取り入れてみました。
チューリップは、ちょっと難しかったかもしれませんが…。

同じ花材でも、作る方によって、違った感じのブーケになります。
それが今回は20人分!私も興味深かったです。

大人数で、きちんと段取り良く終えて、時間通りランチに漕ぎ付けられるかどうか、
少し心配だったのですが、皆様片付けなども、率先してお手伝いして下さったおかげで、
予定通り、無事終了することができました。

そして、レッスン後は、いつものHaminadosカフェへ。
店主Jopsephさん、いつもお馴染みのAlexさん、二人とも、またまた快く迎えて下さいました。
私は、いつものほうれん草のキッシュに、盛り沢山のサラダを添えて頂きました。
そこでお食事が済んで、最初のグループの方がお帰りになってから、
この日は全然写真を撮っていないことに気付き、唖然!
レッスンも、ランチも、ほとんど撮る余裕がなかったのです。
もっともっと、当日の様子をお伝えしたかったのに、ごめんなさい!

17年、住み慣れたロンドンを離れることになりますが、
最後の約2年間は、フラワーレッスンをしていたおかげで、
一番出会いが多かったような気がします。

何度も通って下さった方々、本当にありがとうございます。
お会いするのが、いつも楽しみでした。
まだ、数回だった方にも、これからもっとご一緒できると思っていたのに残念です、という温かいお言葉を頂き、
申し訳ない気持ちで一杯ですが、
一度でも、ご一緒できたご縁を、大切にしていきたいと思っています。

皆様これから、様々な形で、お花に接していかれることと思いますが、
またいつか、どこかでご一緒できるといいですね。

日本に戻ったら、これからどんなことを始めようかと
今はあれこれ模索中。
また新たな一歩を踏み始めます。

どうもありがとうございました。
















1月のテーブルアレンジメント レッスン報告

2014-02-04 00:55:48 | flower lesson


1月のレッスンは、「テーブルフラワーアレンジメント」でした。

1月、2月と、残り少なくなったロンドンでのレッスン、
いつもにも増して、充実したレッスンにしたい!という意気込みが強く、
迷いに迷ったテーマでした。

私は、何故このロンドンで、フラワーレッスンを始めたのか。
生徒の皆さんにとって、一番良いのはどんな作品なのだろうか。
そんな自問自答を繰り返し、そして辿り着いた答えが、この作品です。

「意気込んだ割には、普通じゃないですか?」というお声が聞こえてきそうですが…。
そうです。ロンドンの、普通のアレンジメントをご紹介したかったのです。
奇抜でない、普通だけれど、とびきり美しい花を…。

テーブルフラワーアレンジメントは、ある程度の大きさがあるアレンジメントの中では、
皆さんが一番身近に感じていただける、出番の多いものなのではないでしょうか。

今の時期に、イギリスの一般的、かつ伝統的な食器やお料理が並ぶテーブルに、
極自然に馴染む、そして見る人が癒されるような、そんなアレンジを、そんな思いで、
ロンドンのフラワーマーケットで旬の花から、花選びを始めました。





まずどうしても使いたかったのが、今が旬の、Brassicaと言う名の花。キャベツのようで、実際に花屋さんの間でも、
Cabbageと呼ばれています。こちらの紫にしたのは、その鮮やかな色も理由ではありますが、
こちらのアンティークの銀の食器や花器などにとても映えるから、そんな理由でした。
紫にも、いろいろありますが、こうして、少し色身やトーンの違う紫を使うことで、お互いの色が
より生き生きとするような気がします。アネモネや、ヒヤシンスなど、春の花を入れたのは、
冬らしさと同時に、春を待つ、今の気持ちを表現したかったから、それと、最近多く市場に出回るようになり、
ある意味、旬の花であるから、そんなところです。

そして、くすんだ白色の葉脈(Skelton Leaves)で、実際にはまだ冬である、今の季節感を出してみました。





2日に分けて行った1月レッスン、今回も、ブログで募集をしていなかったにも関わらず、想像以上の数のお申し込みを頂き、
レッスンが始まる前から、感謝の気持ちで一杯でした。ありがとうございます!

まだ先の事と思っていた2月レッスンも、もう来週に迫ってきました。
2月のブーケは、私のロンドンレッスンの集大成となるように、頑張ります!