LONDON DIARY

ロンドン在住フローリスト、asuka のブログ。

バレンタイン

2011-02-16 10:18:02 | flower

2月は花屋が一番忙しい月。
その前日が誕生日の私、花屋で働き始めてからは、誕生日はいつも仕事。
黙々とバラのブーケを作る一日。

でも、今年は息子が生まれたばかりで産休中。
ひとつもブーケを作らず!
何だか拍子抜け…でものんびりバースデーもやっぱり良い!

バレンタインと言えば、赤、赤、赤い花。
でも私は昔から赤よりも違う色が好き。

今年は、お友達2人に参加してもらい、バレンタインをテーマに、こんな花を生けてみた。
まずは樺の木(birch) の枝を使って、ハート型のリースを作り、それを土台に、花を加えていく。



白いバラはAvalanche。イギリスでは代表的な大輪のバラ。
香りのないバラなので、ローズマリーを添えて。

みんな小さな子ども連れで、上の子を学校に送って、お迎えまでという時間制限の中、結構時間のかかるアレンジメントを提案してしまい、皆さんの作品や創作過程の写真を撮る余裕もなく…。

でも下の子たちは仲良く楽しそうに遊んでいたし、うちのチビ助はずーっと寝ていたし、こんな形でレッスンを少しずつやていけたらと…。



さて、当日。
結局我が家は今年も日本式。でも前日においしいスウィーツを堪能した夫、チョコレートケーキを焼こうかと聞くと断られたので急遽、チョコレートを買いに行った。もう14回目のバレンタイン。今年はとうとう当日準備…。

Year1の娘はイギリスの現地校に通っているので、バレンタインの認識が日本人とはちょっと違う。
私も「そうなのよ~。バレンタインっていうのは、男の人が好きな女の人に、お花をあげる日なのよ~。パパは日本人だからわからないのかな~。教えてあげたら?」と密かにそそのかしていたのだけれど、やはり14年続いた日本式バレンタイン、そんなことで急に変わるわけもなく…。

夕方、帰宅した娘の手には、花など一本もなく…。
まあ、まだ小さいものね。ママが同じクラスの男の子だったら、真っ先にお花をあげるんだけどなあ。
そういえば日本の小学校でも、バレンタインデーは、男の子にとっては結構シビアな一日だった。
自分は男に生まれなくてよかったと思ったものだったわ。

「今日、クラスで誰か、お花もらっていた?」
 「うん。ルナがもらってた。」
「誰からもらったの?」
 「ハーヴィー。」
「あれ?ハーヴィーはあなたと結婚するんじゃなかったっけ?」
 「うん…。」
「ハーヴィーは、ルナのことが好きなんだ…」
 「うん。でも、私のことが好きなんだよ。」
「え?」
 ハーヴィーは、ルナのことよりも、私のことの方が、もっと好きなの!」

ご飯を食べながらテーブルに身を乗り出して、母に力説した娘…。うーん、でもきっと敗れたね、この恋は…。
まあ、でもまだまだ先は長い。小さな学校で、学年一クラスしかなくて、男の子が10人もいないけれど、誰かがきっと、あなたの良さをわかってくれる日が来るといいね。きっと来る!

そういう私も、誰からも、カードももらえず…。
まあ既婚者だからね…。でも、そうか、もうすぐ40歳。

40歳を過ぎてもきれいな人は相当努力しているものだと夫に言われた。
努力します…。

自分のことはさておき、
来年はもっときれいなお花をたくさん生けてバレンタインを迎えたいな。
ちょっとお仕事が恋しい産休バレンタインデーでした。


お花が終わったら、ベースに使ったリースだけを壁にかけてみた。甘すぎかな?でもバレンタインだからね!