ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2022年J2リーグ第42節 大宮アルディージャvsV・ファーレン長崎

2022-11-03 16:06:35 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の大宮の記事はこちら(40節・山口戦、2-1)
※前回の長崎の記事はこちら(38節・横浜FC戦、0-2)

<前節からの変更>

大宮=11人とも変更無しと、整然とした組織力で最終戦を締める格好だ。

長崎=変更は4人、そのうちの1人はGKで笠原→富澤へと代える。後は右サイドバックが高橋→米田で、米田の居た左SBに加藤聖。ボランチの片割れがカイオ・セザール→加藤大で、エジガル・ジュニオがFWに入り植中と2トップを組む。そして右サイドハーフが澤田→大竹

スタメン

降格はしなかったものの、組織力の向上が見られないままリーグ終焉を迎えてしまうクラブも当然あり。

長崎がそれに当たり、目下6戦未勝利(1分5敗)で巻き返す気配が無いままとうとう最終節となりました。
それでも前節までプレーオフ圏入りの可能性があったという立場で、それだけにかえってこの不振は予想以上に応えたようであり。
仙台もそうだったように、負けが込む事で「昇格を狙えるほどのチーム力は無い」と自身で思い詰めてしまう心理的状態を強いられるのが何よりも辛いもの。
特に4連敗中の現在は、いずれも前半に先制点を与えてしまいそのまま敗戦と、一度リードを奪われれば跳ね返す力も気力も無く。
残された最後の試合、勝利云々以前に、それを払拭する姿勢をまず見せたい所。

前半1分に早くもチーム得点王(11点)のエジガルがシュートを放ち(枠外)、その気概を攻撃面で見せ付け。
しかしその後、大宮の右サイドからのセットプレー攻勢に押し込まれます。
スローイン→コーナーキック(クリアボールを栗本ミドルシュート・ブロック)→スローインと続き、奥を取ったのちの手前からの(岡庭の)クロスで目線を変え。
そして後方から走り込んで放たれた栗本のヘディングシュートがゴールネットを揺らし、圧力で押し切ったというような先制点を挙げた大宮。

その後も大宮の右サイド攻勢は続き、5分にパスワークでエリア内右を突き、こぼれ球を矢島慎也が中央からのシュートで締めるもGK富澤がキャッチ。
6分にも中野の右奥からのクロスを栗本がダイビングヘッドで合わせる(枠外)など、早くも長崎の「敗者のメンタリティ」が顔を覗かせる流れに。
長崎は、左SBの加藤聖が上がり目になるというのが攻撃時の基本形なので、それに従うかのように守備面でもそれを突かれていた感があり。
そんな弱点が相手からも露骨だったのか、普段は守備的な戦いを繰り広げる大宮も、グラウンダーでのパスの割合を多くして攻撃。
11分には最終ラインから右サイドで前進するビルドアップで労せず前進していくなど、長崎にとっては早くもドツボに嵌っていく感覚に襲われていたでしょうか。

何とかその流れを断ち切る長崎、自身も最終ラインから繋ぐビルドアップで反撃。
標的となっていた加藤聖も、マイボール時には前線に上がったうえで、下がって受ける左SHのクレイソンの攻撃力を引き出し。
そして21分、エリア内左角付近でのポゼッションから、クレイソンのパスを受けた鍬先が再度エリア内を窺わんとした所を大宮・小島に倒されて反則。
これで左ハーフレーン・エリアからすぐ手前という位置で直接フリーキックを得る絶好機となり、キッカーはクレイソン。
右足でゴール右を狙ったシュートで、GK志村の逆を突いて見事ネットに突き刺します。
前半のうちに追い付いた長崎、最初の課題である「リードされたらそのまま終わり」という意識を払拭する事に成功しました。

大宮はその後も右サイドから執拗に攻撃を仕掛けるも、柴山の突破力に依存したような形が目立ち、先制点のような良い形でのクロスは見られず。
また、曲がりなりにも攻撃が通じる状況を受け、長崎のビルドアップに対しても果敢に最終ラインにまでプレッシングにいく姿勢が目立ち。
普段のような強固な4-4-2ブロックが乱れる事となります。

35分にはパスワークで長らく攻撃を続ける長崎、一旦途切れるも大宮がパスミスという隙を見せた事で、加藤聖縦パス→エジガルポストプレイ→植中シュート(GK志村セーブ)と決定機。
続く右CKではグラウンダーでのクロスと変化を付け、ニアサイドで受けた米田がシュート(ブロック)と、揺さぶりを見せる精神的余裕も出てきたようであり。
その後も大宮のプレッシングを受けても屈せず、最終ラインからのビルドアップで敵陣へと運んでいき応戦。
ファビオ・カリーレ監督が普段から「ボールを地面に付けて攻める」と語るポゼッションの姿勢は、ここに来てようやく形になってきたようでありました。

スコアは1-1から動かずに前半を終え、泣いても笑っても残り45分の今シーズン。

後半2分、大宮は例に拠って右サイドから前進。
栗本縦パス→富山ポストプレイで叩かれたボールを小島がスルーし、中央で矢島慎が受けてキープするも奪われ。
逆に長崎は3分、加藤大縦パス→植中ポストプレイがディフェンスに阻まれるも、こぼれ球を大竹が拾ってドリブル。
そしてラストパスを受けたエジガルがエリア内に進入、そのままシュートを放ってゴール右へと突き刺し。
楔のパスからの流れの差異が露わになり、36節(水戸戦・1-0)以来のリードを奪った長崎。

追い掛ける立場となった大宮。
それでも長崎のディフェンスは盤石では無く、長短のパスを絡めての攻撃で反撃体制を採ります。
しかし8分に長崎の攻撃、エジガルの左サイドのドリブルで奥を突いての戻しから、鍬先が中央へと流れミドルシュート。
これを大宮・袴田が頭部でのブロックで防ぎ、このガッツプレイで巻き返す機運が生まれたでしょうか。

12分に小島の縦パスを中央で受けた富山がエリア内を突き、こぼれた所を柴山が拾ってシュート。(GK富澤キャッチ)
13分には岡庭が右サイドをドリブルし、そのままサイドからエリア内右へと流れてシュート(ブロック)と立て続けに攻め立て。

その流れのままに迎えた16分、長崎のクリアボールを栗本がダイレクトで前方へ送り、左サイドで受けた中野が細かいタッチのドリブル。
エリア内左奥を突いて左CKを得ると、キッカー矢島慎のクロスをニアサイドで中野がフリックにいき、長崎・エジガルに当たるもかえって巧くファーサイドへ流れた所を袴田が合わせシュート。
攻勢をセットプレーで締め、同点に追い付きます。

なおも最終ラインからの組み立てで攻め込まんとする大宮。
長崎はやはり前線の守備という面はほとんど落とし込まれておらず、決してポゼッションに秀でている訳では無い大宮サイドのビルドアップを許す始末であり。

そして19分左サイドからパスを繋いだ末に、小島のスルーパスを左サイドで受けた矢島慎が、レーンチェンジでエリア内左を突き。
この動きを長崎・米田が後追いで倒してしまうと、反則の笛が鳴ってPKとなります。
キッカーは柴山が務め、落ち着いてゴール右へと蹴り込みGKの逆を突いてゴール。
これで3-2と、逆転を果たした大宮。

再び追う立場となった長崎。
当然反撃を仕掛けるもその攻撃は何処かぎこちなく、距離をとったグラウンダーのパス中心に大宮のブロックを揺さぶらんとするも中々実らず。
得たCKでも、ショートコーナー→戻しのパスでオフサイドとなるシーンを作る(27分)などチグハグな流れのなか、ベンチが動きます。
エジガル・大竹に代えて山崎・クリスティアーノを投入。(大宮も29分に矢島慎→大山へと交代)

エジガルに代わって植中が彼の役(降りてのポストワーク兼フィニッシャー)を務める事となりましたが、32分に加藤聖の斜めの縦パスを降りて受け、山崎を経由して右のクリスティアーノに展開と良い流れを創出。
このタイミングでさらにベンチは動き、クレイソン・鍬先→笠柳・五月田へと2枚替えを敢行します。
年齢的にもフレッシュな選手の投入で変化を加えると、直後の33分右サイド奥でのスローインからの攻撃で、米田がクロス。
これをファーサイドで植中が折り返し、山崎がヘディングで・五月田が足で詰めにいくもこぼれ、一旦拾われるも山崎が素早く奪い返してエリア内右奥からグラウンダーでクロス。
中央で植中が合わせて仕上げ、カオス状態のなか得点を奪って同点に追い付いた長崎。

尚も攻め立てる長崎、明らかに動きが良くなった植中・個人技溢れるクリスティアーノ・若さを押し出し推進していく笠柳らをフルに活かし、大宮ゴールに迫っていきます。
こうなると大宮にとっては苦しく、中々自分達のターンを作れず自陣で釘付け状態にされていく流れを強いられ。(これを簡単に打開できるのならば下位には居ない)
3失点目の場面で、エリア内でボールを拾った際にセーフティにクリアする意識が皆無だった事も悔やまれる状況で、残留決定後の消化試合・そしてこの日の撃ち合いの展開という要素もそんな意識の緩みに繋がっていたでしょうか。
その雰囲気に呑まれていたのか、カードを出し渋っていた相馬直樹監督も、38分という遅めの時間にようやく2度目の交代を敢行、富山・中野→河田・武田へと2枚替え。(同時に長崎も櫛引→カイケへと交代)

それでも自陣深めでクリスティアーノにボールカットされたり(41分)、CKから二次攻撃を仕掛けんとする所をバックパスを笠柳にカットされてカウンターを受けたり(42分)と、ミスを目立たせてピンチを招いてしまう大宮。
45分に奮闘していた柴山が負傷という形で交代を余儀なくされてしまう(泉澤と交代・同時に栗本→吉永へと交代)と、突入したアディショナルタイムは長崎のペースとなります。

グラウンダーでの前進に、カイケのロングボールとパワーも加わった長崎。
4点目を狙わんと果敢に何度もエリア内へボールを運んだものの、フィニッシュに繋げる事は出来ず。
最後は中盤からのFKで、GK富澤が放り込んだものの実らず、試合終了を告げる笛が鳴り響き。
ともに苦しいシーズンを締めるに相応しい、痛み分けという結果に終わりました。

長崎と大宮、順位は違えど2年連続で監督が途中交代という、奇しくも同じ流れを描いているクラブ。
フロントの迷走感も滲み出る中、果たして来季は同じ事を繰り返してしまうのか否か、今から気になってしまう所です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DAZN観戦 2022年J2リーグ第42節 レノファ山口FCvsジェフユナイテッド千葉

2022-11-02 16:42:40 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の山口の記事はこちら(40節・大宮戦、1-2)
※前回の千葉の記事はこちら(39節・水戸戦、1-0)

<前節からの変更>

山口=前節変更した4-2-3-1のフォーメーションを継続。そしてメンバーも11人とも変更無し。

千葉=前節負傷交代の米倉に代わり、末吉が右ウイングバックに入る。変更はこの1人のみ、といっても末吉は前節66分間出場したため、実質変更無しと言える。チアゴ・デ・レオンソとダニエル・アウベスの名はベンチにも無く、代わってブワニカ啓太がベンチ入り。

スタメン

ホームで最終節を戦う山口。
既に渡部・菊地のベテランDFが引退を表明している状況ですが、前節のシステム変更を受けて再度レギュラーに返り咲いた渡部。
この日もスタメン出場と、まだ十分戦力になるのではと思うと同時に、来季に向けた編成は大丈夫なのかという不安も過り。(ちなみに菊地はベンチ外)

既に昇格も降格も無いクラブ同士の対戦なので、情緒の雰囲気一色になると思われた試合。
相手の千葉も、尹晶煥(ユンジョンファン)監督のラストマッチという要素を抱えての一戦なので尚更であり。
しかし予想に反して立ち上がりからハイテンションな展開となります。
お互い最終ラインからボールを繋がんとし、それに対するプレッシングも旺盛。

そんな中で迎えた前半8分、山口はGK関からの組み立てで、成岡の大きな展開から橋本のダイレクトパスを経て左サイドで前進。
受け直した橋本のクロスは跳ね返されるも、再度拾った橋本が今度はエリア内左へ送る、つまりレーンチェンジのパスを選択。
そして受けた田中がシュートを放つと、難しい角度ながらも狙いすまして右サイドネットへと突き刺します。
早々に先制し、ホームの雰囲気を高揚させた山口。

当然ながら果敢に追加点を狙う山口は、11分に敵陣深め右サイドで吉岡がボール奪取、そのまま中央へと流れシュートしますがここはGK新井章太がセーブ。
このまま一方的なペースの予感を孕ませますが、13分には逆に千葉のプレスで、バックパスのミスを右サイドで見木がカット。
中央へ送られたパスを櫻川ソロモンがダイレクトでエリア内へ送り、走り込んだ高木俊幸がシュート、GK関がセーブとショートカウンターの応酬を見せます。

山口は普段通りなものの、千葉の方は過去の試合からは考えられない積極的な試合運び。
前節までプレーオフ出場の可能性を残していたとあり、そのプレッシャーから解放されたという表現が相応しいでしょうか。
守備はリトリートが第一・攻撃はとにかく1トップへロングボールを送り続けるという、ガチガチに固められたかのような試合運びの姿は何処にもありませんでした。

ビルドアップvsプレスという局面の連発で、どちらともいえない流れを描きつつ時間が進み。
ただし千葉はウイングバックが前掛かりになるという弱点が露呈する分、サイドで2対1の局面を作り易い山口の方が若干優勢で、攻撃機会にも反映されていきます。
そんな中27分に得た左CKでは、キッカーを務めたのは渡部。
意外なチョイスと思われたその刹那、ショートコーナーでの戻しを経て、中央後方からの田中のロビングをエリア内左で合わせにいった渡部。
これがラストマッチという心理的な要素も加えての変化の付け方でしたが、佐藤謙介がエリア内で反則を犯してしまい実らず終わりました。

一方の千葉は、右センターバックの新井一耀が前に出るという可変を主体にしての、右サイドアタックが主な攻撃方法。
末吉の推進力を盾にしつつ、高木俊が前述のシュートシーンはじめ、櫻川のポストワークも絡めての最前線でのプレーが脅威となっていました。
37分には右CKから、櫻川のヘディングシュートが炸裂しましたがゴール前で山口・橋本のブロックに阻まれ。

しかしポゼッションによる攻撃は久々なためか、次第に山口の前線の圧力に屈する場面が目立ち。
35分には田中のスルーパスによる山口の好機を一旦切るも、吉岡にパスカットされて継続、エリア内右付近での攻防を経て成岡がクロス。
これを中央で高井がヘッドで合わせるもファーへ流れ、それを梅木がボレーで合わせるも大きく枠を逸れて命拾い。
継続性という面で後れを取っているのが、前半の終盤にはハッキリ表れるようになりました。
43分には成岡が中央からシュート(ブロック)、アディショナルタイムにはエリア内右から吉岡がシュート(ブロック)、尚も繋いで中央から高井がシュート(ブロック)とフィニッシュを量産する山口。
しかし欲しかった追加点は奪えず、1-0で前半終了となります。

ハーフタイムで動いてきたのはビハインドの千葉で、秋山→福満に交代。
これにより右に福満が入った事で末吉が左WBへシフトと、本来の並びになった両サイド。

この采配で同サイドで今一つ関係性が希薄だった新井一・末吉が、スムーズに前への仕事が出来るようになったでしょうか。
後半から千葉へと流れが移り、左右のサイドから攻め上がりを見せ。
そして後半6分に中央からの攻撃、高木俊縦パス→櫻川収めてキープという流れから、リターンを受けた高木俊が前進ののちミドルシュート。
GK関がセーブしたボールに櫻川が詰めにいき、関に抑えられて撃てずという際どいシーンを作ります。
このプレーで櫻川が足を痛めて倒れ込み危ぶまれるも、無事に立ち上がり。

そんな千葉の攻撃に対し、GK関がスルーパスを飛び出してクリアしたり、クロスをダイレクトで抑えたりと奮闘が目立つ山口。
逆に言えば守備面で劣勢は隠せないという事でもあり。
迎えた11分、千葉は新井一が前に出てボールカットすると、右サイドでのパスワークを尻目にターゲットとなるべくエリア内まで上がる新井一。
この姿勢が奏功したか、この攻撃で右CKを得た千葉、キッカー田口のクロスの跳ね返りを高木俊がダイレクトでシュート。
ブロックに入った高井に当たると、GK関が逆を突かれる形となってゴールに突き刺さります。

再び好機を迎えたのが17分。
左サイドから田口がクロスを入れ、奪われるも左へ出されたパスを新井一がカットと、ここも新井一の積極性から攻撃継続。
そしてそのままエリア内に切り込みシュートを放つと、ゴール左へと突き刺さり。
攻勢を結果に繋げる事2度、一気に逆転を果たした千葉。

逆に追いかける立場となった山口、主に右サイドから吉岡を中心にパスワークで崩さんとします。
前半と同様に前に出てきた千葉・末吉の裏を突くシーンも見られましたが、フィニッシュには繋げられず。
何とか同点への答えを見つけたい状況となり、24分には高井→沼田へと交代します。

直後の25分に、GK関ロングフィード→吉岡落としで裏を突き、梅木が走り込んで千葉・チャンミンギュとデュエル。
そしてボールを確保した梅木がシュート、ゴールネットを揺らしたもののその前段階で反則を告げる笛が鳴っており、幻のゴールとなってしまい。
このシーンのように少ないパス数で裏を突くというのが可能性が高そうでしたが、相手が守備意識の高まるビハインドという状況でその機会は偶発的にしか期待出来ず。
ならばと31分には、橋本が左サイドでドリブルする体勢を作ると、切り込まずにアーリークロスを選択します。
そしてこれが梅木のヘディングシュートを生み出したものの、ゴール左へと外れてしまいこれも結果に繋がりません。

逆にカウンター狙いとなった千葉の反撃を受け。
32分にはチャンミンギュのロングパスを櫻川が収めるという、従来の千葉のスタイルによる攻撃で、右サイドへ展開ののちスルーパスに走り込んだ高木俊からクロス。
ニアでの櫻川のフリックを経て、ワンバウンドしたボールを末吉がボレーシュート。(ブロック)
ここに来てロングボールでの攻撃へとシフトした感じでしたが、時間も進んだこの時点では実に効果的となり。

このまま相手の狙いに屈するわけにはいかない山口、35分に吉岡・佐藤謙→高木大輔・河野へと2枚替え。(田中がボランチに回る)
しかしこれ以降山口も攻撃の緻密さを失っていき、ロングパス攻勢と高木大のロングスローというアバウトな姿勢が目立つ事となります。
長いパスの応酬に、オープンな展開になりかけるものの共に際立った好機は生まれず。

終盤に突入し、千葉は37分に2枚替え、新井と櫻川に代えて西久保とリカルド・ロペスを投入。
山口も41分に梅木・田中→岸田・山瀬に2枚替えと、お互いにカードを切り合い。

同点に追い付きたい山口、42分に千葉のフリーキックからの攻撃をカウンターに繋げます。
沼田が持ち運んでのエリア内へのスルーパスは繋がらずも、左サイド奥で高木大が拾って攻撃継続、その高木大のクロスは沼田には惜しくも合わず。
44分にも中盤で高木大がカット、右サイド手前から前のクロスを岸田が合わせにいくという具合に速攻気味に攻めるも、結果には結び付かず。

1-2のままATへ突入し、千葉は残っていたカードを使い。(田口・高木俊→小林・ブワニカ)
するとこの短い時間でブワニカが試合を動かし。
スローインからの流れでロペスがボールを持ち、中央からエリア内右へとスルーパス、そこに猛然と走り込んだ福満からダイレクトでクロス。
グラウンダーでニアサイドを突いた所に合わせたブワニカ、見事ゴールを奪います。
決定的な追加点を得た千葉。

なおも山口のキックオフからの攻撃を小林のパスカットで切り、見木の裏へのミドルパスにロペスが走り込む(GK関が前に出てクリア)という、ゴールに向かう姿勢を貫いた千葉。
直後に試合終了の笛が鳴り、最終戦を白星で締める事に成功しました。
これまでとは一線を成した内容の良さでしたが、プレッシャーの無い状況が齎した賜物という感もあり。
それを活かすも殺すも次期監督次第というオフですが、内定したのは小林慶行ヘッドコーチの昇格
今季の新潟・松橋力蔵監督の成功例をなぞるかのような選択ですが、二匹目のドジョウは果たして存在するかどうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DAZN観戦 2022年J1参入プレーオフ1回戦 ファジアーノ岡山vsモンテディオ山形

2022-11-01 16:49:23 | サッカー視聴記(2022年その他)

<岡山スタメン> 3-3-2-2(3-1-4-2)
GK 堀田
RCB 柳 CCB ヨルディ・バイス LCB 徳元
RWB 河野 DH 輪笠 LWB 佐野
IH 田中 IH 河井
FW 永井 FW ミッチェル・デューク
<山形スタメン> 4-2-1-3(4-2-3-1)
GK 後藤
RSB 半田 CB 山﨑 CB 野田 LSB 川井
DH 藤田 DH 南
IH 山田康太
RWG 國分 CF ディサロ燦シルヴァーノ LWG 加藤

※最終節の記事 -岡山(ヴェルディ戦・0-2) 山形(徳島戦・3-0)

岡山が2016年以来・山形が2019年以来(といっても2年間未開催なので実質2期連続)のプレーオフ出場。
こうして各クラブ場数を重ねる一方で、それを率いる監督の立場としても「プレーオフ請負人」という立場を確立するのは必然というべきでしょうか。
現岡山の木山隆之監督がそれであり、今季で4度目のプレーオフを迎え。
2019年には山形で指揮を執っていたという具合に、その経歴は期せずして「因縁の対決」を作ってしまうものであります。(他のクラブは2012年の千葉・2015年の愛媛)
といっても3年が経ち、選手・監督の入れ替わりにより当時とは別のチームに……というのはサッカー界の常。

その木山氏時代とは、サッカーの内容も変貌を遂げている現在の山形。
攻撃の中心を担うのはトップ下の山田康であり、岡山サイドをそれを理解しているのか、彼がボールを受けた際のチェックは欠かさず。
早々の前半2分にディフェンスに遭い倒された所、岡山・輪笠の足が後頭部に入るという、41節(大分戦・3-0)と似たようなシーンを演出してしまいヒヤリとさせられます。(幸い今回は大した事無く直ぐ起き上がる)

引き分けでも突破できる立場の岡山でしたが、彼へのみならず、プレッシングを強める姿勢を押し出し。
3分は山形の最終ラインにプレスを掛け、ロングパスを田中がブロックして深めの位置からの攻撃に繋げます。(その後輪笠が奥からクロスを入れるもサイドネット外側)

しかし5分、その前へのベクトルを突かれる事に。
空中戦を経て自陣から攻撃開始する山形、拾った半田が國分とのパス交換を挟んで縦パスを送り、山田康が受けると見せかけてダイレクトで裏へスルーパス。
この縦に素早い運びに岡山サイドは対処できず、ディサロがGKと一対一になる好機となり。
最初のシュートこそGK堀田がセーブするも、エリア内にこぼれたボールを再度シュートしネットを揺らすディサロ。
早くも下位である山形が先制と、奇しくも他会場(熊本vs大分)と同じ流れとなりました。

リードを奪われた岡山ですが、その状況も手伝って引き続き山形に圧を掛け続け。
リーグ戦と変わらず、デューク狙いのロングパス・徳元のロングスロー・反則による手前からの放り込みを交えた攻撃でゴールを伺います。
そして守備時には左肩上がりの布陣を採るのもリーグ戦と同様で、常時その姿勢なためあわよくば4-4-2にも思えるフォーメーション。

それに対し山形も、相手の攻撃を切った際はショートパスでの繋ぎを第一とする、普段の姿勢を崩さず対抗。
しかし16分にパスミスを岡山・田中に拾われて危機を招く(田中の右からのクロスまで繋げるもシュートは撃てず)など、岡山の圧力の前に苦しさは隠せないという流れになります。

攻撃回数(自身の集計です)は膨らんでいく岡山ですが、それはセットプレーも交えてのものであり、むしろ大したフィニッシュに繋げられない事がのしかかって来る流れでもあり。
デュークが多彩な位置でボールの収め所となるも、その後繋いでゴール前に運んでもフィニッシャーの不在というギャップに泣かされる諸刃の剣。
30分には再びプレッシングで右サイド深めでデュークがボール奪取し、逆サイドへ展開ののち佐野がクロス。
これを中央で合わせにいったデュークでしたが撃てずと、押し気味の流れとは裏腹に、こうした少ない好機を逃したくないという状況を強いられていたようで。

一方の山形、膨らんでいくエアバトルを山﨑はじめディフェンスの奮闘で凌ぎつつ、マイボールの際はボール支配重視の立ち回りへと傾倒していき。
得たリードと、ボール保持というチーム特性を最大限生かしながら、相手の圧力をかわしに掛かります。
そうして時間を費やしつつ、CKを得てアディショナルタイムを迎えた山形。
そこでもショートコーナーでの繋ぎから、エリア内への縦パスがこぼれた所に藤田がシュートを狙いましたがジャストミートせず終わり。
結局0-1のまま前半終了を迎えました。

ハーフタイムを挟み、始まった後半。
早めに追い付きたい岡山も、押し込む流れを作れていた前半と姿勢は変わらず。
最初に左サイドからのスローインを得たのが後半2分、当然徳元がエリア内へロングスロー。
これがノーマークとなっていた柳に合い、ヘディングシュートが放たれましたがGK後藤がセーブと、危ういシーンを作る山形。
一瞬たりとも気が抜けないというのは常について回る事を再認識させられます。

失点の危機を抱える中、リードを広げられればそれに越した事がないという意識の下、隙あらば前線からプレスを掛ける山形。
5分に山田康が敵陣深め右サイドでボール奪取すると、カットインの姿勢に入った所岡山・徳元に倒され反則。
これで得た右サイド奥からのFKはシュートには繋がらずも、一進一退に繋がるファイティングポーズを保ち。

早めに動く岡山ベンチ、8分にゴールゲッターのチアゴ・アウベスを投入します。(永井と交代)
直後にそのチアゴ(岡山)のボールキープが山形・川井の反則を誘うなど、新たな脅威を相手に押し付けていく岡山。

前半同様に劣勢に晒されそうになる山形ですが、11分に左サイドから縦パスを受けた山田康、中央へと流れて右へ展開。
そして半田のスルーパスに走り込んだ國分からのマイナスのクロスを、ニアで受けてシュートしますが岡山・河野のブロックに阻まれます。
左→中央→右というサイドの変遷役とフィニッシュ双方を務めた山田康でしたが実らず、以降再び始まる岡山の攻撃。
13分にはバイスミドルパス→デュークフリックという黄金連係から、佐野を経由して受けたチアゴ(岡山)がエリア内へ突撃。
山形・藤田に倒されるもそのままキープを続け、こぼされた所をデュークがシュートしますがGK後藤が足でセーブして防ぎ。

同点の絶好機をモノに出来なかった岡山。
そしてこの場面でエリア内で倒されるもノーファールだったチアゴ(岡山)、以降そんな「ファールを貰わんとするプレー」へと傾倒していく事に。
20分にはデュークの裏への浮き球パスを収め、そのままドリブルで再びエリア内を突き。
しかし山形・山﨑のチャージを受けるとあっさりと倒れ、当然ながら反則の笛は鳴らずに終わる事となりました。
直後に両ベンチが動き、山形はチアゴ・アウベスとデラトーレの助っ人2人を投入。(それぞれ加藤・ディサロと交代)
岡山もハンイヴォンを投入(田中と交代、佐野がシャドーへシフト)と、助っ人パワーを補充するに至ります。

早速の22分、徳元が遠目からスローインをエリア内へ投げ入れた所、野田がカットして速攻を仕掛ける山形。
チアゴ(山形)が中央をドリブルしてエリア内へスルーパス、受けたデラトーレが切り返しからシュート(ブロック)と早速2人の力でフィニッシュまで繋げます。
リーグ終盤には、常時こうした後半途中に投入される役目を担ってきたチアゴ(山形)とデラトーレ。
出場時間は全体の半数以下ながら、チーム1位2位の得点数を挙げたその威力は健在であり。
その後岡山が再び攻め込むも、チアゴ(岡山)が遠目からミドルシュートを放ったり(24分・枠外)、ハンイヴォンが左からクロスを入れれる位置からゴールを狙ったり(25分・GK後藤キャッチ)とやや無秩序にも映り。

そんな流れで迎えた30分。
山形は半田のパスカットから前進、山田康の展開から左サイドで運び、川井が左ポケットを突く流れに。
ここから仕掛けるという所で岡山・河野のアタックを受けるも、奥へこぼれたボールに素早く反応してクロスを入れた川井。
結果オーライな流れながらもデラトーレにピタリと合い、ヘディングシュートがGK堀田の逆を突く形となってゴールに突き刺さり。
この時間帯で2点差とした山形。
尚、この好機を尻目に山田康が足を攣らせて倒れてしまい、キックオフの前に交代となります。(小西と交代・同時に國分→河合へと交代)

この局面でリードを広げられて焦る岡山、直後にはエアバトルでの(山形・山﨑への)チャージでデュークが警告を受けてしまい。
何とか反撃の機運を高めんと、ベンチも32分に3枚替えを敢行(佐野・河井・河野→本山・仙波・成瀬)しましたが、徒労に終わる事となります。

34分にカウンター気味に攻める山形、裏へのロングパスをデラトーレが受け、右からグラウンダーのクロスにチアゴ(山形)が走り込むという助っ人2人による好機。
ディフェンスに遭い撃てずも右CKとなり、キッカー小西のクロスは跳ね返されるも藤田から2度目のクロス、ニアサイドで再度デラトーレがヘディングにいく流れに。
これがミートせずファーに流れるも、チアゴ(山形)が合わせシュート、GK堀田のセーブも及ばずゴールラインを割り。
一度はオフサイドの判定となるも、主審が副審の判断を制してゴールとなり、3点目。
この大一番で貴重な追加点を叩き出したデラトーレとチアゴ(山形)の2人。

一気に窮地に追い込まれた岡山。
ホームの歓声を背に受け、何とか巻き返したいものの以降それが空回り。
36分にはFKからの攻撃でしたがそこから山形のカウンターを浴び、チアゴ(山形)の長距離のドリブルを反則で止めた仙波に警告。
39分にはバイスのシュートをエリア内で山形・半田がブロックすると、これが腕に当たったとして岡山サイドは猛抗議。
例によって鬼のような形相で主審に詰めるバイス、それを諫めようとした山形GK後藤が、あろう事かヒートアップしたバイスに倒されるという珍妙なシーンも作られてしまいます。
そしてバイスにも警告が付き出されましたが、なおもその流れは止まらず。
40分にはボールの奪い合いの中、倒れた山形・小西の側でチアゴ(岡山)がボールを蹴って小西にぶつけてしまい。
これに激高して手を挙げた山形・山﨑により乱闘一歩手前の騒ぎが発生し、発端となったチアゴ(岡山)も警告を受ける始末となりました。(その余波か、試合終了後には山形・野田にも警告)

これらにより、リズムを生み出せないまま終盤を迎えた岡山。
バイスと柳が常時上がりっぱなしのパワープレイに賭ける事となり、43分には徳元のロングスローから、こぼれ球を繋いで柳がシュートするもゴール右へと外れ。
しかし運気を得れないままの攻勢を強いられた結果、ATには山形がボールを握る時間が増え、好機の数自体少なく推移する結果となり。

最後は徳元のロングスローが2本続くも、結局ゴールを奪えずにタイムアップ。
0-3で勝利した山形が2回戦進出を決め、またも勝ち抜けなかった木山監督。

山形にとっては、再試合という一騒動もあり、リーグ戦で実質3度敗れた相手に勝利と感激もひとしおの結果を得るに至り。
勢いそのままに、次の試合も上位を喰う事が出来るでしょうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする