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DAZN観戦 2020年J2リーグ第41節 栃木SCvsジェフユナイテッド千葉

2020-12-17 16:50:33 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の栃木の記事はこちら(35節・水戸戦)
※前回の千葉の記事はこちら(34節・新潟戦)

今年開場となったカンセキスタジアムとちぎ
予定では5月から栃木のホームとして使われるはずでしたが、延期により流れてしまい日程も再編。
そしてリーグも最終盤となった12月、ようやく初めて使用される事となりました。
(Jリーグ以外では女子サッカー・皇后杯で既に使用)

ともにボランチがサスペンドで出場停止となったチーム同士の対戦で、栃木は佐藤祥が出れず。
その穴には明本を流用するという大胆な策を採りました。
以前も試合途中でシフトする事はあったものの、試合終盤で追い掛けなければならない場面が主であり、頭からの起用には驚かされました。
一方の千葉、同じく田口がサスペンドで、しかも2度目であり2試合出場停止。
よって残り2試合である今季は終了してしまった田口、今季はチームの緩さもあり守備で奔走する事が多かった(パスカット数がリーグトップだとか)だけに、彼を欠いて戦うのは攻守両面で大きなマイナス要因。

かくして双方とも中盤の穴埋めに頭を使う事となりましたが、試合が始まるとそれは頭では無く身体を使う事にシフトした、と言わんばかりの内容が描かれます。
激しいぶつかり合いで反則となる場面が目立つと、双方遠目からでもゴール前へ放り込んでくるチームなので、フリーキックで試合が止まる時間も長くなり。
序盤から自陣や中盤からのFKが頻発する展開に、審判団の方も憂慮したのか、明らかに反則のようなシーンでも簡単に取らないという姿勢にシフトしたようで。
それがピッチレベル、特に千葉サイドにとってはマイナスに作用してしまったようで、選手達やピッチサイドの尹晶煥(ユンジョンファン)監督が苛立ちを露わにする場面が続発。
文字通りに、難しい試合を強いられていたという印象でした。

それでも明本が前線に居ない事で、いつもよりプレスの圧が悪かった栃木。
千葉はボールを握って攻撃に出ようとしますが、こちらも田口不在が響いて展開力に欠け、攻撃リズムを掴めず。
前半14分、左サイドでロングパスを為田が受けてから、為田・工藤・下平・小島でパスを回したのち工藤の縦パスが中央の川又へ。
川又は2タッチでポストプレイで繋いだものの、小島・工藤の2人が受けにいったところ被ってしまいシュート出来ません。
リズムの悪さが招いたようなシーンとなりました。

一方栃木にはアクシデントという誤算が降りかかります。
22分にエスクデロ競飛王が、千葉・高橋のスライディングで足を痛めてしまい続行不可能に。
折りしもそこで飲水タイムが挟まれ、明ける際に交代カードを切る事となった栃木。
西谷がボランチとして投入され、明本がエスクデロの代わりにFWへシフト。

しかしこの日は怪我の功名になったようで、本来の前線でプレスを掛ける役割にシフトした明本により、いつも通りのサッカーが出来るようになった栃木。
29分の好機は、右サイドでスローインから組み立て、グラウンダーのクロスが柳(スローインの前のFKにより前線に残っていた)に入るもクリアされてから。
後方から岩間のロングパスを受けた森がエリア手前からシュート、これが明本に当たってエリア内にこぼれると、素早く反応した明本がシュート。(GK新井章太セーブ)
続く30分もスローインから、相手の跳ね返しを拾った山本が切り込んで中央へ送り、明本がミドルシュート。
ブロックされたボールに大島が走り込みシュート(ゴール右へ外れる)と、連撃を浴びせる厚い攻撃を魅せていきました。

対する千葉はロングボール主体の攻撃に切り替えるも、ターゲットの川又がラフプレイに苦しみ中々繋げられず。
受けようとした所を田代や柳に潰され、ボールが収まらず相手に攻撃権を支配される事となってしまいました。
反則で得たFKによるセットプレーが唯一の攻撃手段となり、栃木に流れを明け渡してしまっていた時間帯。

前半から5分と長いアディショナルタイムになったのが、度重なる反則・選手の負傷によって彩られたこの日の試合内容を象徴しているようでした。
その中で栃木、敵陣での岩間のボール奪取から、矢野がミドルシュートを放つもゴール上に僅かに外れ。
惜しいシーンを演出したものの、得点は奪えず前半を終えます。

ボールの蹴り合いともいうべき入りとなった後半。
それを経て、栃木がGK塩田ロングフィード→矢野前へ落とす→明本拾うというパターンの攻撃を2度続け(1度目は明本がエリア内でシュートもブロックされる)れば、対する千葉はセットプレーから好機。
後半9分の右サイド中盤からのFK、キッカー矢田のクロスがエリア中央へ送られると、GK塩田が飛び出すも抑えられず。
栃木ディフェンスに当たり続けこぼれたボールをゲリアが戻し、為田がループでミドルシュートを狙いましたが、惜しくもゴール上へ外れてしまいました。

内容はともあれ、再び双方好機を作る互角の展開へと移っていく試合。
新スタジアムでどうしても初勝利が欲しい栃木、13分には再びGK塩田のロングフィードを矢野が合わせにいく攻撃からチャンス。
拾った山本からのクロスがクリアされると、拾った矢野が右サイドから、明本とワンツーでエリア内へと進入。
するとカバーに入った千葉・小島の後ろから、矢野が足を伸ばして強引にシュートを放つもGK新井章がセーブ。
強引な姿勢でも得点しようという意気込みが感じられましたが、その後もそんな精神からの、激しさによるラフプレーが目立つ事に。
16分に為田に反則を犯した岩間が警告を貰えば、18分にはロングボールを収めにいった川又に対し、既に警告を貰っていた田代が後方からチャージしてしまい反則。
主審も思わずカードに手が伸びたものの、千葉サイドの怒号が飛ぶ中、何とか命拾い。
しかしこれにより川又が痛んで倒れ込み、今度は千葉がヒヤリとする事に。(一旦ピッチに出るも復帰)

そんな試合展開の中、スコアが動いたのは22分、やはり反則によるFKからでした。
今度は栃木サイドで、矢野が千葉・鳥海に倒されて中盤でのFK。
キッカー田代からのロビングがクリアされ、空中戦を経て矢野が拾った栃木。
右サイドへ展開し、西谷の手前からのクロスが上がると、ファーサイドで柳が合わせヘディングシュート。
これがループの軌道となり、絶妙にゴール右上を捉えるボールにGK新井章もセーブできず、サイドネットに突き刺さりゴール。
新スタジアムの初ゴールがとうとう生まれました。

流れを変えたい千葉、27分に3枚替えを敢行。
為田・工藤・矢田に代え、米倉と山下そしてアラン・ピニェイロが投入されました。
以降はサイドからクロスを上げにいく攻撃を仕掛ける千葉。
しかし右サイドでは、米倉のクロス精度を軸にするものの、彼自身の突破力は不足。
そのため彼のクロスを活かすにはカバーが必須ですが、サイドバックのゲリアとは連携が今一つといった感じ。
一方の左サイドでは、アランが頻繁に奥で受けるものの、逆にクロス精度に欠けてシュートに結び付かず。
試合終盤は中央へのバックパスに切り替えていたアラン。
33分にはさらに川又→佐藤寿人へと交代した千葉ですが、効果的な攻撃は生み出せず時間を浪費していきます。

一方の栃木、36分に2枚替え。
大島・山本→瀬川・高杉へと交代し、3-4-2-1の形へ、つまり実質5バックへとシフト。
解り易い逃げ切り体勢となり、勝利への執念を前面に押し出す田坂和昭監督。

終盤はアランのクロス能力をカバーするように、左サイドで人数を多くして攻め上がる千葉。
44分にはアランが左サイド深めでボールを持つと、カットインしたのちヒールパスと意表を突き、小島→下平と渡ってクロス。
クリアされたのち逆サイドからゲリアのクロスも流れて再び左サイドへ、拾った下平が再度クロスを送り、米倉が折り返すも中央の山下には繋がらず。
45分はロングパスを山下が収めたのち、下平のエリア内左へのスルーパスに走り込んだ高橋からマイナスのクロスを入れるも合わず。
パスを繋いで好機を作るものの、成果は挙げられず。

結局1-0のまま試合は動かず。
最後は2種登録の小堀を交代出場させた(矢野と交代、同時に明本→有馬へと交代・AT)栃木、無事に逃げ切り新スタジアムでの初試合で初勝利達成という運びとなりました。

これで水戸・新潟をかわし、一桁順位である9位に浮上して最終節を迎える事となった栃木。
その最終節は磐田との対戦で、勝てばさらに順位を上げられるという、重要な試合を演じる事となるカンセキスタジアムとちぎ。
初年度はイレギュラーなシーズンとなった事で目立たなかったものの、来季はフル稼働できるシーズンとなるでしょうか。


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