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DAZN観戦 2020年J2リーグ第34節 アルビレックス新潟vsジェフユナイテッド千葉

2020-11-18 16:42:57 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の新潟の記事はこちら(31節・山形戦)
※前回の千葉の記事はこちら(28節・金沢戦)

堅守がベースの戦い、とは程遠い内容を強いられている最近の千葉。
前々節・山形戦では再びの大惨敗(1-5、25節・水戸戦と同じスコア)を演じてしまい、何が正解なのか混迷を極めているようなチーム状況に見えてきます。
スタメンを7人入れ替えて挑んだ前節(松本戦)は、撃ち合いに持ち込まれつつも何とか3-2で勝利。
とりあえず結果が出たという事で、この日は入れ替えは1人のみ(工藤→船山)に落ち着いたスタメン。

今季の低迷故に序列が入れ替わるのは何度目かという感じですが、32節時点で最も出場が多かった(GK新井章太を除く)チャンミンギュがベンチへと降格したのが目立った動きでしょうか。(この日で出場時間は安田が逆転)
堅守を構築したとは言い難い成績・内容を描いている今季の千葉、それでも出続けているのは監督・尹晶煥(ユンジョンファン)氏の同胞だからかと疑ったりもしましたが、ここに来て両断。
新井一耀と鳥海のセンターバックコンビでこの日も挑みました。

試合が始まり、千葉がロングボール攻勢で好機を作る入りを描きますが、すぐに形勢逆転。
ポゼッションの新潟と、じっくり守る千葉という構図に落ち着きます。

ただこの日の前半は、ボランチが降りてのビルドアップは殆ど見られず。
ボックス型での組み立てを主に置きましたが、2トップの千葉相手には悪手だったかと思います。
10分頃から主導権を握り攻勢に出た新潟ですが、好機は中盤~敵陣でのボール奪取・こぼれ球を拾ってからだったり、セットプレーが主。
シュートは前半20分、左コーナーキックからキッカー高木ファーサイドへクロス→マウロ折り返し→田上シュート(ブロック)の場面のみに終わり、ボールは握るも消化不良のまま飲水タイムへ。

ブレイク間に修正を図りたい所ですが、明けた後の新潟はさらに組み立てられなくなり、攻撃機会が激減してしまいます。
攻撃的サッカーの名倒れという内容でしたが、現在の新潟は昇格に向けてまさに崖っぷちの状況。
夏場の精力的な補強を経て、負けないサッカーへと舵を切るなど、結果に拘るような振る舞いを見せてきました。
過去3試合は相手に支配率で上回られる中で2勝1分と結果を出しましたが、いずれも相手はボールを握るサッカーを展開するチーム(山形・北九州・磐田)。
その影響か、この日久々に「ボール支配に拘らないチーム」と当たった事で、持ち味を忘れてしまったかのように映った前半の新潟のサッカー。
特にサイド攻撃が冴えず、最近の特徴であるサイドバックの「偽SB」的な動きも打開には至りません。

行き詰まる新潟を尻目に先制点を奪いたい千葉。
32分、ゲリアのドリブルから右サイドでパスワークを経て、堀米勇輝が左へサイドチェンジの後安田から低いクロス。
エリア内でアラン・ピニェイロとクレーベが合わせにいくも、両者とも触れずモノに出来ません。
その後新潟にセットプレー攻勢を許すもシュートは許さず。
しかし千葉側の攻撃も良い流れとは言えず、結局スコアが動かないまま前半終了となります。

後半開始を迎え、新潟はようやく手当て。
2列目の右と左のサイドハーフを入れ替え、本間が右・堀米悠斗が左に。
それに呼応させるかのように、以降はボランチ(島田)が最終ラインに降りる「丁の字型」でのビルドアップが主となります。

しかし好機が目立ったのは千葉の方。
後半2分、高目での田口のパスカットから、堀米勇のエリア内へのパスに走り込んだクレーベがシュート。(GK藤田セーブ)
直後のCKでもクロスがクリアされたボールを、ダイレクトで高橋がミドルシュート(ゴール上へ外れる)と、もう少しでゴールという場面を作っていきます。

流れを変えたい新潟、8分の左CKでは本間のショートコーナーを受けた中島が、カットインから直接ミドルシュートを狙う(ゴール左へ外れる)という変化を見せます。
しかしその奮闘も実らず、直後の9分に船山のドリブルからのこぼれ球を再度拾った船山に対し、舞行龍ジェームズが倒してしまい反則・警告。
これでフリーキックを得た千葉、左ハーフレーン・エリアからやや手前という位置からキッカー堀米勇のクロスが入り、上空へこぼれたボールをゲリアがヘッドで落として混戦に。
そして新井一のポストプレイから、アランが後方からシュートを放つと、狙いすましたようにゴール右上に突き刺さります。

新潟が乗り切れないうちに先制に成功した千葉。
以降もカウンター気味に好機を作っていき、15分にはクレーベがパスカットから直ぐさまスルーパス、これにアランが抜け出してエリア内右へ進入。
GKと一対一の状態でシュートを放ちますが、ここはGK藤田が左足でビッグセーブ。

反撃したい新潟、14分に堀米悠→矢村へと交代し2トップへとシフトします。
それでも依然としてサイド突破はままならず、逆にターゲットとなるべき鄭大世(チョンテセ)がサイドに開いて受けないとクロスまで辿り着けない、というチグハグぶり。
そんな中でもとにかく勝利が欲しい状況、強引にチャンスを作っていきます。
23分、中盤でのパスワークから中島が左サイドへスルーパス、これに鄭が走り込んで受けます。
そしてエリア内左からマイナスのクロス、本間が受けたのちシュートを放つも、ブロックされて実らず。

リズムが生まれなければ、必然としてミスも多くなるもので25分に再び大ピンチ。
舞行龍の後ろ向きでのトラップが大きくなると、クレーベにボールを奪われて再びGKとの一対一に持ち込まれます。
しかし前に出たGK藤田が、シュートされる前にブロックして何とか凌ぎました。

飲水タイムを挟み、依然として厳しい状況の新潟。
32分にベンチも動き、高木・早川→大本・荻原へと2枚替えを敢行。
そして右ウイングバックに大本・左WBに荻原という3バック(3-4-1-2)へとシフトします。(田上が左CBにシフトし、マウロ右CB・舞行龍中央CB)
掴む事が出来ない好循環に、フォーメーション変更で辿り着かんと試みます。

しかしその直後(33分)、再び裏抜けで千葉に好機が。
クレーベのスルーパスに抜け出した船山、エリア内右からシュートを放つも枠外に。
ホッとしたのも束の間で、36分にもカウンターを仕掛ける千葉。
米倉のスルーパスにクレーベが抜け出して受け、エリア外へと飛び出すGK藤田をかわし、悠々と無人のゴールにシュートを蹴り込み。
新潟のダメージ的にも大きすぎる追加点となりました。

その後も、鄭がクロスを上げるという構造的欠陥を中々変えられない新潟。(40分に、後半だけで5本目の鄭のクロスが入る)
千葉サイドは37分の3枚替え(船山・アラン・高橋→川又・見木・熊谷アンドリュー)を経て、41分にクレーベ→チャンミンギュへと交代。
3バック(実質5バック)へのシフトという、解り易い逃げ切り体制へと移行し、座して死を……という状態を突きつけられる新潟。

それを打ち破らんとしたのが、左サイドの荻原。
投入後殆ど目立つ場面が無かった彼が、以降突如としてチャンスに絡み出します。
42分中島が右サイド奥へとロングパスを出し、受けた本間からクロスが上がると、ファーサイドで捉えたのは荻原。
強烈なヘディングシュートがゴールを襲いますが、惜しくもゴールポストを直撃して得点はなりません。
しかしこれで遅まきながら反撃の狼煙が上がり、シュートまで繋げる攻撃に持っていく新潟。

44分、FKからのクロスが跳ね返され、荻原がヘッドで繋いだのち左サイドから田中(中島と交代で出場・43分)がクロス。
これもクリアされますが、跳ね返りを本間がボレーシュート。(ジャストミートせず枠外)
アディショナルタイムに入り、本間のパスを受けた荻原が左からカットイン、そしてエリア手前からシュート。(GK新井章キャッチ)
可能性ある攻撃を仕掛けていくものの、時間が決定的に足りず。
以降はロングボール攻勢で必死にゴールを狙うものの、最後まで得点を奪う事はありませんでした。
0-2のまま試合終了の笛が鳴り、千葉にとっては6試合ぶりの完封勝利というベストの結果。

これで今季7敗目となった新潟、敗戦数こそ3番目に少ない数字ですが、逆に引き分けの多さが仇となる状況に追い込まれました。
昇格圏とは勝ち点15の差と非現実的となってきた中で、当初の理念とズレが生じつつある現状のサッカーとどう向き合うのか、という問題も襲い掛かるでしょう。
グラウンド外での問題にも襲われた今季ですが、落とし所は何処になるか。


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