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DAZN観戦 2022年J2リーグ第14節 徳島ヴォルティスvsジェフユナイテッド千葉

2022-05-05 16:08:53 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の徳島の記事はこちら(9節・大分戦、0-1)
※前回の千葉の記事はこちら(7節・新潟戦、1-0)

<前節からの変更>

徳島=最前線を2人入れ替え、センターフォワードがムシャカ・バケンガ→藤尾、左ウイングが杉森→西谷。その他のメンバーは連戦の中にあっても、坪井を除き3戦スタメンが続く。(児玉は1戦目は途中出場だが、渡井の負傷を受けての交代で前半から出ているので実質スタメンだろう)

千葉=前節スタメンから外れた田口が復帰、小林と入れ替わりボランチに。ウイングバックは右の福満が外れ、末吉が右に回って開いた左に秋山が入る。前線は高木→サウダーニャへ入れ替え。3試合連続ベンチ外と離脱の疑惑が深まる櫻川ソロモンを尻目に、チアゴ・デ・レオンソが連続のスタメンに。

スタメン

ゴールデンウィークの連戦も4戦目で、直前に間が空いたJ1・J3とは違い、通常通りの日程消化を続けるJ2。
まさに平常運行といった感じで、サッカー文化が日本に根付いたかどうかの指標になっている……とは言い過ぎか。
そのレールを惹くのに尽力したであろう、元千葉監督のイビチャ・オシム氏の訃報が入ったというのが13節終了後であり。
こういったニュースを聞いて、自分は下手な言葉を並べられないと硬くなってしまうものですが、ともかくご冥福をお祈りいたします。

今季も中々上位に喰い込めずといった戦いを強いられている千葉。
先日現地で観た際は勝ちを拾えたものの、組織力という点ではむしろ相手の山口の方に軍配が上がっていたような内容であり。
その弱点が露呈するように前節は降格組である大分に完敗した(0-3)とあり、グラウンド内外ともに悲壮感を漂わせつつ、再び降格組のクラブ(徳島)との対戦を迎えました。

何とか好循環を得たい千葉はキックオフからの攻撃でいきなり、新井一耀のロングパスをサウダーニャが胸で落とし、すかさずレオンソがシュート(ブロック)と流れるような攻撃。
すっかりサウダーニャがポストプレイヤーを務めるその姿は相変わらず違和感があるものの、大分板についてきたようでもあり。
前半3分に再び千葉の攻撃、敵陣で見木のボール奪取から細かく繋ぎ、サウダーニャのスルーパスに走り込んだ末吉が右サイドからクロス。
エリア外へ流れたボールを秋山が繋ぎ、後方から田口がミドルシュートを放ちますがGKホセ・アウレリオ・スアレスがキャッチ。

前半にペースを握る事が多い徳島ですが、この日は連戦によるペース配分も考慮しているのか立ち遅れ気味の入りとなり。
それを突かんと攻勢を掛ける千葉ですが、好機は主に揃ってスタメンとなったレオンソとサウダーニャの個人技に拠るものが多くなりました。
レオンソのポストプレイとサウダーニャの推進力が混ざれば……と思われましたが、前出の通り逆の役割になる事も多く、選手任せといった感じの前線での動き。
それに付いていけてないのか、もう一人のシャドーである見木のボールタッチが極端に少なく推移していきました。

しかし徐々に徳島が持ち味のボールポゼッションを高める展開となり。
ここでも前線からの守備が問われる事となりますが、そのウェイトを占めるレオンソとサウダーニャの守り方は今一つハッキリせず。
2人が2トップとなるような5-3-2での形になる非保持での千葉ですが、2トップは最終ラインまでチェイスするのか、アンカー(櫻井)へのパスコースを切るのかが非常に曖昧に終始。
そのため構えているにも関わらず、徳島・櫻井は容易にパスを受けて組み立てに加わります。
19分に徳島はGKスアレスからの組み立てで、櫻井が前に出ていた所を児玉が降り、代わりに受けて運んでいたシーンがあり。
しかし全体的にはそんな工夫を凝らすまでも無く、(他クラブが相手の際に比べて)アンカーが楽なビルドアップといった印象でした。

とはいってもスローペースに徹していた節があった前半の徳島。
ファーストシュートは23分、内田右から斜めの縦パス→藤尾中央でポストプレイ→児玉左へスルーパスといった流れで、受けた西谷がエリア内へ進入してシュート(ブロック)したものでした。
ここ3試合は途中出場に留まっていた攻撃の中心である西谷、連戦の中温存したいという意図もあったでしょうが、渡井の負傷もあり頭から起用したこの日。

ペースを握られる危機に苛まれた千葉も、何度か徳島のパスを遮断するシーンを作り対抗せんとします。
しかし奪ってからの激しいトランジションによる球際の勝負を強いられ、中々好機を作れず。
結局は前線3人の個の力による攻撃に頼るしかないといった印象で、徳島のペースが上がる前に何とか先制点が欲しい展開となり。
サウダーニャがポストワークを務めつつ、ボールキープから裏へスルーパスを送るといった形でゴール前に迫るものの、シュートは生まれず。
44分には後方からパスで運んだ末、サウダーニャが中央を持ち上がってシュートを放つも、ブロックに阻まれてモノに出来ません。

総じて双方フィニッシュが極端に少ないという連戦の最中らしい様相で、スコアレスで終了した前半。
さらに後半を迎えるに辺り、千葉は疲労を考慮してか田口→小林へと交代と、連戦という要素が重くのしかかります。

チームの心臓であった田口が退いた事で、後半は一気に劣勢になる千葉。
得点を奪えぬまま徳島のペースが上がるという、危惧した状況となります。
徳島のパスワークを遅らせる事すらままならなくなり、基本フォーメーション通りに5-4-1で引いて守る事を強いられ。

文字通りの攻勢に入った徳島ですが、その最中に児玉が千葉・末吉のチャージを受けて倒れ込むシーンが見られ。
1分以上倒れ込み、やや尾を引く要素に思われながらも、気丈に攻め続けます。
後半8分中盤の底でのキープから右へ展開、新井直人のスルーパスに走り込んだ白井からのクロスを、西谷がジャンピングボレーで合わせるもブロックに阻まれ。
10分には敵陣で藤尾のパスカットから、白井がドリブルで前進してエリア内へラストパス、受けた西谷がシュートを放つも枠外に。
15分には右サイドでの前進から櫻井を経由して中央→左へと渡り、安部の手前からのクロスを中央で藤尾が合わせヘディングシュート、しかしゴール左へと外れ。

守勢を強いられた千葉は何とかボールを敵陣に運ばんとするも、徳島の反則で得たフリーキックからの攻撃が精一杯という状況。
落ち着く暇すら与えられずといった感じで、最終ラインでパスを回しても、結局は2人の助っ人に当てるボールを蹴るだけに終始。
やはりしっかりと守備を固めるにせよ、一定のボールポゼッションは相手の攻撃機会を減らすのに重要だと改めて痛感します。
その見本のようにポゼッションを活用し、守備面でもここまで総失点7という数字を叩き出している徳島。(15分に坪井→杉森へと交代)

苦戦の色が濃くなる千葉、20分には中盤で受けたレオンソがハーフライン辺りでロングシュートを狙い。(枠外)
その姿は果敢かあるいは無謀か、といったシーンでしたが、後ろ向きの方に針が振れてしまうのはやはり千葉の状況の悪さ故でしょうか。
直後の徳島の攻撃、センターバックのカカが中央を持ち上がり、櫻井を経由して左へ展開したのち西谷が細かいタッチで前進。
そしてエリア内左を突いて児玉を経由して中央へ送られると、走り込んだ白井がシュートを放ち。
ボールは千葉・鈴木大輔のブロックに当たるもゴール左へ突き刺さり、攻勢を得点で締めた徳島が先制します。

失点の前からも、徳島CB(カカ・内田)がボールを運ぶシーンが目立つなど、ビルドアップで自由にやらせすぎていた千葉。
24分にその要因の片翼を代え(レオンソ→高木)、反撃体制を作らんとします。
徳島も27分に藤尾→バケンガへと交代。

ビハインドになった事で、千葉もビルドアップから攻撃を組み立てるシーンが増え。
最初は最終ラインでパスを回した末に、裏狙いのロングパスを送るのが関の山といった感じでしたが、徐々に押し込み。
32分には末吉が右サイド奥に進入してクロスを入れ、クリアされたボールを小林が中央からボレーシュートにいきましたが枠を捉えられず。
36分は中盤でサウダーニャのポストプレイを交えつつサイドを振り、左からの攻撃を経て高木がエリア内左を突き、中央へ流れてシュートしますがゴール左へと外れ。

劣勢になっていく徳島は、39分に先程痛んでいた児玉が限界を迎えてしまいます。(32分に熊谷アンドリューのチャージを受けて再び倒れていた)
担架で運ばれ、石尾が投入される(同時に櫻井→長谷川雄志へと交代)と、3-4-2-1へとフォーメーションをシフト。
当然採るのは5バックシステムで、それはさらに押し込まれる事を意味するものの、リードを奪っているが故に勝利への進軍は揺るがず。

千葉は一方的に攻勢を続けるも、元から得点力という面では不安のあるチームであり、退いて守る相手には崩す術が中々見当たらず。
フィニッシュに持ち込めない中、44分に秋山・見木→風間・佐久間へ、45分に鈴木大→佐々木へ交代とカードを切るものの光明は見出せません。(高木がシャドー→左WBへとシフト)

アディショナルタイムを迎え、千葉は風間がミドルシュートを放つ(枠外)シーンも作りましたが、依然として苦しく。
そしてとうとう攻撃の橋頭堡であるサウダーニャが足を攣らせてしまいます。
その後、徳島のホームであるポカリスエットスタジアムが勝利へのムードを高めるように沸き上がり。(ダニエル・ポヤトス監督の煽りがあったとの事)
それに連れて再度徳島がボールを持つ展開となり、時間を使っていきます。
初勝利の際(5節・大宮戦)は見られなかった敵陣深めでのボールキープも、この日は使う事を厭わず。

最後に何とかコーナーキックへと持ち込んだ千葉。
キッカー風間のクロスを中央で高木が合わせボレーシュート、しかし徳島・新井直のブロックに阻まれ、ゴールを奪う事は最後まで出来ず。
千葉の攻撃を切ったと同時に試合終了の笛が鳴り響き、ウノゼロで勝利した徳島が、今季初の連勝を達成という運びになりました。


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