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DAZN観戦 2022年J1リーグ第11節 サガン鳥栖vsセレッソ大阪

2022-05-04 16:51:01 | サッカー視聴記(2022年J1)

<鳥栖スタメン> 3-4-2-1
GK 朴一圭
RCB ファンソッコ CCB 田代 LCB ジエゴ
RWB 飯野 DH 小泉 DH 福田 LWB 岩崎
IH 森谷 IH 菊地
FW 垣田
<C大阪スタメン> 4-4-2
GK キムジンヒョン
RSB 松田 CB マテイ・ヨニッチ CB 西尾 LSB 丸橋
RSH 毎熊 DH 原川 DH 奥埜 LSH 清武
FW 加藤 FW 山田

前回記したように、実績の劣る選手達をスターダムにのし上げたい立場のセレッソ。
しかしシーズン途中にマテイ・ヨニッチが復帰し早速スタメンに定着するなど、 相反するような方策が目立ち始め。
おまけに7節・柏戦(0-1)では、途中交代の際にピッチから退いた乾が不服な態度を示したとして、クラブから謹慎処分が発表されるという事態も起こりました。
幅を利かせんとする主力のベテランと、それ故の弊害が露わになっているようでもあり、傍らから見ていて混迷気味のようであり。

一方対戦相手の鳥栖は、そんな名選手が不在(現れてもすぐ引き抜かれる)という状況もありますが、選手の飛躍に関しては非常にスムーズ。
開幕前に数多の選手の移籍に苛まれても、すかさず他クラブから選手を搔き集めては、戦力に仕立て上げるそのスピード感で今季も上位争いを繰り広げており。
相変わらず経営的な綱渡りが続く中、何度攻撃(?)を受けても倒れないという執念は、地方クラブがJ1に生き残るのには最も大切なものかもしれません。

そんな鳥栖の今季のサッカーは、数多の選手ならびに監督が代わっても(川井健太氏が今季から就任)、基本は変わらず。
ハードワークとボールポゼッションを両立させ、数多の好機を生み出してゲームを支配していく事を目指し。
タレント不足のため得点力に欠ける試合が目立つものの、札幌戦(7節)での5-0や柏戦(10節)での4-1など、ハマればゲーム支配の成果が見事に報われるというのが特徴的。

この日も立ち上がりから長短織り交ぜる攻撃で、相手のセレッソを押し込み。
根底であるポゼッションにロングパスを効果的に加えつつ、一度敵陣で展開すると、左右のセンターバックも攻撃に加わるなど人数を掛け。
その圧力に苦戦を強いられるセレッソ、というのが基本の試合絵図となります。

前半10分、押し込んだ成果が表れてコーナーキックを得た鳥栖、ここから3分間で5本もCKとなる攻勢に。
2本目の左CK、キッカー原川の中央へのクロスに垣田が合わせにいく形となるも、誰も触れずにファーにこぼれた所を福田が詰めにいき。
乱戦の中GKキムジンヒョンが弾き、拾った飯野がシュートするもブロックで何とか防ぐセレッソ。
その後も右から菊地・左から森谷がクロスを入れ続け、そのクロスがゴールに向かいGKキムジンヒョンが何とか逃れるシーンも生まれる等脅かします。

しかしセレッソも簡単にはやらせず、その後は鳥栖も攻撃機会の多さに比して中々フィニッシュシーンを作れず試合が進み。
その要因としては、セレッソのビルドアップも、しっかりと選手間の距離を取って長めのパスを繋ぐ体勢が取れていた事が大きく。
鳥栖は札幌戦のように敵陣で執拗なプレスを掛けてボールを奪い、文字通りに相手を「壊し」たい所でしたが、プレッシングが冴え渡ってもロングボールを蹴らせるのが精一杯で終わります。
つまりセレッソはボールを攻撃に繋げられずとも、危機を招く失い方はせずという形で、鳥栖対策を見せていたでしょうか。

そのような下地を作れれば好循環も生まれ、次第に攻撃機会を増やしていくセレッソ。
しかしこちらも火力不足というべきか、フィニッシュに繋げられるのは稀であり。
37分は右サイドのスローインからの攻撃で、加藤のスルーパスに走り込んだ山田がシュート。(GK朴キャッチ)
41分には相手のお株を奪う奥埜の敵陣でのボール奪取から、拾った原川のエリア内右へのスルーパスに走り込んだ加藤がシュート。(GK朴キャッチ)
終盤にFWにシュートが生まれるも、ゴールを奪うには物足りずといった攻撃に終始。
鳥栖の方も、セレッソのプレスをショートパスの連続でかわしての攻撃を続けるも、フィニッシュという成果は今一つ。
結果必然ともいえた、スコアレスでの前半終了となります。

共に交代無く始まった後半。
セレッソが好機を得たのは後半2分で、自陣で毎熊がボールカットしてマイボールにすると、ヨニッチ→清武→加藤と縦に繋いで左サイドで加藤がキープ。
ここからカットインでハーフレーンに移りそのまま前進、エリア内に進入してシュートを放ちますが、ブロックに阻まれ。
前線の橋頭堡として奮闘する加藤ですが、前年チーム得点王になったとはいえ7得点では物足りなく。
この場面のように前線で一人でシュートまで持っていけても、迫力に欠けるといった印象で、更なる成長が待たれる所。

個の力の弱さが露呈したセレッソ、案の定その後鳥栖にペースを握られてしまい。
7分の鳥栖、上記のセレッソの攻撃のように、自陣で田代のボール奪取から縦に速い攻撃。
福田のスルーパスに走り込み左サイドで菊地が受け、エリア内左でのバックパスを経て岩崎がシュートするも枠を捉えられず。
この攻撃の最中にパスを出した小泉をアフターで倒した奥埜が警告を受ける等、セレッソにとっては目に見える危機といった感じでしたが、鳥栖サイドもこれで小泉が負傷してピッチ外で治療を受ける等痛み分け。(小泉は3分程時間を要した末に復帰)

続く11分に次なる危機に襲われ、セレッソのパスミスを小泉が拾って鳥栖が好機、ドリブルから右サイドへ展開したのちファンソッコと飯野のパス交換を経てクロスが上がり。
ファーサイドで収めた菊地が、コースを探してのシュートを放ったもののブロックに阻まれます。
危ういボールの奪われ方を犯してしまったセレッソ。

14分に両ベンチともに2枚替え、鳥栖は森谷・菊地→堀米・本田へと交代。
セレッソは加藤・清武に代え、ブルーノ・メンデスとジェアン・パトリッキを投入してきました。
不足がちな個の力を埋めるような交代を敢行したセレッソですが、上記の危機を引きずるように鳥栖ペースが続き。
セレッソは後方からのロングパスが巧く繋がるか、鳥栖の攻撃を凌いだのちの素早い展開でしか好機を作れない状況となります。

一方の鳥栖も、相手を打ち破るための強力な矛が望まれる展開。
最初にカードを切ったのはセレッソと同時でしたが、先んじて2度目のカードを切りに掛かり、22分に垣田・岩崎→小野・中野嘉大へと2枚替え。
尚も圧力を掛けるものの、シュートまでは辿り着けずに試合は進みます。

セレッソも25分にベンチが動き、毎熊・山田に代えて中原とアダム・タガートを投入。
メンデスとタガートという、助っ人パワーを期待しての2トップになります。
そしてその体制がモノを言ったのか、ないしは単に「ロングパスが巧く繋がる」という延長か。
26分、セレッソのゴールキックからのフィード、合わせにいったメンデスが競り合ってこぼれたボールをフリーで拾ったパトリッキ。
一気に左サイドを抉って奥からマイナスのクロスを入れると、中央で合わせたメンデスのシュートを鳥栖・田代がブロック。
しかし慌ててブロックに入った結果、閉じていない腕に当たってしまいハンドの反則となり、PK獲得+警告という結果が齎されます。
マイナスのクロスを入れる体勢を作った時点で勝負ありという、まさに助っ人の力で得たPK、このキッカーを務めるのは当然ながらメンデス。
今季は失敗も1本あるものの、落ち着いてゴール右へと蹴り込んでGK朴の逆を突き。
劣勢の中、価値ある先制点を奪ったセレッソ。

こうなると面白いもので、リードを奪った事でセレッソが攻勢を掛ける展開に移り変わり。
得点直後、鳥栖のキックオフからの攻撃をパトリッキが奪い、ドリブルからエリア内へスルーパスを送る早い攻め。
走り込んだメンデスのクロスがブロックされて左CKとなり、キッカー原川のクロスの跳ね返りを丸橋がダイレクトでミドルシュート。(GK朴キャッチ)
反撃したい鳥栖は、攻撃するも逆にカウンターを招いてしまうなど、リードされた焦りが目に見えて表れる展開を強いられ。

ここでベンチは動き3度目の選手交代、飯野→藤田へ交代するとともにフォーメーションも弄ります。
<後半31分からの鳥栖> 4-4-2(おそらく)
GK 朴
RSB 小泉 CB ファンソッコ CB 田代 LSB ジエゴ
RSH 堀米 DH 藤田 DH 福田 LSH 中野嘉
FW 本田 FW 小野
両サイドハーフがベッタリとワイドに張るのが特徴的で、4-4-2というよりは3トップにも見える布陣。
巻き返しに掛かる鳥栖、33分にはその左ワイドに張った中野嘉が細かいタッチで前進、エリア内左へ進入した後も尚も切り込み。
そしてラインぎりぎりでマイナスのクロス、これを堀米が合わせてネットに突き刺し同点か……と思われましたが、ラインを割っていたためゴールキックに。

ぬか喜びとなったもののペースには持ち込んだ鳥栖、37分には再び左からクロスを入れる体勢に持ち込みCKをゲット。
キッカー堀米のクロスはクリアされるも、エリア手前右で拾った藤田が中央へ流れると、そのままミドルシュート。
豪快に放たれたボールがゴール右上へ突き刺さり、起死回生という同点弾が、古巣対決となった藤田により齎されました。

追い付かれたセレッソは奥埜→鈴木へと交代、これで両チームともカードを5枚とも使いきり。
直後の39分に、右サイド奥でのパスワークから、中原がカットインを経てのシュートを放つもGK朴がセーブ。
その後のセレッソの攻勢を凌いだ鳥栖は41分にカウンター、エリア内を突いたのちの戻しを経て再び藤田が中央からシュート。
しかし2度決まる程甘くはなく、GKキムジンヒョンがキャッチ。

そして45分に再び2度目の……というシーンを作る鳥栖、CKの二次攻撃から再度クロスが上がり、跳ね返りを拾って左サイドで組み立て。
中野嘉がエリア内へスルーパスを送り、走り込んだ堀米からラインぎりぎりでのマイナスのクロスが入り、ファンソッコが合わせシュート。
しかしこれもラインを割ったという判定が下されてしまいました。(尚、シュートはブロックされる)

最後はセレッソがCK攻勢に持ち込むも、結局勝ち越しゴールが生まれる事無く試合終了の笛が鳴り。
名残惜しい引き分けとなり、ゴールデンウィークの最中の連戦も終盤戦に向かいます。


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