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DAZN観戦 2024年J2リーグ第16節 ファジアーノ岡山vsヴァンフォーレ甲府

2024-05-23 16:01:26 | サッカー視聴記(J2)

※前回の岡山の記事はこちら(12節・清水戦、0-1)
※前回の甲府の記事はこちら(11節・群馬戦、4-1)

<岡山スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 末吉が累積警告により出場停止。
  • 早川がJ1・浦和から育成型レンタル移籍で加入し、前節(長崎戦、0-0)から登録され即途中出場、今節初スタメンに。
  • 高校卒新人の藤井がスタメンで初出場。
  • 太田の負傷が発表され、5/2に手術実施して全治約3ヶ月との事。
  • 放送席の談では、グレイソンとガブリエル・シャビエルが故障離脱との事。(事実グレイソンは後日公式発表される)

<甲府スタメン>

  • GKコボンジョがJ1・鳥栖からレンタル移籍で加入(登録ウインドーの例外適用)し、12節(愛媛戦、1-2)から登録されて即ベンチ入り、14節(秋田戦、3-2)以降スタメンに。
  • 神谷が負傷離脱(脳震盪)から復帰し、13節(大分戦、1-2)から出場を重ねる。
  • GK河田の再度の負傷が発表され、4/12に発生して全治4~6週間との事。
  • 10節(熊本戦、3-3)で負傷交代したGK渋谷の詳細が発表され、翌日に手術実施して全治約2か月との事。またGKコボンジョの獲得に伴い、12節をもって登録抹消。
  • 同じく10節で(HTで)負傷交代した小林の詳細が発表され、全治約4週間との事。
  • エドゥアルド・マンシャの負傷が発表され、4・24に発生して全治約6週間との事。
  • 12節で負傷した孫大河の負傷が発表され、全治6~8週間との事。
  • 木村卓斗の負傷が発表され、5/1に発生して全治8~10週間との事。
  • 三平の負傷が発表され、5/10に発生して全治6~8週間との事。

故障者続出という、ヘビーかつホットな状態を強いられているクラブ同士の戦い。
とはいっても、岡山・甲府ともに開幕前の編成では万全(と思われる)の戦力を積み上げ、特に外国人選手の豊富さは(J2内では)目を見張るものがあり。
そして序盤は快調な滑り出しだっただけに、リーグ全体を見ればこの度のアクシデント多発で、バランスが取れてきたというべきか。助っ人ゼロの群馬がダントツ最下位な状態なだけに

それでも甲府の方は、日本人選手の離脱の方が目立ちそしてあまりにも数が多く。
この試合の後も、三沢の負傷が発表されるなどその流れは現在も継続中であり。
その影響で、既に最晩年のウタカを休ませる余裕も生まれ辛い苦しいベンチワークを強いられる事となっている篠田善之監督。

そんな状況で迎えた一戦。
岡山はハイプレスを掛ける事は無く、ミドルサードで構えながらカウンターを狙うという立ち上がりの姿勢。
一方の甲府は、その相手を見るや普段以上に最終ラインから地上で繋ぐ、ボールポゼッションを高めるスタイル。
お互いに離脱者続出で、サッカーのスタイル自体が変わったような絵図を描きます。

その通りに前半4分カウンターに持ち込む岡山、その起点で岩渕が倒されながら縦パス、それを受けたルカオがボールキープの最中今津に倒されるという事がありながらも泥臭く繋ぎ。
そして左から岩渕がカットインを経てポケットからシュート(飯田がブロック)と、狙い通りの先制攻撃を果たします。

一方で、その和を乱しがちに映ったのがJデビューとなった藤井。
全員がミドルサードで構えるなか、甲府・飯田がボールを持つ際に激しく喰い付くという、1人だけハイプレスをしているかのような立ち振る舞い。
しかしその隙を突かれる事が多く、裏を取られるばかりか、自身も飯田のドリブルに手も足も出ないシーンを目立たせてしまいます。
6分にその弱点から攻める甲府、藤井をかわして持ち運んだ飯田のクロスはクリアされるも、拾い直して再度右からの攻撃。
佐藤の間を通すパスを受けた鳥海が奥へ切り込んで再度クロス、グラウンダーで入ったボールをニアでウタカが合わせるも枠を捉えられず。

その後も、プレスに出て来ない岡山を尻目にボール保持の姿勢を強める甲府。
しかしそれが最悪の結果を招いてしまい。
11分、GKコボンジョから作り直しとなった所で、ルカオのプレッシャーを受けつつのコボンジョの間を通さんとした縦パスがズレて岩渕の足下へ。
ワントラップからそのままロングシュートを放った岩渕、前に出ていたコボンジョは防ぐ事が出来ずゴールに突き刺さります。
慣れない事をした報いか、それとも今後のためにポゼッションサッカーを展開すべきという思考に陥ったのか。
ともかく、狙いの形が崩れて先制を許す事となった甲府。

一方リードが転がり込んできた岡山はこれにより躍動。
12分左ワイドで持った藤井がカットイン、ルカオとのパス交換を経て中央→右へと展開し、柳貴のクロスに繋げ。
これをファーサイドでルカオがバイシクルにいくも、手前でクリアされ炸裂せず。
すると左スローインからの再開を経て、クロスの跳ね返りを柳育がヘッドでエリア内へ送り返すと、トラップしたルカオはまたもバイシクルの体勢を取り。
今度はミートするも大きくゴール上へと外してしまい、どれだけバイシクルを撃ちたいんだと言いたくなる絵図でしたが、それだけ先制点で重荷が取れたという事でしょう。

視界良好に見えた岡山ですが、続く14分、一旦GKまで戻して作り直さんとした所にプレッシャーを受ける格好に。
そして田上がウタカに奪われてしまい甲府のショートカウンター、こぼれ球を拾ったアダイウトンが左ポケット奥でGKブローダーセンを釣り出したうえでマイナスのクロスを入れると、ニアでウタカが合わせ。
2人の個人能力もあり、完全に決まったと思わされた流れでしたが、ミートがズレてゴール上へ外してしまったウタカにより命拾い。
ヒヤリとしたものの、その後は甲府のビルドアップを遮断しながら、攻撃機会を確保し落ち着きを取り戻す岡山。

甲府のボール保持の姿勢は変わらず。
21分に再度飯田がドリブルからクロスに持ち込み、ファーサイドで収めたアダイウトンがシュート(柳貴がブロック)と、突きたいのはやはり前述の通り藤井の居るサイド。
24分には飯田→鳥海へのパス出しで、上がらずにボールキープする鳥海に釣られてしまう藤井、そこからウタカへ縦パス→右に展開で出来たスペースを使われるという具合にやはり不安定さが目立ち。

甲府の次なる決定機は31分で、ここは右からの前進と見せかけて戻し→神谷ロングパスで左サイド裏を突く攻め。
そして受けた関口がカットインで左ポケット奥を取りマイナスのクロス、中央で鳥海が合わせシュートを放ちますが、GKブローダーセンのセーブに阻まれ同点ならず。

岡山も受けに回る過程で、何度か縦に速い攻めで甲府ゴールを脅かす展開。
26分にはその運びの最中でヘナトのアフターチャージ(アドバンテージで継続、その後ルカオがミドルシュートもGKコボンジョキャッチ)を呼び込み(ヘナトが)警告を受けるなど、本格的にポゼッションvsカウンターの様相を呈してきた試合絵図。

しかし30分過ぎ辺りから、そのカウンターの思惑は様子見だと言わんばかりに、岡山はハイプレスの姿勢を強め始め。
34分、GKコボンジョからの攻撃に対しプレッシングを掛ける岡山、関口→飯島のミドルパスはカットするもこぼれ球を繋がれて岡山陣内へ。
そして左→中央→右への展開を経て飯田のドリブルに持ち込むと、奥へ進入した所を後追いで藤井が倒してしまい反則と、思考を変えても弱点を露呈してしまう藤井。

このフリーキックからの攻撃を凌ぐと、変わった岡山の姿勢とともに流れも右往左往。
40分台に入ると、甲府のボール保持がそのハイプレスをかわすという形を採り始め。
先制点の場面で手痛いミスをしたGKコボンジョも、その後は間を通す縦パスをしっかり送り起点として機能します。
このまま前半が終わると思われましたが、44分を境に今度は岡山のペースに。
後方からロングパス・ミドルパスを蹴らせたうえで遮断という、こちらもハイプレスを機能させての好機。
45分には柳育の跳ね返しを早川足でフリック→ルカオスルーと意表を突く繋ぎ、そして右サイドで細かいパスワークに持ち込み。
そして早川が右ハーフレーンからミドルシュートを放ちますが、枠を大きく外して終わり。

結局1-0のまま前半が終了。
内容からして、ハーフタイムで(藤井ないしは早川の)交代があると思われた岡山でしたが動かず、双方そのままのメンバーで後半開始を迎えます。

岡山の流れで前半終了となった影響か、立ち上がりは甲府がバタバタとする展開に。
後半1分、関口の蹴り出しがあろう事かヘナトに当たって裏へと跳ね返り、ルカオに拾われる失態。(その後右奥からクロス→ブロックされコーナーに)
4分にもパスミスを早川が拾って岡山のショートカウンター、エリア内への岩渕へのパスを何とか遮断と、怪しくなり始める後方。

しかし岡山サイドも続く5分には自陣でパスミス、エリア内へと流れたボールをアダイウトンが走り込んでダイレクトでシュート(GKブローダーセンセーブ)と、ミスが即失点に繋がりかねない絵図を作り。
この混乱状態からどちらが立ち直るか。

甲府は9分、左からの前進もアダイウトンが詰まらされたのを受け、中央から佐藤が右サイド裏へロングパス。
右ポケットへ走り込んだ飯田が足で折り返し、中央でウタカが抜け出しシュートチャンスを作るもオフサイドとなり。
藤井の居る右サイド(岡山の左サイド)を突く、基本に立ち返る姿勢で立ち直りを果たさんとし。
一方の岡山は11分、敵陣右サイドで柳貴がボール奪取し、そのまま前進からのクロスでCKに。
こちらも縦に速い攻撃で我に返ると、このCK攻勢の2本目でキッカー早川のファーへのクロスに、田上が合わせヘディングシュートを放つもゴール左へ惜しくも外れ。

そして16分、岡山ベンチが最初に動き早川→木村へと交代。
局面を変えに掛かるとともに、末吉が出場停止なだけに、この1試合を藤井に託す腹積もりを見せたでしょうか。

しかしそうした姿勢が良い方に流れるとは限らず。
18分、木村の持ち運びが関口に反則気味に奪われると、敵陣から始められる甲府の攻撃。
ウタカ・飯島・鳥海の細かな繋ぎが中央でなされると、こぼれ球となった所を拾いにいった飯島が竹内に倒されて反則。
これにより先程の関口のチャージへの反則を猛アピールする岡山サイドですが、当然覆らず甲府の直接FKに。
一丸となっての戦いが、醜悪ぶりも招いてしまうという側面が表れ。
中央からという直接狙うには絶好の位置で、緊張のキックとなったこのFK、蹴ったのは神谷。
このシュートがゴール上部を襲ったものの、これもGKブローダーセンのファインセーブで何とか防ぎます。

決して悪い流れではない甲府ですが、得点出来ない状況に焦りも生まれてきたか。
以降飯田のロングスローを使い始めるなど無理矢理気味な攻めも交え。

岡山はそのロングスロー攻勢の最中に、田上が味方の藤田息のパッティングを受けてしまうというアクシデントもありました(田上は無事でピッチ外→復帰)が、これも凌いで反撃体制に。
強引な姿勢を見せ始めた甲府の逆を突くように好機を作り、甲府のクリアを柳育跳ね返し→木村フリック→ルカオと繋いだのが28分。
甲府はこれを凌ぐも、またもクリアボールが味方に当たり跳ね返り、左ポケットで岩渕が拾うという決定機を招き。
岩渕はカットインを経て中央からシュートを放つも、GKコボンジョが足でセーブと、ビッグセーブでミスを取り返す形となり意地を見せました。

29分に双方ベンチが動き、岡山は竹内・岩渕→輪笠・田中へと2枚替え。
甲府は鳥海→荒木へ交代します。

逆足サイドハーフの色が濃い荒木により、中央→逆サイドへの張り出しを目立たせ、空いた所に飯田が上がるというシステムで再度流れを作らんとする甲府。
34分、ウタカのミドルパスをアダイウトンが直接バイシクルで撃たんとしましたがジャストミート出来ず。
すると続く35分、右サイドでの繋ぎでウタカが奥を取ったのち、戻しを経て荒木がサイドチェンジのパスを左ポケットへ送り。
これを関口が折り返すと、トラップからまたもバイシクルを狙ったアダイウトン。
前半のルカオを彷彿とさせる一幕でしたが、これがあろう事か、クリアに入った阿部を蹴ってしまう事態に収束してしまいます。
当然ながら反則・警告を受けるアダイウトン。(阿部は肩にチャージされ多様で無事に継続)

何とか同点を狙う甲府ですが、ここで助っ人勢に時間切れが訪れたか、36分にヘナト・アダイウトン→中山・宮崎へと2枚替え。
中山はこれが今季初出場と、駒の薄いチームに良くある「交代するほど悪くなる」現象がチラつきかねない程、甲府の故障者続出は深刻であり。

そしてそれが現実のものとなり。
37分岡山は右スローインからの攻め、右サイドでのパスワークの最中に一旦カットされるも、輪笠が奪い返してすかさずエリア内へミドルパス。
これを収めたルカオが反転しながらシュートに持ち込むと、左ポスト内側を叩いてゴール内へ転がるボール。
最後はパワフルなルカオの実力が発揮され、リードを広げます。

これにより、意気消沈といった甲府を尻目に尚も攻める岡山。
スピード自慢の木村も果敢にゴールを狙いにいく展開となり、盤石に見えたものの41分にルカオが足を痛める(攣らせる)事態となりペースダウン。
同時に藤井も足を攣らせた事で、この2人を交代させる準備をする岡山ベンチでしたが、まずは甲府が先に動き。
といっても交代カードは既に使い果たしているので、3-4-2-1へとシフトして関口が右センターバック・荒木が左ウイングバックへと回り。
関口・飯田の2人を押し出す右サイド、という体制に掛ける事となりました。

岡山は44分に最後の交代、藤井・ルカオ→河野・齋藤へと2枚替え。
前半の様相からしてどうなるかと思われた藤井ですが、攻めにも絡み、弱点も一丸となってのカバーに助けられ良く破綻しなかったというまずまずのデビューだったでしょうか。

前節(千葉戦、2-2)はアディショナルタイムで追い付いた甲府ですが、2点差となると厳しいのは当然であり。
リトリートに徹する岡山に対し全員(GK以外)敵陣で攻め上がるものの、その堅守を崩す事は出来ず。
逆に岡山の敵陣深めでのボールキープにより、満足な攻勢もままならずとなりました。

2-0のまま試合終了となり、4試合ぶりの勝利を果たした岡山。
手術実施により帰国となるグレイソンは今季中の復帰は難しく、苦境の流れは続くでしょうが、この日のように泥臭く勝ち点3をもぎ取り喰らい付く事が出来るか。

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