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DAZN観戦 2023年J2リーグ第17節 ファジアーノ岡山vsザスパクサツ群馬

2023-05-25 16:02:47 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の岡山の記事はこちら(13節・山形戦、2-0)
※前回の群馬の記事はこちら(13節・熊本戦、0-2)

<岡山スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 佐野・坂本の2名がU-20代表に選出、U-20ワールドカップアルゼンチン大会に参加のため離脱中。
  • 木村の負傷が発表され、5/2に手術をして全治3か月との事。
  • 来季加入内定の藤井(飯塚高)が特別指定で登録?

<群馬スタメン>

  • 14節(山口戦、2-1)ハーフタイムで交代した長倉が以降ベンチ外。故障か?
  • 14節に武・川上エドオジョンが復帰してスタメン出場。
  • 15節(磐田戦、2-4)に高木彰が復帰してスタメン出場。
  • 来季加入が内定した田頭(東洋大)が特別指定で登録。

ここまでの16戦で11引き分けと、驚異的なペースで引き分けを重ねている岡山。
前年J2新記録を作った徳島(23)をも上回るペースであり、可笑しな成績だと他人事のように見ていたら、自身にもそれが降りかかってしまったという感じでしょうか。(邪推)

その甲斐あって11戦無敗を継続中ですが、そのうち9戦が引き分け。(2勝)
勝ちきれないという印象は15節(大宮戦、1-1)の、後半アディショナルタイムに追い付かれるシーンで色濃く表れるに至りました。
前年からベースとなるメンバーは大きく変わっている訳では無く、何処かで浮上に転じなければプレーオフ圏争いすらままならないでしょうが、断ち切る事が出来るか。

群馬をホーム(シティライトスタジアム)に迎えての一戦。
何処と無く硬くなりがちな近況のなか、それを突くように入りから積極的に好機を作る群馬。
前半2分に左サイド奥でのスローインから、返しを受けた中塩のクロスが上がり、ファーで佐藤の折り返しで好機。
誰が撃つのか混戦のなか解り辛い状況で、放たれた高木彰のシュートをGK堀田がキャッチすると、すかさず彼からのスローにより組み立てる岡山。
河野のチアゴへのミドルパスはカットに入られるも、櫻川が拾って左へ展開すると、推進を見せるのは今季初スタメンの高橋諒。
パス&ゴーで仙波のスルーパスに走り込み、左ポケット奥から入れたマイナスのクロスをチアゴが合わせて揺れるゴールネット。
最初の好機で先制点をゲットと、高橋諒という新星(といってもベテランに近い年齢ですが)の活躍もあり「今日こそは……」と岡山サイドは盛り上がります。

勢いを増す岡山は、4分にロングパス攻勢で前進、裏への浮き球に走り込んだ櫻川のダイレクトシュートが放たれるもGK櫛引がセーブ。
しかしコーナーキックへと移行し、クロスの跳ね返りが小さくなった所をバイスがボレーシュート。(ブロック→バイスが再度シュートも枠外)
順調と思われたペースが乱された群馬を尻目に、好機を確実にフィニッシュに繋げていきます。

群馬が右肩上がりでのビルトアップの姿勢を取るのはお馴染みですが、岡山サイドも、鈴木が中寄りに絞りつつ同じ姿勢を取るチーム。
4-4-2の基本布陣だけでなく、そこからの可変具合もミラーゲームといった感じ。
これは自分が最近視聴した試合(仙台vs山形、J1の柏vs神戸)でも同じような趣が見られたものであり、最近のトレンドなのでしょうか。

その前に出た河野を中心として、右サイドから攻め立てる岡山。
逆の左サイドでの推進から先制ゴールを生み出しただけに、対の選択肢として非常に有効となり。
13分には左から仙波がサイドチェンジ、受けた河野は周囲とのパス交換を経て裏へのミドルパスに抜け出し、奥からカットインで右ポケットを突き。
そしてマイナスのクロスに合わせにいくチアゴと、先制点の場面と対称の絵図になったものの、チアゴは打ち切れず。

群馬はボールポゼッションによる攻めの形を作らんとするも、ビハインドとなったのちはそれが叶わずにズルズルと時間を過ごし。
中々主導権を握れず迎えた25分、躍起になるかのように、GK堀田にまでハイプレスを掛けにいく前線。
無理矢理にでもペースを上げにいったのは明白な動きであり、それに釣られるように流れを奪い取ります。

29分の群馬のビルドアップ、天笠が岡山2トップの間で構え、風間が左サイドに開くというボランチの位置取りで行われるパスワーク。
位置を変えた風間が目線を釣りつつ、センターバックが2トップの間の天笠へとパスを通すという形で揺さぶるという意図でしょうか。
ここから前線に運ぶ事に成功し、16本パスを繋いで(道中風間の左→右へのサイドチェンジを挟む)ボックス内へと持っていく攻撃。(岡本が右から折り返すもフィニッシュには繋がらず)
これで潮目が変わり、続く30分も岡山のプレッシングをかわしきって敵陣で攻撃を展開、右サイドからレーンチェンジを繰り返して中央エリア内を突き。
そして高木彰のポストプレイから、天笠がコントロールシュートを放ったものの惜しくもゴール左へと外れ。

この流れを逃したくない群馬、32分には天笠の中央突破がチアゴの反則で止められた(チアゴに警告)事で、中央からの直接フリーキックに。
キッカー佐藤は岡山サイドが入念に作ったその壁を越すシュートを放ち、右上を襲いGK櫛引も反応できずとなりましたが、ゴールバーを直撃してしまいゴールならず。
尚もこぼれ球を繋いでクロスの応酬に持っていく群馬、2度目の中塩のクロスの跳ね返りを岡本がボレーシュート、ブロックされるもさらにエリア内へと繋いで佐藤がシュート(ブロック)と攻め立て。
連撃を放つも岡山の最後の守備はやはり堅く。
44分にも迎えた決定機、天笠のミドルシュートが柳にブロックされ、尚も拾ってエリア内を踏襲したのちに左へ展開。
そして山中のクロスからファーサイドで岡本がボレーシュートと、密集からの展開を経たフィニッシュがGK堀田を抜いたものの、ゴール寸前でバイスの頭でのブロックで防がれてしまいます。

前半も終盤に、大きな決定機逸となった群馬。
その後ATに、畑尾が強引な放り込みをエリア内へ送るも、キャッチしたGK堀田の素早いフィードから岡山のカウンターを招くというシーンも作り。(チアゴがエリア内からシュートも枠外)
落胆模様も窺わせつつ、前半終了となりました。

しかし岡山も同様に、押し込まれ続けたという事実に焦燥を深めていたでしょうか。
後半2分に最初に攻撃機会を得るも、バイスのラフなロングパス→櫻川落としという強引な作り方。
その後右からの櫻川のクロスがクリアされると群馬のカウンターを招き、左サイドで高木彰スルーパス→山中ドリブルと素早く運んで奥を取り。
高木彰と被ってしまった事でスピードダウンするも低い弾道でクロスを入れる山中、岡山はこれを河井がブロックしますが左腕に当たってしまい、ハンドを取られるとPKに。
キッカーを務めた佐藤がゴール右へと蹴り込み、GK堀田は反応するも届かずゴールに突き刺さり、同点に追い付きます。
エリア内か外か微妙な位置だっただけに、岡山は納得し難い判定となってしまいましたが、前半終了間際の群馬同様に容易なカウンターを受けてしまう攻めをする方が悪いと納得するしかないでしょう。

同点になった事もあり、新たな攻め方を模索する岡山。
攻撃時の3バックは距離感を広くし、バイスが右・鈴木が左のワイドに張る姿勢を目立たせます。
そしてそこから仕掛ける左サイドアタックも、高橋諒の跳梁が目立った格好となった前半から、鈴木と高橋諒の2人で崩さんとする形へとシフト。
9分にはその攻撃から掴んだCK攻勢で、2本目の左CKから河野のファーサイドへのクロスを柳がヘディングシュートに持っていくも、ワンバウンドの末ゴール上へと外れ。

一方の群馬は11分にベンチが動き、佐藤・高木彰→エドオジョン・北川へと2枚替え。
同点ゴールを挙げた佐藤を退かせ、前節(水戸戦、2-1)勝利の立役者であるエドオジョンを投入してきました。(左サイドハーフに入り、山中が右SHへシフト)
そのエドオジョンは14分に左サイドを抉り、北川とのワンツーを経て奥からクロスを上げると、平松のヘディングシュートが放たれましたが枠外に。

対する岡山も15分、櫻川→ルカオへと交代。
前半の先制ゴールの際は、子供が生まれたとの事でパフォーマンスの中心となったルカオ、そのプレーぶりにも期待されます。

お互い前線にスイッチを入れ、ぶつかり合った結果優勢となったのは群馬。
エドオジョンの推進力が要となる左サイドアタックに加え、北川のポストワークも絡む事で岡山サイドは中々掴まえられず。
しかし前半とは違い容易にシュートには繋げられない群馬。
決定的な形を作りたいという状況で、22分に持ち込んだカウンターは北川のポストワークを経てエドオジョンが左サイドを駆け上がるという、理想形が詰まった攻撃に。
そのまま奥を突けるという場面で、エドオジョンは右足アウトでのアーリークロスを選択、グラウンダーのボールに後方から天笠が走り込んだものの届かずGK堀田が抑え。
この全力ランで力を使い果たしたのか、25分に天笠→内田へと交代します。(とはいっても毎試合後半の早い段階で退いていた天笠)

一方の岡山は29分に再び動き、田中・河井→高木友・田部井涼へと2枚替え。(兄の田部井悠はこの日ベンチ外)
高橋諒を右SHへ移すという具合に、こちらもポジションチェンジを絡めて来ました。

それでもペースを変えられない岡山ですが、群馬サイドも勢いを失い、中々好機が生まれない展開に。
一応それなりに攻撃機会を得ていた群馬も、天笠交代のようなスタミナ切れを窺わせる姿勢を見せてしまった事が災いしたでしょうか。(連戦にも拘らず前節からスタメン変更は無し)
31分にはCKからの二次攻撃で、左サイドから風間がクロスを入れる場面となるも、シュート風味で蹴られたボールは精度を欠いて逆サイドへ逸れ。

そんな相手を見て、有利とすべく35分に最後の交代を敢行する岡山。
チアゴ・高橋諒→ムーク・本山へと2枚替えし、本山がボランチに入る事で仙波が右SHへと回り。
直後の攻撃で、その仙波のドリブルを反則で止めた中塩が警告を受ける等、攻撃的な位置へと回った仙波の対応に難儀する群馬。

そして37分にCKに持ち込むと、二次攻撃で河野のラフな放り込みに対し、強引に合わせにいったルカオとクリアしきれない群馬ディフェンスにより混戦が生まれ。
エリア内中央で足下にこぼれたボールをムークがシュートしますが、GK櫛引がセーブと何とか防ぐ群馬。
一気に守勢となり、39分に山中→武へと交代(北川が右SHへシフト)と最後の手を打ち巻き返さんとしますがそれは叶わずとなりました。

40分とうとう均衡が破れる時が訪れ、左からのスローインで直接左ポケットへと入れ、胸トラップしたルカオが浮き球のままバイシクルでクロス。
これをムークが綺麗にボレーで合わせ、ゴールへ突き刺します。
セットプレーで乱戦に持ち込んだ末にモノにするという、前年の岡山らしいゴールとなりました。

再びビハインドとなった群馬。
尚もCKへと持ち込み時間を使いにかかる岡山に対し、攻める力はどれだけ残されているか。

アディショナルタイムへと突入し、頼りはエドオジョンの突破力とばかりに左サイドから攻め。
左奥でのスローインからパス交換の後にエドオジョンのクロスが上がり、武がヘディングシュートを放つもののGK堀田がキャッチ。
体力が余っている途中交代組を軸とする他無く。
再び左から攻め、今度はエドオジョンのパスを受けた武が左ポケットを突いてクロス(ブロック)と、変化を突けるものの実らず。
その後クロスの跳ね返りを拾った風間がミドルシュート(ブロック)というフィニッシュも生まれましたが、最後まで同点ゴールは生まれませんでした。

試合終了の笛が鳴った瞬間、数多その場に倒れ込む絵図を作った岡山選手。
それだけ1勝の重みが段違いという今季の成績であり、接戦を制しての勝ち点3は浮上の切欠となるでしょうか。

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