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DAZN観戦 2023年J2リーグ第14節 大宮アルディージャvs徳島ヴォルティス

2023-05-10 16:12:38 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の大宮の記事はこちら(12節・千葉戦、0-1)
※前回の徳島の記事はこちら(10節・長崎戦、0-4)

<大宮スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 貫が今季初のメンバー入り。

<徳島スタメン>

  • 11節以降、基本フォーメーションを3-3-2-2(3-1-4-2)へ変更。
  • 高田は大宮からのレンタル選手なため出場不可。(とはいっても今季未出場であるが)
  • 長谷川雄が今季初のメンバー入り。
  • 故障の疑いがあるのは上記の高田の他、内田・浜下にルイズミ・ケサダあたりか。

下位同士の対決を象徴する、雨天の中の一戦。

いつの間にか連敗を5にまで伸ばしてしまっている大宮。
前節(町田戦、0-1)の内容も悪くなかっただけに、PK失敗が無ければ何か一つ噛み合えば……という思いは強いと想像します。

一方の徳島は、最悪の試合を演じてしまった10節を境に、フォーメーション変更に踏み切り。
ここから綺麗にという程ではありませんが、何とか勝ち点を積み重ねるようになってきました。
特に過去2戦は、降格組の磐田・清水との連戦で勝ち点4を稼ぎ。
強敵相手に一歩も退かず……という表現をしたくなりますが、実際の内容ではかなり押し込まれ、シュート数の合計は2戦で僅か7本。
「守備を固める布陣で、とりあえず勝ち点を稼ぎ急場を凌ぐ」という状況に見えなくもないですが、その不安は杞憂となりました。

雨中のキックオフとなると、よりボール支配の意識が高い徳島の方が保持に努める入り。
GKスアレスも足下で繋ぐ意識を高め、最終ラインの繋ぎに加わります。
それでもシュートストップに重点を置いている(であろう)GKなので、エリア外から出る事はあまり無く。
そのため全体かなり低い位置での繋ぎを強いられているようであり。
しかし前半7分スアレスが一つ飛ばしての縦パスを杉本に通し、そこから裏へのロングパスが柿谷に渡る(その後柿谷が左奥からクロスもシュートに張らなず)など、それを逆手に取った好機も作ります。

対する大宮は、その徳島のビルドアップに対し、やや中途半端なプレッシングに終始。
2トップ+片側のサイドハーフで3バックに対抗する姿勢は見られたものの、アンカー白井へのパスコースを意識するあまり、果敢な最終ラインへのチェイスは掛けられずといった立ち回り。

するとそれが命取りとなり、迎えた12分。
杉本の降りも絡めつつ最終ラインで繋ぐ徳島、右センターバックの森昂に対して室井がプレッシャーを掛けると、それと同時に白井が右に出てパスコースを作る動き。
そしてまんまとボールを受けた白井は前進からスルーパス、一気にFWの森海へ渡ると、右ポケット奥を突いてグラウンダーでクロス。
これを同じくFWの柿谷が中央ニア寄りで合わせ、ゴールに突き刺します。
緩急が存分に付けられた攻撃で、先制点に辿り着いた徳島。

スコアが動いた後も、こうした徳島のビルドアップに対する大宮の対応の拙さが目立ち。
第一プレッシャーをかわされた末に、縦パス・ミドルパスで前線へと運ばれてピンチを招く、というのが前半の大まかなパターンとなります。
特にアンジェロッティの二度追いに依存しているのか、ないしは彼のプレッシャーと連動する術が落とし込まれていないのか、徳島最終ラインの横の揺さぶりであっさりと無効化されるプレス。
パスコースを切られているはずの白井も、ボールタッチできるシーンが多くなり。
こういった前線が曖昧なチームと相対するのは徳島にとって非常にやり易く、ゾーンディフェンスに苦しんだ前回とは雲泥の差といった印象でした。

そして21分も最終ラインでの繋ぎから、大宮はプレッシングにいくも右SHの山崎が前に出られず、安部にロングパスを許し。
このパスが森海へダイレクトに渡り、トラップが袴田に当たるもボールコントロールを果たした末に、エリア外から果敢にシュートを放ちます。
ボールは豪快にGK笠原のセーブを弾いてゴール右へと突き刺さり、早くも2点目を挙げた徳島。

尚もボール保持を続ける徳島は、26分に長らくパスを繋いだ末に、白井が左から対角線のロングパス。
受けた西野が右ポケットを突いた事でコーナーキックを獲得と、押し込みを緩める事無く。
苦境の大宮、このセットプレー(CKの後、さらに石川の安部に対する反則でフリーキックに)が終わったのち、SH同士の位置を入れ替え。
前節と同じ、柴山が右・山崎が左という並びに直したものの、その効果は殆ど見られませんでした。

31分には再び最終ラインから繋ぐ徳島、縦パス→ポストプレイの流れを続けた末に左へ展開、安部のスルーパスでまたも森海が左ポケットを取り。
そして今度はマイナスのクロスを選択し、先制点のシーンの如く再び柿谷が合わせましたが枠を捉えられず。
39分にも絶好機、森海のポストプレイ・柿谷の前進にいずれも反則気味のチャージで止めにいくも果たせない大宮(それどころか柿谷へのチャージはアドバンテージ)、左サイド奥へ運ばれてそこに西谷という徳島の得意パターンに。
柿谷とのパス交換ののち、杉本へのパス&ゴーで左ポケットを突いた西谷、そのまま角度の無い所からシュート。
GK笠原がセーブし、尚も中央で柿谷がスライディングで追撃しましたがこれも枠外に。

劣勢が続く大宮。(終盤は再びSH同士を入れ替え、スタートの位置に)
唯一と言って良い好機は41分、左サイドでスルーパスに走り込んだ柴山のクロスがブロックされて奪われるも、規制を掛けて茂木がパスカットして継続。
そして再びスルーパスに走り込んだ柴山が左ポケット奥からクロス、ブロックに遭うもこぼれ球を茂木が走り込んでシュート。
しかし枠を捉えられず、前半は得点を挙げられず仕舞いとなりました。

0-2で折り返す事となったホームの大宮。
ハーフタイムでの交代は無く、巻き返しの姿勢をアピールするためにも、後半の出方に注目が集まり。

そして始まった後半も、徳島が最終ラインでの繋ぎから攻めようとする姿勢は変わらず。
当然というそんな相手の動きに対し、大宮はプレッシングを修正。
アンカー白井に対して(アンジェロッティが)マンマーク気味に付くようになり、その他の選手(室井とSH2人)で3バックに対してプレッシャーを掛ける体勢となります。

徳島は左右で揺さぶるも、前半のように逃げきれず止む無くロングパス、というシーンが膨らみます。
しかし後半4分にはその石尾のロングパスをクリアしきれず、セカンドボールが玄→杉本と渡り、杉本のエリア内左へのミドルパスを西谷がボレーシュート(枠外)と危機を作られ。
守備のドタバタぶりは変わらずか……というシーンでしたが、続く6分には徳島に低い位置での繋ぎを強いた末に、GKスアレスの右へのパスがズレてゴールラインを割りCKを獲得とその成果は着実に表れました。

反撃の機運が高まりつつあった大宮ですが、8分には大宮陣内でのセカンドボールの確保を巡り、玄を後ろから引っ張った柴山が反則を取られ。
これにより徳島のFK、右サイドから(キッカー柿谷の)クロスが上がると、ファーサイドの森昂を越えた奥で安部がダイレクトでクロス気味にシュート。
これをゴール前で西野がヘディングで押し込みゴールネットを揺らしたものの、オフサイドを取られて幻のゴールとなってしまいました。
こういったつまらない反則からの失点は、是が非でも避けたい所。

12分に交代カードに手を付けた大宮、柴山・岡庭→泉澤・貫へと2枚替え。
生命線のサイド攻撃が機能しないのを受け、その人員を代える事で対処したでしょうか。
徳島もサイドが薄い布陣で、出された時にウイングバックが前に出るか否かという判断を常に強いられているような状況なので、それを突きたい所。

左での泉澤のカットインとともに、前回観たような茂木の内側の動きも生命線となる以降の大宮。
17分にはワイドから泉澤のスルーパスに茂木が走り込むという具合に、この2人の関係性を突破口とした感があり。
23分敵陣でのパスカットから泉澤が左サイドで持ち、奥へと切り込んで切り返し、そのまま角度の無い所からシュート。
GKスアレスがセーブし、ファーサイドへこぼれた所を山崎がヘッドで押し込まんとしますが、安部の眼前でのブロックに阻まれゴールはなりません。

25分にさらに大宮は2枚替え、アンジェロッティ・石川→富山・大山。
ここから苛烈に攻撃したい所でしたが、それは果たせず時間は進み。
29分に徳島が決定機を迎え、右サイドでの前進から中央を突き、杉本の縦パスを受けた柿谷がエリア内を突き。
そして放たれたシュートは茂木がブロック、尚も右にこぼれたボールを柿谷が追撃するもこれも茂木がスライディングで防ぎます。
直後に徳島ベンチもようやく動き、玄→坪井へと交代。

そろそろ得点しないと勝ち筋が無くなる大宮。
その意識故か、30分のゴールキックでは繋ぐ選択を取り、徳島のプレッシングに対し右サイドから貫縦パス→富山ポストプレイ→小島ドリブルで前進。
そして左へ展開して再度泉澤が持つシーンを作り、今度はエリア内からのカットインを経てシュート。
ブロックされた跳ね返りを自ら追撃と、先程の柿谷のお返しと言わんばかりに連撃を見せた泉澤ですが、シュートはGKスアレスがキャッチ。

ゴールに近付いた大宮でしたが、その直後でした。
GKスアレスはボールを地面に付けてのロングフィード、これを森海が落として柿谷が拾い、縦パスで森海に返し。
そして2点目同様にエリア外から豪快にシュートを放った森海、結果も同様のとなりゴールネットを揺らします。
これで布陣変更以降柿谷とともに3得点目と、量産体制を見せる2トップ。

絶望的な展開となった大宮。
それでも諦める訳にはいかず、36分には泉澤を走らせるロングパスにより得た左CK。
キッカー貫ニアにクロス→茂木フリックという流れで混戦が生まれ、蹴り合いを経てこぼれたボールを泉澤がゴールへ蹴り込みます。
この日の泉澤のゴールへの執着が実ったという感じの得点となり。

直後に徳島も交代カードを切り、杉本・森海→長谷川雄・渡へと2枚替え。
1点を返した大宮ですが、運動量を補填した徳島の前線の動きもありさしたる好機を作れず。
必死に最終ライン裏へとボールを送りますが、繋がる事は無く時間を浪費する事となりました。

逆に徳島は、前線で突破力を発揮。
40分には左サイドから西谷が相手の股を抜くカットインでエリア内を突けば(その後シュートも枠外)、43分には柿谷も同じく左から股抜きでカットインを見せ。(その後ミドルシュートも枠外)
その後坪井もドリブル突破を見せるなど、これまでのタガが外れたかのようにのびのびとしたプレーを披露します。

そのままアディショナルタイムへ突入し、大宮は最早放り込みしか出来ず。
徳島は西野が足を攣ってしまい、スライディングした勢いでピッチ外に出てしまった事で試合は止まらず大宮のスローインで再開。
一時的な数的不利を強いられる状況に、たまらず西野も起き上がって痛んだままのプレーを選択。
何とかその後プレーが切れ、再び倒れ込んだ事で外山へと交代。
危惧のシーンはこれぐらいといった感じで、試合終了の時を迎えました。

これで6連敗となった大宮と入れ替わるように、泥沼からの脱却へ向け前進した徳島。
あとは前回のような引く相手への対策と、そうならないような「先制点を許さない」サッカーを貫くのが浮上のカギでしょうか。

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