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DAZN観戦 2022年J1リーグ第1節 湘南ベルマーレvs柏レイソル

2022-02-22 16:01:33 | サッカー視聴記(2022年J1)

<湘南スタメン> 3-3-2-2
GK 谷
RCB 舘 CCB 大岩 LCB 山本
RWB 岡本 DH 米本 LWB 畑
IH 茨田 IH 平岡
FW タリク FW 瀬川
<柏スタメン> 3-3-2-2
GK キムスンギュ
RCB 大南 CCB 高橋 LCB 古賀
RWB 中村 DH 椎橋 LWB 三丸
IH マテウス・サヴィオ IH 山田雄士
FW 細谷 FW ドウグラス

「5位以内」という、前年比からすれば大胆ともとれる目標を掲げた湘南。
対する柏は、オフでは数多の主力選手の流出により戦力確保に苦労する立ち回りを強いられるという具合に、開幕前の段階では勢いに差が見られたチーム同士の対戦となり。
それを象徴するかの如く、柏から移籍してきた瀬川を早速スタメンで起用してきた湘南・山口智監督。

苦しいシーズンが予想される柏ですが、それをひっくり返す期待がかけられるのがドウグラス。
カウンター中心のサッカーの橋頭堡として、救世主となるべく開幕スタメンに入りました。

それでも湘南のボール保持+ハイプレスを展開するサッカーの前に苦戦は必至な柏。
開始早々の前半2分に早くも中村のロングスローによる放り込みを見せるなど、窮地故の攻め手を強いられます。
湘南はそんな相手の姿勢を自分達の勇気に変え、長短織り交ぜた攻撃で組み立て。
3分には米本のロングパスがクリアされたボールに、タリクが走り込んでボレーシュート。(枠外)
4分にはフリーキックを素早くリスタートした末に、平岡のエリア内へのスルーパスに再びタリクが反応してシュート。(GKキムスンギュキャッチ)

果敢にゴールを狙う助っ人・タリクですが、今季で3年目となるものの際立った数字は残す事が出来ておらず。
その後8分にも好機が訪れ、GKからの組み立てを経て左サイドで畑がドリブル突破、そして低いクロスを上げた先にシュート体勢に入るタリク。
しかしこのボレーシュートはミート出来ずに終わるなど、得点の匂いをモノに出来ないシーンが顕著となってしまいます。
Jデビュー戦(2020年1節・浦和戦)でのいきなりのPK失敗が印象深く、それを引きずるように厳しいJリーグでのキャリアを強いられていますが、好転させる事は出来るかどうか。

逆に劣勢の柏は、ドウグラスがマンパワーを見せ付ける事で対抗。
7分に敵陣でのボールカットから繋ぎ、山田雄のミドルシュートがブロックされたのち、拾った三丸が左サイドからクロス。
これをファーサイドで力強く跳び、ヘディングシュートに持っていったドウグラス。(GK谷キャッチ)
湘南に攻撃権を握られる中、少ない好機をモノにする体勢を作っていきます。

15分にそのドウグラスが湘南・米本にスライディングで削られるといった具合に、湘南の激しいサッカーが招くラフプレーにヒヤリとさせられつつ凌ぐ柏。(これ以前の11分に、湘南・大岩が柏・山田雄にチャージして反則・警告を受ける)
19分にドウグラスポストプレイ→サヴィオドリブルによるカウンターで敵陣に持ち込み、湘南の速い帰陣で遅攻を強いられるも、古賀縦パス→ドウグラスポストプレイ→細谷ペナルティアークからシュート(GK谷キャッチ)とフィニッシュで終え。
その後も柏のカウンターvs湘南の素早いトランジションというぶつかり合いが何度か見られ、時間は進んでいきます。

次第に停滞感が見られた湘南は、25分辺りから裏狙いの浮き球パスを多用。
変化を付けた事で好機を作っていくもシュートには持ち込めず、逆に29分に再び柏がカウンターから、サヴィオの右からのクロスにドウグラスがヘディングシュートに持っていき。(枠外)
どちらに転ぶか判らないが、フィニッシュの面では柏優勢に見える。
そんな流れが定着しかけた所で、事件が起こる事となります。

33分、柏・高橋がボールカットすると、すかさず裏へロングパス。
走り込む柏・細谷へのボールをカットに入った湘南・大岩ですが、ボールはゴールラインへ向かい、それに細谷が抜け出す姿勢。
たまらず後ろから引っ張る形で倒してしまった大岩、主審に警告を突き出された事で、2枚目となり退場処分に。
こぼれ球に対し細谷が追い付けるかどうか厳しい状況であり、反則を犯す必要性は無いという事で言い訳が効かないものに映ったでしょうか。
キャプテンマークを岡本に託し、ピッチを去る事となった大岩。

この反則で柏が得たFKはモノに出来ず、何とか攻撃を切った湘南はタリク→石原に交代。
石原が中央センターバックに入り、5-3-1の形を採る事で体勢を立て直します。
しかし39分に柏が、古賀の裏へのロングパスにドウグラスが走り込む好機を作った(GK谷が抑えて撃てず)事で、ゲームプランも強制的に変えられる事に。
数的不利になった以上持ち味の果敢なプレッシングはままならなくなり、以降柏にボールを支配される展開となります。

しかし、決してボールポゼッションに強みを持つチームでは無い柏サイドにしても、ややもすると持たされる展開を強いられる状況であり。
湘南陣内でパスを繋ぐもフィニッシュに辿り着けぬまま、突入したアディショナルタイムでは湘南が反撃、平岡のドリブル突破からコーナーキックを獲得。
これはモノに出来ずに終わるも、まだどうなるか判らない匂いを残しつつ前半を終えます。

後半開始の前にさらに湘南はカードを切り、平岡→町野に交代。
ポストプレイヤーとして町野を最前線に置き、瀬川を一列下げる布陣で挑みました。

それでも予想通りに柏が攻撃権を握る展開。
しかも後半1分にいきなりのドウグラスのミドルシュート(ブロック)で幕を開け、3分にもサヴィオがミドルシュート。(ブロック)
守勢を強いられる湘南の網を、助っ人のマンパワーで破らんとする姿勢を見せましたが、その矢先にアクシデントが。
4分にサヴィオが右サイドからクロス、これに例によってパワーをもって合わせにいったドウグラス。
しかし湘南・舘との競り合いの末、着地の際に足を捻ってしまい倒れ込む事に。(舘も交錯により倒れ込む)
すると続行不能のサインが送られる事態となり、交代を強いられてしまった柏ベンチ。(舘は無事に起き上がる)

これにより(助力でピッチ外に出てから)担架で運ばれたドウグラスに代わって小屋松が投入されると、勢いを失った柏に対し湘南も攻撃権を掴む事が出来るようになります。
10分の湘南、右サイドでの町野のキープから中央→左と繋いでサイドを変え、畑が切り込んで奥からクロス。
こぼれ球に対して米本が走り込みシュートを放つも、枠外となったうえに柏・山田雄と交錯して倒れ込み。
既に退場者を出している湘南、何とか起き上がった米本が(反則無しの)判定に不服を唱えますが、実る事は無く。

ドウグラスが退いた柏は、以降中央での崩しを余儀なくされ。
13分には右サイドでのパスワークから、中央で受けた山田雄がドリブルでエリア内に持ち込み、そのままシュート。
しかし威力無くGK谷がキャッチ。

数的有利となってから、2枚での最終ラインによるビルドアップが定着する事となった柏。
敵陣に人数を掛けて崩さんとしますが、逆に湘南の縦パス一本でひっくり返される危惧も孕み。
湘南が守り切ったのちに町野が収めるという危ないシーンも散見します。
18分には右サイドでの不用意なパスが奪われる形となった柏、湘南はすかさず送られた瀬川の縦パスを町野が受け、ドリブルでそのままエリア内へ進入。
しかし中央への横パスがカットされてモノに出来ず、依然として先制点がどちらに入るか(あるいは入らないか)不透明な展開が続き。
(湘南は17分に米本→田中へと交代)

迎えた21分、柏の中央での崩しの試みがついに実を結びます。
クリアボールを山田雄が跳ね返し、中央で拾った中村がそのままキープを経てエリア内へと切り込み。
付いていこうとした湘南・石原に後ろから倒されると、主審の笛が鳴り反則・PK獲得の運びとなります。
PKキッカー・サヴィオが、GK谷の動きに惑わされる事無く冷静にゴール右へと蹴り込み。
とうとう湘南の堅い守備を制した形で、先制に成功しました。

反撃に出なければならなくなった湘南ですが、その後も柏の攻勢を受け続け。
26分に中村→川口へと交代した柏、その右サイド中心に尚も攻撃を組み立てます。

そして30分敵陣での長いパスワークを経て、川口が右サイド奥へ持ち込むと見せかけて戻し、サヴィオが手前からクロス。
この低いクロスは流れるもエリア内左で三丸が拾い、マイナスのクロスから山田がシュート。
GK谷がセーブするも舘に当たって跳ね返り、すかさず小屋松が詰めてシュート。
ゴールネットに突き刺さり、波状攻撃で貴重な追加点を得た柏。

必死の守備を見せるも決壊してしまった湘南、必然か否か。
それでも失った点を嘆く暇は無く、31分に2枚替えを敢行(茨田・岡本→ウェリントン・杉岡、畑が右WBへシフト)し抵抗を試みます。
直後に左サイドで持ち込みスローインを得ると、町野がロングスローの体勢に。
エリア内のウェリントン目掛けて投げ込む事連続して3度と、なりふり構わない姿勢へとシフトした湘南。
自陣で得たFKも、GK谷がロングフィードを送る体制へと移り、苦境を跳ね返さんとします。
35分にそのGK谷のキックから、ウェリントンがエリア内で競ったこぼれ球を瀬川が拾い、エリア内中央からシュートするもゴール上へと外れ。

しかし苦し紛れ感は否めず、以降は逆に数的優位の柏にゴールを脅かされます。
39分にロングパスを受けた川口から低いクロスが右から出ると、細谷が足で跳び込み合わせたもののゴール左へと外れ。
40分には再び敵陣でサイドを振りつつのパスワークを経て中央から攻め、サヴィオのパスをPアークで受けた細谷が、右へと流れてシュートするもGK谷のセーブに阻まれます。
直後の41分もサヴィオのミドルシュートが放たれる(GK谷セーブ)など、人数差が露骨に内容に現れ始めた終盤。
試合序盤の、柏のなりふり構わない姿勢が見られた(とはいっても1度ですが)展開とは真逆の状況に追い込まれた様は、悲劇的でもあり喜劇的でもあり。

AT突入後はゴール狙いを止めた柏のボール回しの時間に突入し、ひたすら追い回される時間が2分程続く場面も作られた湘南。
それ故5分というATの時間でも攻撃回数は2度(自分の集計)のみに終わり、結局悠々と逃げ切られてしまう事となりました。
下馬評(?)にも屈せず、幸先良く勝ち点3を手にした柏。

今季も賽は投げられたものの、ワールドカップイヤーにウィルス禍などと波乱を招く要素はごまんとしており、平穏な日々が許される事は無く。
それを象徴するかのように、他会場でも退場者が目立つ(神戸・扇原、ガンバ・パトリック)など、やや荒れ気味の様相となった開幕節。
乱世というべき状況で、覇を唱えるのはどのクラブとなるでしょうか。

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