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DAZN観戦 2024年J2リーグ第30節 愛媛FCvs横浜FC

2024-09-10 16:00:36 | サッカー視聴記(J2)

※前回の愛媛の記事はこちら(28節・秋田戦、0-0)
※前回の横浜FCの記事はこちら(19節・徳島戦、1-0)

<愛媛スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 森脇が今季限りでの引退を発表。
  • ベンチ外が続いていた松田(放送席の談では、コンディション不良との事)が前節(水戸戦、1-3)復帰して途中出場、今節スタメンに復帰。

<横浜FCスタメン>

  • 加入内定していたミシェル・リマは、25節(千葉戦、2-1)から登録される。
  • ジョアン・パウロがポルトガル2部・UDオリヴェイレンセから完全移籍で加入し、24節(水戸戦、2-2)から登録されて25節で途中出場、27節(群馬戦、2-1)からスタメンに定着。
  • そのUD・オリヴェイレンセへレンタル移籍していたキングこと三浦が、シーズン終了に伴いJFL・アトレチコ鈴鹿クラブへ再度レンタル移籍となる。
  • 同じくUD・オリヴェイレンセへレンタル移籍していた永田は、レンタル延長で引き続き同クラブへ在籍。
  • 今夏までの契約となっていたガブリエウが、契約更新して引き続き在籍。
  • 和田がJ3・大宮へ完全移籍となり、25節をもって登録抹消。
  • 2種登録されていた高橋友矢が飛び級でプロ契約。その後UD・オリヴェイレンセへのレンタル移籍が発表され、29節(山形戦、2-1)をもって登録抹消。
  • 2種登録されていた前田が飛び級でプロ契約。
  • J3・鳥取へ育成型レンタル移籍していた宮田が、レンタル先変更という形でUD・オリヴェイレンセへレンタル移籍。
  • 22節(いわき戦、4-0)で負傷交代した三田の詳細が発表され、全治約6~8週間との事。(既に期間終了しているがベンチ外が続く)
  • 岩武の負傷が発表され、7/27に発生して8/7に手術実施し、全治約8ヶ月との事。
  • 遠藤貴成(桐蔭横浜大)の来季加入が内定し、後日特別指定選手となり27節から登録される。

盤石の戦いを続ける横浜FC、最後の敗戦は14節という遠い昔の話で、その後15戦無敗を継続中。
その間引き分けも3度のみとあっては、首位に立つのも当然であり。

それ故に自分としても、こうした順風なチームの試合を観るのに一種の躊躇いがあったのは事実で、実に現地観戦(24節・水戸戦)以来。
数少ない引き分けの試合でしたが、この時も2点ビハインドを跳ね返すという底力を見せ、何より終始好機の数・シュート数で圧倒していた内容。
中断明けも千葉戦の劇的な逆転勝利に始まり、接戦に持ち込まれても結局はモノにしてしまうという流れを作り上げ。
前節も逆転勝利かつ内容で圧倒という両立を果たし、優勝ならびにJ1昇格へのゴールが見え始めた状況でしょうか。

そんなクラブと相対した愛媛。
一進一退の成績が続くなか、この日は松田がスタメンに復帰。
そして前野が10節(鹿児島戦、2-2)以来のスタメンと、原点回帰・王政復古といった単語が浮かんできそうなメンバー構成で挑みました。

立ち上がりは、両チームの戦力差がハッキリと表れる展開に。
横浜FCが攻撃権を支配し続け、愛媛は何度もゴール前で凌ぐものの、クリアボールも回収されて自陣からの脱出すらままならず。

そんな横浜FCの攻撃は、両ウイングバックをサイド奥に切り込ませるのを第一とし、クロス攻勢に結び付けるもの。
特に左で抜擢された村田(22節以来のスタメン)のドリブルは圧巻で、細かいタッチを駆使して何度も左奥へと突き進み。
そのため、本来のストロングポイントである福森のフィードはあまり使う機会は無く。(但し膨らむセットプレーでその能力を発揮)
この辺りは札幌時代の「左WBはあまり切り込まずに福森の上がりを待つ」という、福森の能力をフルに生かす手法とは正反対だな……と、直接この試合とは関係無い事を考えさせられるに至りました。

反撃したい愛媛ですが、ボールを持ってもその繋ぎの部分でミスも頻発してしまい。
自陣でパスミスから危機を招くその姿は、端的に言えば「酷い」の一言で、言い換えればそれだけ横浜FCの強度が素晴らしいという裏返し。
そんな状況を打破せんと前からプレスを掛けにいくと、前半10分には敵陣浅めでのボール保持から、バックパスの3連続を経て最後方からンドカが裏を狙ったロングパス。
そして右ポケットへ走り込む山根(クリアされコーナーに)という具合に、一手で好機に持ち込む選択も取られる、八方塞がりという状態に陥ります。

ようやく落ち着きを取り戻し、16分過ぎから敵陣への侵入機会を膨らませる愛媛。
地上から繋ぐなか、左サイドに(ベテラン故に機動力に不安がある)前野を入れた事により、窪田がワイドに張ってサイドアタックを請け負う形をメインとしたのがこの日の特徴であり。

そして20分その形から攻め込むも一旦戻して作り直し、小川大→谷本→窪田と経由し、高めワイドの位置に残っていた前野がパスを受け。
すると窪田の奥への抜け出しを利用し、(中村が釣られたため)空いた左ポケットへ送られる浮き球パスに谷本が走り込む絶好機に繋がり。
そして1タッチで入れられた低いクロスに、ノンストップで走り込んでいたパクゴヌが村田と縺れながらも脚で合わせると、高いバウンドを経てゴールに吸い込まれるボール。
細い所を繋ぐような流れでのフィニッシュで、窮鼠猫を噛むといった先制点を生み出しました。

そのまま1-0で、24分に飲水タイムが挟まれ。
ペースを握りながらの失点という、あの時の水戸戦と殆ど同じような展開を強いられた横浜FC。
しかし早期という事で精神的な乱れは見られず、あくまで主体的に崩していく姿勢を貫く強者の振る舞い。
26分には最後方でボールを持ったンドカに対し、降りた小川慶にパスを出すと見せかけて縦パスで飛ばし、受けたパウロのスルーパスに走り込んだのは上がっていた井上(クリアされ実らず)という具合に流動性による奥深さを発揮していき。

すると31分、ここも最後方でのパス回しがスタートとなり、愛媛のプレッシャーをいなしたのち右から中村が裏へロングパス。
一気に右ポケットを突くボールになると、走り込んだ山根が1タッチでグラウンダーのクロスと愛媛の先制点を彷彿とさせるシーンを生み出し、そこに走り込んだ高橋が合わせシュート。
ゴール左へ突き刺さり、疑似カウンター的な手法で同点弾が齎されました。

これで横浜FCが有利だと思われましたが、以降愛媛がボールを保持して攻め上がり。
ゴールキックからは、本来のスタイルとは異なりロングフィードを選択するものの、それ以外の流れでは小川大・森下からのスタートで地上で繋いでの前進が図られ。
お馴染みの谷岡が右サイドバック化する可変システムから、縦関係となるドイスボランチを石浦が降りてサポートするという形によるビルドアップ。
36分にその石浦の右→左へのサイドチェンジを、前野がヘッドで前へ送って前進に成功すると、窪田のパスで中央から薄い守備を突く状況となり。
深澤を経由して受けた石浦がエリア内を突いて右へスルーパス、走り込んだパクゴヌのマイナスのクロスを深澤が合わせシュート。
流れるような攻めでしたが、ユーリのブロックに阻まれてゴールならず。

その後やはり横浜FCの流れになるも、39分にその横浜FCの攻撃で、高橋のポストプレイがズレた事でカウンターに持ち込む愛媛。
石浦のロングパスで松田が左ポケットへ走り込む状況となりましたが、ンドカのスピードの方が速く防がれてしまい。
しかし作り直しに入った横浜FC、あろう事かユーリがパスミスを犯してしまうと、これをエリア内で拾った窪田がシュートと直接決定機に繋がる事に。
GK市川が片手でセーブと、自らリードを献上するという流れは何とか防いだ横浜FC。

同点のままアディショナルタイムに突入すると、敵陣浅めでフリーキックを得た横浜FC、放り込みを選択し当然蹴るのは福森。
ここからCKに突入し、3本続くというセットプレー攻勢で、1本目(左CK)はショートコーナーからパウロがすかさずミドルシュートという手法。
GK辻がセーブして再度左CKになると、今度はクロスが選択されて中央からユーリのヘディングシュートが襲い。
しかしこれもGK辻がセーブ、尚も右CKで継続と意地の張り合いという絵図で、この3本目はショートコーナーを挟んで福森のクロスという選択。
クリアボールを拾った村田がミドルシュート、ブロックでエリア内にこぼれた所を小川慶がすかさずシュートするも、枠の外に終わり決められず。
前節同様フィニッシュを膨らませる展開になったものの、勝ち越しは果たせなかった横浜FC。

ハーフタイムでその横浜FCが動き、小川慶→伊藤へと交代。
ベテラン同士らしく、45分間をお互い請け負うといった采配になりました。

愛媛キックオフで始まった後半、その初手の後方からのロングパスをカットした伊藤により、いきなり矢印を反転させる横浜FC。
そしてスルーパスを受けた高橋が左ポケット奥へ切り込んでシュート(枠外)した事で、前半同様立ち上がりの攻勢を築きます。

その内容は前半に比べ、単独での切り込みを見せていた村田が、後方の福森との連携を見せるという具合に一段進化を見せたようであり。
奥に切り込む姿勢からバックパスし、受けた福森のクロス(後半2分、クリアされる)というのが一例。
5分には後方での作りで、福森のパスを受けた村田がスイッチ気味に手放した所、福森のダイレクトパスでプレス回避を果たすなど2人の息も合いつつあり。
しかし愛媛の戻りも速く、思うようにフィニッシュを膨らませられずに時間が経過。

前半同様に中々攻撃のターンが訪れずにいた愛媛。
こちらも地上で繋ぐ姿勢は崩さず、8分に最初の好機が齎され、左サイドからショートパスで前進の末にスルーパスに走り込んだ窪田がマイナスのクロス。
クリアされて左CKとなり、その二次攻撃で左からのクロスを小川大が合わせヘディングシュート(GK市川キャッチ)と、少ないながらもあくまで主体的に好機に持ち込み応戦体勢を取ります。

締まった試合となりつつあったものの、やはり総合的に横浜FCが有利なのは変わらない状況。
すると14分、前半立ち上がりに数多見られた愛媛のパスミスから横浜FCの好機という流れに。
拾った山根のクロスこそクリアするも、拾った井上が中央からエリア内へ持ち込み右へラストパス。
そしてパウロがダイレクトシュートと決定機が齎されましたが、ゴール左へ僅かに外れて愛媛にとっては命拾い。

愛媛は圧力に押されながらも、自身のスタイルを貫くという腹積もりがようやく備わって来たでしょうか。
その証拠に、この後ゴールキックでショートパスを選択するという本来の手法に入り、強敵相手にも物怖じしない絵図を見せ始め。

優勢とはいえ、このままの流れが続けば横浜FCサイドも良くは無く。
20分に再度動くベンチ、村田・高橋→中野・櫻川へと2枚替えを敢行します。
早速の22分、後方で福森のミドルパスの連続での組み立てから、跳ね返りを拾って右から山根がクロス。
これをファーで櫻川が合わせヘディングシュート(枠外)と、その高さ・フィジカルを発揮させに掛かり。
厄介な存在がまた一つ増えたといった愛媛は、23分に中盤の3人(谷本・深澤・石浦)によるパスワークで中央を素早く前進に成功。
そしてエリア内を突いた深澤が右へラストパスを送ると、走り込んだパクゴヌがシュートを放ちましたが、GK市川の脚でのセーブに阻まれ。
惜しい決定機逸ながら、この後松田が悔しがりか、ないしは中央に走り込んでいた自分へのクロスを要求したのかポストを腕で叩く一幕が見られ。
あまりフィニッシュに絡めていない事でのフラストレーションもあったでしょうか、復帰した松田は相手の警戒ポイントとはなっても、チームの雰囲気作り的にはマイナスに思えました。

すると直後の24分に横浜FCの攻撃、左ポケットからの伊藤のクロスはクリアされるも、尚も拾って継続し今度は中野がクロスと執拗に左から攻め。
これも跳ね返した愛媛を嘲笑うかのように、さらにこぼれ球を繋いだ末に逆サイドから山根がアーリークロスを選択すると、櫻川がその高さを活かしきってのヘディングシュートをゴールに突き刺します。
専守に追い込んだ相手を徹底的に突き続け、最後は強力な爆撃により成果を上げた格好の勝ち越し点となりました。

展開的に、痛すぎる失点となった愛媛。
尚も横浜FCの攻勢は続き、度々上げられるクロスを何とか防ぐもCKで継続と、専守に持ち込まれた流れを跳ね返せず。
追い打ちを掛けるかのように、横浜FCは28分にカプリーニを投入します。(パウロと交代)

打開を図らんと、29分に前野・松田→茂木・藤原へと2枚替えを敢行。
すると直後の30分、中央からのスルーパスの連続での前進を経て、前線で溜めを作ったパクゴヌが右ポケットへ浮き球を送り。
そして走り込んで受けた谷岡がシュートと、先制点のシーン同様に細い線を通すような好機が生まれましたが、戻ってきたユーリのブロックに阻まれ。

愛媛はこれが最後の勝利へのチャンスと言っても良かったでしょうか。
モノに出来ず終わり、その後のCKからカウンターを受けると、カプリーニが中央から放ったミドルシュートを小川大がエリア内でブロック。
小川大は痛みに堪えて立ち上がり、CKで継続される横浜FCの攻撃に備えたものの、結局この流れで耐えきれずとなります。
最初の左CKからの二次攻撃、右からの山根のクロスから放たれた櫻川のヘディングシュートこそGK辻がセーブ。
しかし再びの右CK、キッカー福森のファーへのクロスから再び櫻川がヘディングシュートが放たれた結果、ゴールネットが揺れる事に。
今度は完璧なクロスの下でのシュートなため防ぐ手立ては無く、マンツーマンで櫻川に付いていた藤原(他は全てゾーン)との身長差も歴然と、必死のディフェンスも空しいといった追加点になりました。

37分に横浜FCは福森が足を攣らせてしまい、ガブリエウと交代。
そのタイミングで愛媛も3枚替えを敢行、谷本・石浦・窪田→菊地・佐藤諒・曽田へと交代します。

何とかゴールに辿り着いて流れを変えたい愛媛、42分に小川が前に出てカプリーニからボール奪取し、敵陣から素早く攻め。
縦パスを受けた藤原を経由し、佐藤諒がペナルティアークからシュートを放つもガブリエウがブロック。
するとすかさずクリアしたボールから横浜FCがカウンターに入ると、全員敵陣に進入していたため裏へのミドルパスを自陣で受けた山根がオフサイドにならないという状況が齎され。
そのまま一気に右ポケットまでドリブルした山根に対し、必死に戻った小川大がスライディングで何とか防ぐ(反則無し)という具合に、ゴールを狙う姿勢も逆に仇となる格好で走らされ続けます。

そして2点差のまま突入したAT。
佐藤諒のシュート以降好機すら作れない状況でしたが、それに拍車が掛かるように小川大が負傷。
中盤で櫻川とのボール争いの最中に、肘打ちを顔面に受けるという形で倒れ込んでしまう(反則無し)と、出血もあったらしくピッチ外で治療を受けてからの復帰を強いられます。
その間に10人での戦いを強いられ、そしてゴールキックは再度ロングフィードへ傾倒し、それを跳ね返されてまたも専守という具合に悪循環に陥る事に。

何とか復帰した森下、そのままパワープレイで前線に入りますが、その直後でした。
またもゴールキックでのロングフィードを跳ね返した横浜FC、そのまま櫻川ポストプレイ→カプリーニ1タッチでミドルパス→伊藤と好機に繋げる事に成功。
左ポケットを取ったのちの短いスルーパスに、後方から走り込んでシュートを放ったのはユーリ。
GK辻の伸ばした左足を抜いて右サイドネットを揺らし、止めに相応しい4点目を挙げるに至りました。

結局そのまま試合終了となり、1-4で横浜FCが勝ち点3をもぎ取り。
徳島戦・山形戦に続き、現状中・下位のクラブでは歯が立たないような内容に、今後の盤石ぶりをも予感させる試合だったでしょうか。

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