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DAZN観戦 2021年J1リーグ第24節 清水エスパルスvsガンバ大阪

2021-08-16 16:17:15 | サッカー視聴記(2021年J1)

<清水スタメン> 4-4-2
GK 権田
RSB 原 CB ヴァウド CB 井林 LSB 片山
RSH 西澤 DH 松岡 DH 河井 LSH 後藤
FW チアゴ・サンタナ FW 鈴木唯人
<G大阪スタメン> 3-4-2-1
GK 東口
RCB 三浦 CCB 昌子 LCB キムヨングォン
RWB 柳澤 DH 山本 DH 倉田 LWB 藤春
IH 矢島 IH 宇佐美
FW レアンドロ・ペレイラ

開幕前の大型補強を経ても、一向にJ1での立ち位置が上向かない清水。
夏の移籍期間でもさらに補強を重ね。
松岡(鳥栖)・井林(広島)・藤本(神戸・レンタル)と、他のJ1クラブから日本人選手を搔き集めると共に、ホナウドにベンジャミン・コロリと助っ人枠も増大させて巻き返しを図りにいきました。

個人的には、ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督の申し子というべき井林の加入が注目でしょうか。
ヴェルディで指揮を執っていた時は、守備戦術の浸透に無くてはならない存在とされていた井林。
しかし移籍先の広島ではベンチを温めるだけに留まっており、「監督の欠かせない手駒」「J1レベルかどうかは疑問」という、プラスとマイナスが交錯しているような人材。
ロティーナ監督の信頼は変わらぬようで、中断明けから早速センターバックのスタメンに抜擢されました。

立ち上がり、ガンバのボールポゼッションが長くなる試合展開。
それを清水が守りを固めて迎え撃つという図式で、井林の加入で強化された(と思われる)守備陣の出来が試される事となりました。

前半3分に山本のミドルシュート、4分に矢島のエリア内右からのシュートとガンバがフィニッシュを見せますが、いずれもブロックで防ぐ清水。
粘り強さは見せるも、そこから反撃を仕掛ける道筋が整わず、ガンバの波状攻撃を浴びてしまう事に。
7分、最終ラインから山本→宇佐美→矢島スルーパスでエリア内右を突き、走り込んだ柳澤がクロス。
ファーサイドでペレイラがヘディングシュートを放つもゴールポストを直撃、跳ね返りを藤春がシュート(ブロック)と決定機。

清水が攻撃機会を得れない時間は10分過ぎまで続きますが、そこからようやく反撃開始。
ガンバの繋ぎのミスもあり、主導権を交代させて好機を作っていきます。
15分にヴァウドの右からの斜めの縦パスを中央でサンタナがポストプレイ、鈴木唯のリターンを受けたサンタナがそのままミドルシュート。
GK東口のセーブで右コーナーキックとなり、キッカー西澤の中央へのクロスをヴァウドが合わせヘディングシュート、しかしゴールポストを直撃。(その後サンタナが拾ってシュートも左サイドネット)
双方ポストを叩く惜しいフィニッシュが生まれた序盤戦。

一転劣勢になったガンバは、清水のビルドアップに対してハイプレスで対抗。
頂点のペレイラが果敢にプレッシングを掛ける姿が目立ちます。
前年までの広島で、口酸っぱく指導されて改善が見られた守備面は、移籍を挟んでも消える事は無かったようで。

24分に飲水タイムが挟まれたのちは、清水もパスを繋いでボールを支配する時間が増えていきます。
30分にはパスワークののち、河井のミドルパスを受けた片山から左サイドで攻撃。
クロスが上がるもクリアされ、中央で拾ったのち後藤がガンバ・三浦に倒されて反則、良い位置で直接フリーキックの好機を得ます。
しかしここはキッカー西澤の直接シュートは壁を直撃、再度の西澤のシュートもブロックされて先制ならず。

その後清水のCK攻勢を経て、再度ガンバに主導権が移るもフィニッシュには辿り着けず。
すると41分に清水がカウンターで好機を得て(シュートまではいけず)、以降はまたも主導権が清水に移り。
44分にはCKからの二次攻撃で右サイドへの展開から片山が手前からクロス、中央で合わせにいった井林が一旦ディフェンスに入られるも、こぼれ球をボレーシュート。(GK東口キャッチ)
アディショナルタイムに入って最初のチャンス、クリアボールをサンタナが収めたのち中央⇔左サイドで繋ぎつつ前進し、左から後藤がクロス。
ファーでサンタナがトラップし、ディフェンスに遭って混戦となり、こぼれを鈴木唯がシュートしますがゴール上へと外れ。
清水優勢という印象を残しつつ、前半をスコアレスで折り返します。

五輪期間での中断中も、活動停止の影響を受けて連戦をこなす事となったガンバ。
3節(7月27日・大分戦)からの3連勝で、降格への危険水域からは這い上がりを見せましたが、それでも状況は決して芳しくなく。

守備重視・相手に合わせたサッカーで急場を凌いでいるようですが、この日の倉田ボランチのように、ミスマッチ感も見られ。
それでも落とし込みを深める暇は与えられず、被害を受けても倒れる事無く走り抜けなければならないのが辛い所でしょう。
個々の能力は悪くない陣容ながらも、出場試合数10以上の選手が18人と、多くの選手を起用しつつの運営を強いられている状況。
そんな苦境打開のため、救世主というべき存在が欲しくなる所。

後半の入り、ともにロングボールを蹴り合うシーンを経て、フィニッシュに辿り着いたのは清水。
後半5分、片山のロングパスをサンタナが入れ替わって収め、エリア内左からシュート。
ブロックされて左CKとなり、キッカー西澤のクロスが跳ね返された所を、中央で拾った後藤がミドルシュートを放つもゴール上へと際どく外れ。

立ち上がりの好機を逃した清水、その後ガンバのポゼッションによる攻勢を経て、再度チャンスが訪れます。
54分河井の右→左へのサイドチェンジを片山がダイレクトで前方へパス、後藤のエリア内への切り込みを経て、リターンを受けた片山がシュート。
ブロックされて再びの左CK(通算7本目)、そろそろモノにしたい所で、西澤はニアサイドへのクロスを選択して井林がフリック。
中央に流れた所をサンタナが頭から跳び込み、見事合わせてゴールネットを揺らし、IAIスタジアムのゴールのファンファーレが鳴り響きます。
しかしボールに合わせたのはサンタナの手という事でハンドの判定でノーゴール、右腕を突き出して触れていた以上言い訳は効かず、サンタナに警告が突き出されて終了となりました。

これを機に主導権はガンバへと移り変わり。
12分には右サイドからの前進で、ペレイラへのパスがカットされるも矢島が繋ぎ、エリア内右からペレイラがシュート。
清水・ヴァウドのブロックを掠めてゴールを襲いますが、左ゴールポストを叩いて惜しくもゴールならず。
その後も前半同様に、ポゼッションを高めてパスを繋いで攻め込むガンバ。
一定のボールポゼッションを得たいのは清水も同様と思われますが、ガンバがハーフスペース利用・斜めの縦パスを多用するのに対し、清水はサイドチェンジとロングパスを多く使うといったこの日の図式。
どちらが良いかは不明ですが、この試合においてはガンバの方に軍配が上がっていたという印象でした。

劣勢となった清水が先に動き、17分に後藤・河合→中山・宮本へと2枚替え。(西澤が左SHへシフト)
20分に自陣でのスローインから好機を作り、左サイドでの西澤のドリブルから、開いて受けたサンタナからグラウンダーでクロス。
これに中山がエリア内へと走り込む絶好機でしたが、GK東口が前に出て来たため合わせられず。
23分には自陣で鈴木唯のパスカットからドリブル、左へ展開されて西澤のクロスが上がり、ファーサイドで中山が収めてシュート。(ブロック)
ガンバの攻勢の最中、それに冷水を浴びせるように清水が自陣からの速い攻めで決定機を生む展開になって来ました。

25分に後半の飲水タイムとなり、それに合わせてガンバも選手交代。
藤春・矢島→黒川・小野へと2枚替えを敢行し、第4クォーターへと移り変わりますが、打って変わって入りは清水ペースに。
30分にサンタナがエリア内右からシュート(サイドネット)とゴールを脅かされ、直後に再度2枚替え。
倉田・柳澤→奥野・山見へと交代し、小野がシャドー→右ウイングバックへとシフトします。(同時に清水も鈴木唯→滝へと交代)
山見は今季特別指定でチームに加わっており、これが初出場との事。
勝負所で(外野にとって)未知の選手を投入してきたガンバですが、これが大当たりとなりました。

33分左サイドから斜めの縦パス攻勢、キムヨングォン→山本→山見と渡って中央でシュートレンジに入り、果敢にミドルシュートを放つ山見。(GK権田セーブ)
早速良いシーンを作った山見でしたが、折りしもこの後主審(福島孝一郎氏)の機材トラブルで中断時間が生まれ、流れ的に危惧が。

しかしガンバはペースを維持する事に成功し、迎えた37分。
小野のロングパスを右サイドで山見が足でトラップ、これで清水ディフェンスの裏を取って前進。
そして切り返しで清水・片山をかわし、カットインでエリア内右へと進入してシュート。
斜め45度ぐらいからの巻くシュートが鮮やかに左サイドネットを捉え、先制ゴールを齎した山見。
抜擢した松波正信監督もベンチを飛び出しての歓喜に沸くガンバ、救世主は意外な所に潜んでいたようでした。

ビハインドとなった清水は、ジョーカーとすべく40分に指宿を投入。(西澤と交代、滝が左SHへシフト)
ポゼッションを強いられる立場の中、パスを繋いでクロスに持っていく攻撃。
41分には右サイドで中山がクロス、ブロックされたこぼれを原が再度クロスを入れ、指宿が合わせるも強すぎたボールをコントロール出来ず枠外に。
ATに入って最初の攻撃、右サイドから仕掛けると見せかけて松岡がミドルパスを通し、受けた滝がシュートするもブロックされたのちGK東口がキャッチ。
これでほぼ打ち止めとなってしまい、以降はガンバが時計の針を進めていく立ち回りで逃げ切り体制へ。

結局そのまま0-1でガンバが勝利に辿り着き、連敗を2で止める事に成功。
これでリーグ戦では次節までようやく1週間の空きを得(間に天皇杯4回戦がありますが)、束の間の休息は再浮上を果たす燃料となるでしょうか。


DAZN観戦 2021年J1リーグ第22節(先送) サガン鳥栖vsセレッソ大阪

2021-07-27 16:07:10 | サッカー視聴記(2021年J1)

<鳥栖スタメン> 3-3-2-2(3-1-4-2)
GK 朴一圭
RCB 島川 CCB エドゥアルド LCB 大畑
RWB 飯野 DH 松岡 LWB 中野嘉大
IH 樋口 IH 仙頭
FW 小屋松 FW 酒井
<C大阪スタメン> 4-4-2
GK キムジンヒョン
RSB 松田陸 CB チアゴ CB 西尾 LSB 丸橋
RSH 坂元 DH 奥埜 DH 原川 LSH 清武
FW 大久保 FW 加藤

ACLから帰ってきたクラブは、中断期間も休む暇は少なく。
それに付き合う形で残りのクラブの一部も試合を行わざるを得ないという、変則的な真夏の季節。

ACLでグループJを戦ってきたセレッソは、無敗(4勝2分)という見事な成績で無事にノックアウトステージに進出。
一方リーグ戦では、そのACLを挟んで8戦未勝利、最後の勝利が4月18日(10節・浦和戦、1-0)という遠い出来事となりつつあります。
過密日程でメンバーを入れ替えながら戦い、為田・鳥海・喜田・山田といった面々の起用で層は厚くなったようですが、リーグ戦に戻るとそれは終焉を告げ。
再びレヴィー・クルピ監督の十八番であるスタメン固定起用(20→21節の為田→加藤への入れ替えを除く)が幅を利かせ、2戦連続引き分けを経て迎えた中断前最後の試合。

前節・FC東京戦は3-3と、守備が崩壊気味なセレッソはこの日も開始時から不安定ぶりを露呈。
鳥栖の最初の攻撃、エドゥアルドのクリア気味のロングパスを右サイドで小屋松が収め、中へ流れる姿勢から中央へとスルーパス。
酒井がこれを受けてエリア内に進入、ゴール右へシュートを放つと早くもセレッソゴールが揺れる事に。
開始僅か1分での先制ゴールとなりました。

以降も鳥栖が組織力豊かな攻撃を見せ付ける展開。
中2日のセレッソに対し、エネルギッシュに攻め続けてゴールを脅かし。
鳥栖は監督の金明輝(キンミョンヒ)氏が、練習中の行き過ぎた指導によりベンチ入り資格停止というイレギュラーな事態を強いられており、代行的に指揮を執っているのはヘッドコーチの片渕浩一郎氏。
これが2試合目との事で、前節・名古屋戦ではそれを物ともしない快勝(3-1)を果たし、この日も上昇機運そのままの立ち上がりを見せていました。流石は新潟で3度監督代行を務めた男

そして8分、最終ラインからボランチ(厳密にはボランチの位置へ降りて来る仙頭)経由で左へと展開、スルーパスを受けた中野嘉からグラウンダーでクロス。
クリアされるも大畑が拾い、エリア内左へ切り込んでからシュートとも思われる軌道でファーサイドへ送ると、抜け出した小屋松が合わせシュート。
セレッソサイドはシュートと見誤ったかのように足が止まり、綺麗にゴールネットに突き刺した小屋松。
早くも2点リードを奪い、試合を有利に進めます。

その後は早めにやり返したいセレッソが、鳥栖のビルドアップに対してハイプレスを掛けるという攻防に。
12分にGK朴にまで詰めていった加藤、朴のキックミスを誘ってコーナーキックを奪います。(そのCKで西尾がヘディングシュートもGK朴キャッチ)
対する鳥栖は14分、最終ライン~1列前で長めのパスを多用してサイドを振っての攻撃から、左サイドで中野嘉と仙頭が長いパス交換。
そこから受けた小屋松が樋口とのワンツーでエリア内左を急襲、そのままシュートを放つもブロックされCKに。(こちらもCKからエドゥアルドがヘディングシュート・枠外)

そんな勝負を経て迎えた18分、相手の攻撃を切って最終ラインから攻撃開始しようとする鳥栖に対し、セレッソは右サイドで持つ大畑に対し坂元がプレッシング。
そして大畑の蹴り出しをブロックすると、ボールはエリア内にこぼれて加藤が拾う大チャンスへと一転。
躊躇わずにシュートを放った加藤、ブロックに当たりコースが変わったのも幸いしゴールイン。
ややラッキーではありましたが、早い段階で1点を返したセレッソ。
その後も敵陣深めでボール奪取するシーンを続けたのち、前半の飲水タイムが挟まれます。(25分)

プレスに難儀していた鳥栖ですが、ブレイクを挟んだ事で微調整を実行し、再びペースを掴み。
仙頭がボランチの位置に降りて来て2-2の形を採る基本形から、さらに仙頭が下がり気味になる事により、疑似的な後ろ3枚へとシフト。
これで再び最終ラインから組み立てる攻撃が冴え渡り、セレッソサイドは容易にプレッシングにいけなくなりました。

センターバックのエドゥアルドを起点にした、ビルドアップからの攻撃を悉く好機に繋げていく鳥栖。
それをセレッソが何とか凌ぐというシーンの連続で、一方的な展開となって終盤に突入。
42分には一転して、飯野が右サイド手前からクロスを入れるという変化を付け、ニアサイドで酒井が合わせボレーシュートを放つもGKキムジンヒョンがセーブ。
決壊は近そうな予感を見せたのち、迎えたアディショナルタイム。
セレッソの中途半端なパス出しからエドゥアルドがパスカットして攻守交替、樋口が右ハーフレーンをドリブルで疾走。
そしてそのままミドルシュートを放つと、ライナーの軌道で左サイドネットへと突き刺さり。
組織で相手守備を振り回したのち、最後に決めたのは個人技といった得点で鳥栖の時間帯は締めくくられました。

再び2点差となり前半を終え、ハーフタイムにセレッソは選手交代。
大久保→高木へと交代し、清武をトップ下とした4-2-3-1のフォーメーションへとシフトします。(高木が左サイドハーフに入る)
ACLでは4-2-3-1が基本形であり、その形を踏襲して後半に臨みました。

その立ち上がり、狙いが的中した事を証明するかのように攻め上がるセレッソ。
後半1分の最初の攻撃では、左サイドでのパスワークに清武が絡みつつ、ワンツーで前進してエリア内に進入。
そしてそのままシュートを放つ(ゴール右へ外れる)という具合に、トップ下に移った清武を中心とした攻撃を展開。

しかしそれが剥がされると脆いのは、過密日程故の苦しさか。
8分に鳥栖が右サイドから樋口→飯野と立て続けのドリブル突破の攻撃、カットインでエリア内右へと進入した飯野がそのまま切り込み、角度の無い所からシュート。(右サイドネット)
セレッソの流れは以降切れてしまい、鳥栖が左CKを得たのが11分。
キッカー仙頭の中央へのクロス、跳んだ酒井を越えた奥でエドゥアルドが収め、そのままシュートを放ち。
ディフェンスに当たるもゴールネットに突き刺さり大きな追加点、と鳥栖サイドがひとしきり喜びの感情を表す中、主審はVAR確認へ。
そしてOFRへと移行したのち、クロスを収めたエドゥアルドの腕にボールが当たっていたとされ、ハンドの反則でノーゴール。
既にキックオフの体制へと戻っていたボールは、セレッソエリア内へと戻される事となり鳥栖側はぬか喜びに。

一方命拾いの形となったセレッソ、その後はGKキムジンヒョンからのショートパスによるビルドアップを多用。
何とか同点・逆転への糸口を探るような攻撃を見せますが、以降も鳥栖の攻撃の脅威にさらされます。
19分、酒井のパスがズレたのち最終ラインから作り直し、GK朴から縦パス攻勢。
そして中野嘉からのエリア内へのスルーパスが小屋松に渡り、シュートを放つもGKキムジンヒョンが身体でセーブ。
直後に中野嘉がセレッソ・松田陸に倒され(松田陸に警告)てフリーキックを得ると、左サイドからキッカー仙頭がクロス。
これが合わず、再びファーサイドで拾ったエドゥアルドがバックパスを送ると、島川のシュートがゴールを襲うもライン手前でセレッソ・チアゴがブロックで防ぎ。
間一髪の所での凌ぎを強いられます。

しかし21分、相手クリアを拾おうとした西尾が鳥栖・酒井に倒されて反則・FKと、今度はセレッソに試合を動かすチャンスが。(蹴る前に鳥栖は小屋松→福井に交代)
中央・エリアからやや手前という絶好の位置で、キッカー原川は直接シュート、これがゴールを襲うもバーを直撃して跳ね返り。
尚もエリア内中央で拾った高木、左へ流れてシュートを放ちますが、ライン寸前で鳥栖・仙頭がブロック。
今度は間一髪で防いだのは鳥栖、そう思った刹那、まだセレッソの攻撃は継続し左サイドへ流れたボールを拾った清武がクロス。
ファーサイドに上がり、跳んで抑えたGK朴が着地の際にボールをこぼし、すかさず抑えにかかるも坂元が拾い。
そしてこぼれた所を加藤が拾いシュート、3度目の正直でゴール上部に突き刺し。
GK朴への坂元の反則の疑いで、またもVARチェックが入ったものの、今度はゴールとなりセレッソ反撃の狼煙の1点が入ります。

再び仕切り直しの如く、主体的な攻撃を行う鳥栖。
29分にロングボールを福井が収め、相手ディフェンスに入られるも拾った中野嘉からエリア内右へスルーパスが送られ、走り込んだ酒井が中央へ横パス。
しかしズレてしまい、尚も繋いで仙頭のミドルシュートにまで持っていきましたが、ブロックされるとセレッソのカウンターに。
坂元がドリブルで進撃し、敵陣で中央へ流れたのちミドルシュートを放つも、ミートしなかったのか(あるいは加藤へのスルーパスだったか)威力無くGK朴がキャッチ。
鳥栖の攻撃に対しセレッソがすかさず応戦姿勢を見せた事で、試合は乱戦模様となります。

直後の31分、再び鳥栖に決定機。
敵陣で左→中央→右へのパスワークから、飯野がエリア内右へスルーパス、受けた樋口が斜め45度からのシュート。
巧く対角線を突いたものの、左ゴールポストを直撃してしまい跳ね返り。(再度樋口がシュートするもブロック)
リードしている鳥栖、片渕氏のHTの「追加点を取りにいく」とのコメント通りに、逃げ切りに入ってもいい時間帯でも攻め続けます。

そして再びセレッソがカウンター気味に好機(34分)、左サイドを高木がドリブルで持ち上がるも、エリア手前でペースダウンし右へ展開。
受けた松田陸がクロス気味にシュートを狙うと、GK朴が際どくセーブする惜しいシーンとなります。(直後のCKも、加藤が中央でボレーシュートを放つもGK朴キャッチ)

35分、セレッソは2度目の選手交代に踏み切り丸橋・加藤→喜田・山田へ交代。
続く37分にはチアゴ→鳥海へ交代と、ACLで場数を踏んだ戦力を投入します。
喜田や山田が推進力を見せて攻撃機会を得ていくセレッソ。
同点への架け橋が見えて来た所で、40分に両サイド選手交代。
セレッソは清武→松田力、鳥栖は酒井→ドゥンガ。
セレッソサイドは松田力・山田の2トップにシフトし、最終局面へ。

その刹那の41分でした。
左サイドでの高木がパスカットして中央へミドルパス、受けた坂元がそのままエリア内右へと切り込み。
鳥栖・仙頭との競り合いを剥がして前進すると、倒れた仙頭に引っ掛かるような形で坂元が倒れ、主審の笛が鳴り響き反則。
既にエリア内に進入しており、当然ながらセレッソのPKとなります。
これを坂元自ら蹴りにいき、放たれたシュートは中央のコースに思い切りよく蹴り込まれ。
無事ネットに突き刺さり、2点差を跳ね返し同点としたセレッソ。

ここまで来るとスタミナの残量は関係無い、と言わんばかりに逆転を狙いにいくセレッソ。
キックオフ直後の43分にはボールを奪ったのち、山田のスルーパスが高木に渡ってエリア内左を突き、グラウンダーのクロスに奥埜が合わせシュート。
逆転かと思われましたが、鳥栖・エドゥアルドの軸足でのブロックで辛うじて防ぎます。
45分には坂元が右サイドから個人技でエリア内右まで切り込み、原川とのパス交換ののち中央からシュート。
ブロックされるも喜田が拾い、ミドルシュートを放ちますがGK朴のセーブに阻まれ。
尚もエリア内から原川がシュート(ブロック)と波状攻撃を掛けるも、ゴールには辿り着けず終わります。

VARもあり6分というATに入る直前、鳥栖は仙頭→オフォエドゥへと交代。
助っ人同士の2トップへと変遷し、劣勢の流れを跳ね返しに掛かったAT。
これがリーグ初出場となったオフォエドゥ。
ロングボールのターゲット役として孤立しがちだったドゥンガを支え、もう一つの攻撃の橋頭堡となります。

再び鳥栖ペースが蘇り、樋口が2本シュートを放つも得点出来ず。
そして最後に攻撃権を得た鳥栖、ロングボールをドゥンガが収めたのちエリア内へとパスを繋ぎ、受けたのはオフォエドゥ。
ゴール右隅へ狙いすましたシュートを放ったものの、惜しくも外れてしまい勝ち越しならず。
直後にゴールキックが蹴られたのち、試合終了の笛が鳴り響き。

3-3という壮絶な打ち合いで、セレッソサイドは2戦連続での3失点。
鳥栖にしても3失点は今季初の出来事となり、普段のリーグ戦とは何処か異なった雰囲気が結果に表れたような試合に。
五輪と平行されて行われた試合(そういや鳥栖は林、セレッソは瀬古が代表で離脱中でしたね)、たまにはこうした派手な試合も素直に受け入れて楽しむべき、と納得するしか無いでしょう。


DAZN観戦 2021年J1リーグ第22節 サンフレッチェ広島vs横浜FC

2021-07-14 16:06:32 | サッカー視聴記(2021年J1)

<広島スタメン> 3-4-2-1
GK 林
RCB 野上 CCB 荒木 LCB 佐々木
RWB 藤井 DH ハイネル DH 青山 LWB 柏
IH エゼキエウ IH 森島
FW ジュニオール・サントス
<横浜FCスタメン> 3-4-2-1
GK 六反
RCB 伊野波 CCB 韓浩康 LCB 袴田
RWB 前嶋 DH 高橋 DH 瀬古 LWB 高木
IH 小川 IH ジャーメイン良
FW 渡邉

例外(活動停止を強いられたガンバ+ACLによる順延)を除き、今節終了で中断となるJ1リーグ。
ここまでリーグ戦で1勝しか挙げられていない横浜FC、少しでも好循環を持ってブレイクしたい所ですが、当然最大のこう薬は勝ち点3。

一方の広島、既に海外移籍(スイス1部・グラスホッパー)への移籍が内定していた川辺が、前節(鳥栖戦・1-1)をもってチームを離脱。
さらに浅野の故障や、GK大迫の五輪代表への合流といった要素で、かなりメンバーを弄る事を余儀なくされ。
現在5戦無敗中といえど、3引き分けと流れは手放しで良いとはいえない、苦しさが伺える中での一戦となりました。

そんな広島の不安は、早くも露わになり。
前半2分、中盤で横浜FC・小川が広島最終ラインからボールカットすると、たまらず佐々木が足を引っ掛けてしまい反則。
早々に警告を受け、暗雲立ち込める入りとなりました。

その後も、最終ラインからビルドアップを図るものの、どうにもボールが繋がらない広島。
5分には敵陣左サイドで高橋がボールカットした横浜FC、シュート気味のクロスを入れる攻撃。(GK林キャッチ)
土台が揺らいでいる隙を突き、ショートカウンターを仕掛けます。

何とか横浜FCの立ち上がりの攻勢を凌ぎ、反撃体制を取らんとする広島。
10分には右サイドで荒木のラフなロングパスが、ブロックに当たってそのままゴールラインを割ってコーナーキックに。
ラッキーな形でセットプレーを得たものの、満足に攻撃の形が出来ていない中で得てしまったのが逆効果だったでしょうか。

その右CK、キッカー森島のニアへのクロスが跳ね返されると、そのボールを前嶋が拾い横浜FCのカウンター。
そして前嶋のスルーパス一本で小川が抜け出し、エリア外中央でGKと一対一という大惨事に。
飛び出して来るGK林を左にかわした小川、そのまま前進してエリア内左へと進入、最後はスライディングでボールをゴールに蹴り込み。
上位を狙うクラブらしくない実にあっけない失点といった印象で、横浜FCが先制点を奪いました。

建て直したい広島、13分に長いパスワークでの攻撃で、クロスがブロックされてのCKを獲得。
今度はしっかりと形を作ったのちのCKで、ここから3本CKを続ける攻勢。
1本目の左CKでは、キッカーのハイネルがあわよくば直接ゴールを狙うようなクロスを上げ(GK六反弾く)、横浜FCゴールを脅かし。
しかしその後は膠着状態で、お互い最終ラインからの繋ぎを見せるも好機に繋がらない時間が長くなり。

広島が、ボランチ1人が降りてのビルドアップを行うのは前回述べた通りですが、横浜FCもこの日は高橋が最終ラインに降りる同様の形で組み立て。
フォーメーションだけで無く、ビルドアップの方法もミラーマッチといった感じ(渡邉をターゲットにしたロングボールがある分違うか)でしたが、16分以降は共に効果的な攻撃が生まれず。
そのまま23分に飲水タイムが挟まれます。

好ましくない流れの広島は、ブレイク明け直後にストロングポイントである柏の突破力を活かした攻撃を敢行。
27分には左ハーフレーンをドリブルで前進する柏、そのままミドルシュートを放つもGK六反にキャッチされ。
これと前後して25・28分にも左サイドで柏の仕掛けを絡めて攻撃するなど、とりあえず得意手を使う事で、流れを掴みたいといった思惑が伺えました。
その通りに、30分から再びCK攻勢に入り押し込む広島。
32分にはキッカー森島のニアへの低いクロスを、今度はしっかりとハイネルが合わせる形を作り。(フリックにいったが厚く当たって繋がらず)

しかしこの流れが途切れると、攻守交替し横浜FCペースに。
34分には右サイドから前嶋のクロスが上がり、跳ね返りを高橋が拾ってミドルシュート。(ゴール上へ外れる)
38分には右サイド奥からのフリーキックを得ると、キッカー瀬古のクロスをファーサイドで袴田が折り返し。
中央でジャーメインが合わせにいき、クリアされるも尚もエリア内で小川がボレーシュート。(ブロック)

再び暗雲立ち込めた広島サイドでしたが、終盤にペースを掴み直すと、決定機が訪れます。
42分、最終ラインから右へ展開し攻撃すると、逆サイドから張り出してきた柏がエリア内右で青山のパスを受けてそのままクロス。
そして森島が後方から跳び込んでヘディングシュートを放ちますが、惜しくもゴール左へと外れ。
これを逃してしまった代償は大きく、着地の際に肩を痛めてしまった森島、そのまま続行不能となってしまいます。
交代準備の間数的不利となった広島ですが、44分に再度好機。
エゼキエウが右ハーフレーンから対角線を描くドリブルで、エリア内左へ進入しシュートしましたが、GK六反のファインセーブに阻まれます。
不利な状況を跳ね返さんという意気込みは強く感じたものの、結局同点には出来なかった広島。
アディショナルタイムに森島→鮎川へ交代し、そのまま前半終了となります。

前半のうちにカードを使う事を余儀なくされた広島、ハーフタイムにも藤井→長沼へとカードを切り。
まあHTでは回数を消費しないので、ここで代えるという選択は納得のものですが。

後半も同点にするべく攻め立てる広島ですが、この日は問題点がモロに露呈したような感じで、やはりサントスの扱いに難儀している様相が窺えました。
1トップとしての出場で、サイズもある選手ですが、足下でのボールキープが得意手という選手。
そのため降りて来てボールを受けては、キープに勤しむという関わり方をしたがるので、中々チャンスエリアで仕事をする場面が生まれず。
「彼のプレーを活かすべく、2列目の飛び出しを重視」という城福浩監督の思惑が放送席で語られていた通り、サントスの能力をチーム力に還元すべく必死な振る舞いが伺えましたが、結果に繋がらないもどかしい時を過ごし。
前年のレアンドロ・ペレイラ(現ガンバ)のような、最前線にはストロングヘッダーを置く方が判り易く、結果も残る気がします。

そのサントス、後半4分に左サイドからエゼキエウのクロスが上がると、ファーサイドで野上が足で折り返したボールに対し浮かせるトラップ。
するとバイシクルを狙いにいったものの、トラップが低くなってミート出来ず。
川崎のレアンドロ・ダミアンが得意とする、ワントラップからのバイシクルシュートを放たんとしましたが、何もかも及ばなかったといったような1シーン。

そんな最前線の悩みを露呈させる広島を尻目に、12分に横浜FCが3枚替え。
渡邉・ジャーメイン・小川→クレーベ・松浦・松尾と、1トップ・2シャドーを一辺に入れ替えます。
21分にはゴールキックからクレーベがフリックで落とし、拾った松尾のキープから、リターンを受けたクレーベがエリア内からシュート。(GK林セーブ)
クレーベの高さと、2列目を活かした攻撃を披露。
リードしている立場で、尚更そんなシンプルなシーンが映えたようでもあり。

一方ビハインドである以上、何とか横浜FCの5-4-1ブロックを崩さなければならない広島。
18分左サイドで柏がボールを持つも、サントスを経由して中央に渡り、そこから中央突破。
鮎川の前進でボールがこぼれるも、エリア内で青山が拾ってヒールで繋ぎ、抜け出した鮎川がシュート。
しかしGK六反が咄嗟に右足を伸ばすスーパーセーブで防ぎ、同点ならず。

23分に飲水タイムが挟まれ、明ける際に広島は再び選手交代。(エゼキエウ→東)
その後も横浜FC陣内に圧力を掛けていきますが、決定機を外したダメージが大きいのか、フィニッシュまで辿り着けず。
一方横浜FCは、広島の圧の前にGK六反が早くも遅延行為で警告を貰ってしまいます(28分)が、少ない攻撃機会を活かし。
30分には韓浩康(ハンホガン)の斜めの縦パスを切欠に、クレーベがエリア手前からシュート。(ブロック)
34分には広島のお株を奪う長いパスワークを経て、高木左からクロス→クレーベエリア外へ落とす→前嶋シュート(ブロック)と、フィニッシュに結び付け。

窮地の広島は、32分に最後の交代。
長沼→ドウグラス・ヴィエイラへ交代と、長沼がインアウトの形で退き。(柏が右WBへ、東が左WBへシフト)
以降ようやくフィニッシュへと持ち込めるようになった広島。
37分には左サイドで東の突破から、中央で受けたヴィエイラがペナルティアークからシュート。(ブロック)
38分は2度クロスを入れるも跳ね返され、尚も拾ったのちサントスがミドルシュート、ブロックされたボールを拾った青山がエリア内右に進入。
そして連撃となるシュートを浴びせましたが、枠を捉えられず。
収め役であるヴィエイラが加わり多少好循環となったものの、彼もヘッダーというタイプでは無いので、サントス起用のリスクを解決するには至りませんでした。
このヴィエイラとサントスの相性が良くないのも、得点力が上がっていない要因だと思われます。

43分には再度決定機、右サイドで持った柏がエリア内右を抉ってクロス、中央で跳んだ鮎川を越えてファーサイドの東へ。
合わせた東でしたが、シュートは威力無くGK六反に抑えられ、またもモノに出来ず。
それでも広島の圧力は半端では無く、すっかり守勢あるのみとなった横浜FC。
最後の交代ではカルフィン・ヨン・アピンの姿を久々に観る事となり(袴田と交代で出場・39分)、守備固めの体制へ。

AT突入後も広島の猛攻は続き、青山のミドルシュートを高橋が身体を張ってブロックで防ぐシーンも見られ。
虎の子の1点を必死で守り切る横浜FC、そして試合終了の笛が鳴り響き。

終盤はひたすら防戦一方となり、この試合の相模原(そういや高木琢也監督は横浜FCを初のJ1に導いた人物でありましたね)のような、相手にプレッシャーを与える守り方が出来なかったのが課題でしょうか。
それでも順位的には贅沢を言える立場で無く、久々の勝利を何とか未来に繋げたい所でしょう。


DAZN観戦 2021年J1リーグ第19節 ベガルタ仙台vs清水エスパルス

2021-06-26 16:05:13 | サッカー視聴記(2021年J1)

<仙台スタメン> 3-4-2-1
GK ヤクブ・スウォヴィク
RCB 照山 CCB 吉野 LCB 平岡
RWB 真瀬 DH 上原 DH 中原 LWB 蜂須賀
IH 加藤 IH 氣田
FW 西村
<清水スタメン> 4-4-2
GK 権田
RSB 原 CB ヴァウド CB 立田 LSB 片山
RSH 中山 DH 宮本 DH 竹内 LSH カルリーニョス・ジュニオ
FW チアゴ・サンタナ FW 鈴木唯人

ともに勝ち点15同士という、J1残留を占う対戦。

初勝利(12節・柏戦、1-0)以降、コンスタントに勝ち点を稼げるようになってきた仙台。
その要因は堅守速攻スタイルの定着と、残留争いを戦うには不可欠な「ハードワーク・球際の強さ」というチームカラーを前面に押し出す事へと傾倒しているのでしょうか。
その一方でボール支配率の平均はリーグ最下位との事(この日の放送席でも語られていた)で、いかにこの泥臭い戦い方を継続するか。
しかしこの日は清水の術中に嵌ったというべきか、見事なまでにボールを持たされる展開を強いられました。

前節・鹿島戦(1-1)は4-4-2でのスタートでしたが、この日は3-4-2-1でのスタートとなった仙台。
スタメンも6人入れ替えましたが、中2日という事を考慮してか、それともフォーメーション変更を前提としてのメンバー変更なのかは不明。
ただし相手の清水がこの日が中断明け最初の試合と休養十分なため、前者の趣が強かったでしょうか。

一方の清水はオーソドックスの4-4-2ですが、そう映らないのは序盤の3トップの布陣が頭に残っていたからか。
両翼の中山・カルリーニョスが、そのまま両サイドハーフへと入るという、4-3-3から若干アレンジしたかのような布陣に見えたものです。

前半8分、パスを受けようとした清水・カルリーニョスから、反則気味に照山が奪って仙台の攻撃。
真瀬が右サイドからクロスを上げる事2度、その2度目のグラウンダーのボールを加藤ポストプレイ→氣田シュートとフィニッシュに仕上げ。(GK権田キャッチ)
早くも仙台の球際の激しさが表れたシーンでしたが、その傍ら顔を抑え倒れ込んでいたカルリーニョス、どうやら照山の腕が目の付近に入ってしまったとの事。
前回観た時の西村然り、一歩間違えればラフプレーとしか評価されないようなシーンで、観ている側としては何処かで歯止めを掛けてほしいものです。

このシーンのように、主に右サイド重視でパスを繋いで攻め上がる仙台。
しかし12分に清水がカウンター、クリアボールを拾ったサンタナからカルリーニョスへと渡り、左サイドをドリブルで駆け上がってからクロス。
ニアサイドでサンタナが収めてシュート、これをDFとGKスウォヴィクの2人掛かりでブロックするも、こぼれたボールを鈴木唯が詰めてシュート。
無人のゴールへと突き刺さり、早くも先制した清水。

直後の13分の仙台、最後方からのパスワークでここも右サイドから前進し、西村のエリア手前でのポストワークから中原がミドルシュート。(枠外)
リードされた事もあり、ポゼッションへの傾倒の始まりを見せる事となります。

以降清水の攻撃シーンが続くも、19分には清水最終ラインのパスミスにより、エリア内左で拾った西村がシュートという決定機。(GK権田足でセーブ)
尚も清水のミス(宮本→竹内へのパスが強すぎてこぼれる)から、21分にも加藤が拾いペナルティアークからシュートし、GK権田のセーブで防ぐという冷や汗もののシーンが続き。
そしてこれで得た右コーナーキックで、ショートコーナーからの上原のクロスを、ファーで蜂須賀の折り返しを経て吉野がヘディングシュート。
左サイドネットを揺らし、同点に追い付いた仙台。
その後双方攻撃機会を作ったのち、24分に飲水タイムとなります。

仙台の右サイドアタックをもう少し語ると、照山が積極的に前に出てパスワークに加わるのが第一。
ウイングバックの真瀬を前に出すため、加藤がパスを受けに降りて来るというシーンも見られるなど、拘りが顕著に見られるものでした。

飲水タイムが明け、清水は好機を作ってもフィニッシュに繋がらずに浪費。
その後仙台のターンとなり、パスを繋いで押し込み、セットプレーを得て矢玉を浴びせにいきます。
34分の左CK、キッカー上原のクロスをGK権田がパンチングでクリアするも、右サイドで拾った加藤から再度クロスを入れ、ファーサイドで平岡がヘディングシュート。(GK権田セーブ)
35分には左サイドのスローインから、上原の低いクロスを加藤が低い姿勢で跳び込んでヘディングシュート。(GK権田キャッチ)
逆に清水は37分にサンタナがドリブルでチャンスエリアに入った所を、仙台・中原のスライディングで倒され止められる(反則無し)など、判定にも恵まれずリズムに乗れないシーンが目立ちます。

押され気味の清水は、終盤を迎えて体制変更。
中山が右WBの位置へと降り、5バックの構えで守備をするスタイルを見せ始め。
これで仙台の攻撃を凌いでペースを剥がすと、43分にはフリーキックからのヴァウドのシュート(ブロック)、44分にはCKから片山のヘディングシュート(ゴール上へ外れる)と攻め立て。
好循環を持って前半を終える事となりました。

共にハーフタイムでの交代は無く。
大きな動きとしては、清水サイドは後半も5バックでの守備を継続。
そして可変による混乱を招かないように、常時3-4-2-1の布陣を取るようになります。
<後半の清水> 3-4-2-1
GK 権田
RCB 原 CCB ヴァウド LCB 立田
RWB 中山 DH 宮本 DH 竹内 LWB 片山
IH 鈴木唯 IH カルリーニョス
FW サンタナ

守備組織を固めたいが、中々そうはいかず結果が出ない日々を送っているミゲル・アンヘル・ロティーナ監督の苦悩が伺い知れるシフトチェンジ。

大補強を敢行し、名監督も招聘したという事で、開幕前の期待度は高目だったであろう清水。
しかし蓋を開けてみれば、ここ最近の定番と化している残留争いへの参戦を余儀なくされているここまでの戦い。
ロティーナ監督の手腕をもってしても、この渦から脱出させる事は困難を極めるのでしょうか。
かつてサッカー王国と呼ばれた地だけに、クラブを取り巻くしがらみなんかも悪影響を及ぼしているのか。(個人の推測です)
前年のピーター・クラモフスキー氏(現山形監督)の際も思った事ですが、外部の人間とくに外国人の監督は非常にやり辛そうな環境で、中々理想のサッカーを落とし込む事が出来ない。

6年間指揮を執ったOB監督・長谷川健太氏(現FC東京監督)の後を継いだのは、アメリカ人のアフシン・ゴトビ氏。
彼も守備組織を大事にする監督で、徹底した決まり事を落とし込んで相手チームの長所を消すサッカーに特色があり。
折りしも当時の清水は主力選手が大量に流出と、斜陽のクラブで3年間J1を戦い抜いたものの、上記のサッカー故「面白くない」と揶揄される等地元の受けは良くなかった。(若手が多かっただけに「型に嵌める」という批判も多かったようで)
4年目の中盤にかけて負けが込むと、掌を返したかのように解任の憂き目に遭ってしまい。その後OB監督(大榎克己氏)で戦うも降格へのレールが敷かれてしまったのはまた別の話
この辺りから、外国人監督への風当たりが強い土壌が生まれてしまったものと推測します。
それでもフロントが外国人監督の招聘を続けているのは、「外からの人間でなければ改革出来ない」と踏んでいるのだと思いますが、その思考が報われる日は来るのか。

話を戻すと、フォーメーションを変えた効果か、立ち上がりから押し込んでいく清水。
後半1分自陣左サイドでのスローインから、カルリーニョスとサンタナが技も見せてボールを繋いでいき、サンタナの低いクロスがゴール前へ。
中央で鈴木唯が足から跳び込み、合わせたもののゴール右へと逸れて決定機を逃してしまいます。

それでも5分に再び鈴木唯に決定機が訪れ、しかもパスカットしてそのままエリア内でGKと一対一に持ち込むという大チャンス。
スウォヴィクを右へとかわすものの、スウォヴィクが弾いた分遅れ、放たれたシュートは仙台・平岡が胸でブロックで防ぎ。
恥の上塗り……と言っては失礼ですが、再度モノに出来なかった鈴木唯。

ともかくミラーゲームとなった事で、個の力が生き始めて来たのか。
押し込んでいく清水ですが、ゴールを割れないまま16分に選手交代、カルリーニョスを退かせる決断(前半の仙台のチャージの影響か)を敢行します。
代わって入ったのはディサロ燦シルヴァーノ。(鈴木唯と左右を交換)

上下動を繰り返していた影響か、右サイドの中山が試合から消えていた感じであった後半。
それをカバーするかのように、右サイドでクロッサーとしての活躍をし始めるディサロ。

押され気味の仙台も19分に動き、一挙3枚替え。
蜂須賀・中原・氣田→石原・松下・関口へと交代し、全て同ポジションでの交代。
以降膠着状態となり、23分に飲水タイムが挿入されました。

最初の攻撃は清水で25分、仙台・平岡がディサロにチャージして反則・警告となり、そこからセットプレー攻勢に。
鈴木唯が蹴ったFKがクリアされて左CKへと移り変わり、次の鈴木唯のキックもクリアされるも、竹内がダイレクトでエリア内へとロビング。
この後ろからのボールを、ディサロが直接ヘディングシュートに持っていき、見事ゴールゲット。
ようやく今季初ゴールと、前年J2で見せたストライカーの嗅覚をお披露目しました。

再びのビハインドとなった仙台、再度ボールを握っての攻撃を展開する姿勢に。
相手が守備固めに入る以上持たされている格好なのは仕方無く、ここからどう打開していくか。
前半は右サイドでの組み立てが多かったものの、石原・関口の実績ある選手が入った事で、左サイドでもパスを繋いで前進するシーンが目立ち始めます。
33分には左ハーフレーンから松下がロビングを入れ、逆サイドで真瀬が折り返した所を西村が足で跳び込むも撃てず。(クリアされる)
そして攻め手を増やすべく、36分に吉野→皆川へと交代し、4-4-2の形へとシフト。
<後半36分からの仙台> 4-4-2
GK スウォヴィク
RSB 真瀬 CB 照山 CB 平岡 LSB 石原
RSH 加藤 DH 上原 DH 松下 LSH 関口
FW 西村 FW 皆川

そんなベンチの采配に応えたのが38分。
左CKに持ち込むと、上原のクロスがクリアされたボールを松下が拾い、中央からミドルシュート。
これが清水・竹内のブロックで方向が変わり、GK権田がダイブで手に当てるもゴールイン。
2度追い付いた仙台、逆転への気勢が高まります。

しかし直後の、清水最初の攻撃。
宮本から右サイドへと展開され、原のライナーのパスを受けたディサロが中央へパス。
これを後ろ向きでしっかりと収めたサンタナ、エリア内に進入して前を向くと、左への切り返しでブロックをかわしてシュート。
強烈なグラウンダーのボールがゴール左を破り、技術の高さを見せたゴール。
すかさず突き放し、仙台に夢を与えず。

諦めない仙台、直後に加藤→エマヌエル・オッティへと交代。
一方の清水も逃げ切りのカードを切る体勢に入るも、仙台がセットプレー攻勢に入った事もあり、一度用意していた交代(西澤が準備)を躊躇。
もう一人付け加えられた末、結局44分の事となりました。(中山・サンタナ→西澤・指宿)

残り時間、仙台がパワープレイの体勢を取り始めますが、それでも清水の攻撃を何度か許し。
その度にGKスウォヴィクが抑えて止める形となりますが、清水も清水で、仙台のロングボール攻勢をやり過ごす事が出来ず。
GK権田のファンブルから繋がれ、右サイドからのクロスを許し、関口の惜しいシュート(ゴール左へ外れる)に持っていかれたり。
下位同士の戦い、という緩さが露呈していたアディショナルタイム。

それでも結局ゴールを割る事が出来なかった仙台、2-3で清水が勝利を挙げ、貴重な勝ち点3をプラス。
結果が出たのは何よりの事ですが、ほうほうの体という逃げ切り方で、今後も苦労が予想されるであろう清水。
今後ロティーナ氏はこの緩さを締め上げたうえ、清水を覆う殻をぶち破る事が出来るでしょうか。


DAZN観戦 2021年J1リーグ第18節 サンフレッチェ広島vs柏レイソル

2021-06-23 16:09:33 | サッカー視聴記(2021年J1)

<広島スタメン> 3-4-2-1
GK 大迫
RCB 野上 CCB 荒木 LCB 佐々木翔
RWB 藤井 DH 川辺 DH 青山 LWB 柏
IH 浅野 IH 森島
FW ジュニオール・サントス
<柏スタメン> 4-2-3-1
GK 佐々木雅士
RSB 高橋峻希 CB 高橋祐治 CB 大南 LSB 古賀
DH ヒシャルジソン DH ドッジ
RSH クリスティアーノ CH 神谷 LSH 仲間
FW アンジェロッティ

3週間ぶりの開催となったJ1リーグ。
束の間のブレイクとはいえど、その間に代表戦や天皇杯が行われサッカー熱は途切れる事無く、といった時期でしょうか。

そのうちの一つである天皇杯2回戦、衝撃的な大敗を喫してしまった広島。(vsおこしやす京都AC・1-5)
ビハインドを跳ね返さんと、後半途中から主力選手を投入したものの、最後の今津→藤井への交代によりチームバランスが崩壊。
センターバックが手薄となった所を突かれ続け、終わってみれば失点は5に膨れ上がる有様となった、というのが端的な内容だったでしょうか。
そこから中2日での試合とあり、リバウンドメンタリティという言葉が切っても切れない状況となった広島。

15節・セレッソ戦から3バックへと変更しているとの事で、前節(5月30日・FC東京戦、0-0)ではシュート数で相手を圧倒するも得点は奪えず。
天皇杯でもそんな内容の攻撃で、攻め続けても中々得点出来ずという試合が続く状況で、かくしてこの日もそんな展開となりました。

いきなり前半1分、佐々木翔縦パス→森島ドリブル→サントスと繋がり、サントスから放たれたミドルシュートがゴールバーを直撃する際どいシーンで幕開け。
以降、遅攻と速攻を使い分けつつ攻撃権を得ていく広島。
ビルドアップでは、青山が最終ラインに降り、片側のCBが前方に張り出すという形が主軸。
昨季の3バックでの試合を観た際はほとんど可変しない最終ラインでしたが、「ビルドアップに拘る」という旨の放送席での語り通り、硬直性が改められつつあるようで。

一方のレイソル(広島の柏と被るので今回はこの表記)、7分に中盤でヒシャルジソンがパスカットからドリブルで前進。
ラストパスを受けたアンジェロッティがペナルティアークからシュート。(ブロック)
広島のパスワークを遮断してのカウンターで、この形に繋げられるかどうかが肝となる予感がしました。

お互いストロングポイントを見せあった序盤戦、その後広島は浅野の裏抜けを狙わんとする攻撃。
9分には柏のスルーパスを受けた浅野がGKと一対一、佐々木雅を左にかわすもディレイでオフサイドの判定。

序盤はまだ互角でしたが、様相を変えたのがレイソルのミスからだったでしょうか。
17分、古賀のパスが大南に当たってしまい、跳ね返りを拾ったサントスがエリア内に進入という絶好機。
切り返しの連続からシュートを放ったサントスですが、GK佐々木雅がキャッチ。
すると18分にもサントスのスルーパスから右サイドで藤井が低いクロスを入れ、中央で受けた森島から川辺→青山と戻され、青山のミドルシュートが放たれるもGK佐々木雅がキャッチ。
GKを脅かすシュートを撃たれ始めたレイソル、飲水タイム(23分)直前にカウンター気味に好機を掴みコーナーキックも得たものの、押され気味の印象は拭えませんでした。

飲水タイムの後、レイソルは守備時のシステムを変更。
仲間が左ウイングバックのように振る舞う事で、5-4-1のブロックで構える姿勢へとシフトします。
しかしこれで一層広島に押し込まれる事となってしまいます。
32分には青山のミドルパスを受けた柏が左サイド奥へ切り込んだのち、パスを繋ぎつつエリア内左へ進入、最後は森島がシュートするもGK佐々木雅がキャッチ。
35分も左サイドから、柏→サントスエリア内へスルーパス→柏受けてシュートと素早い攻撃も、またもGK佐々木雅がセーブ。
佐々木雅の度重なる好守で凌ぐレイソル。

尚も広島は38分、左→中央→右へとパスを繋いだのち、藤井が右奥へ切り込んでグラウンダーでクロス。
こぼれ球になった所を浅野が拾いシュート、ブロックされたボールを川辺がエリア内左へと入れ、森島の折り返しを中央で柏が受け。
そしてシュートを放つも、ブロックに当たりゴール上に外れと際どい攻撃。
43分には中央での縦パス攻勢から右へスルーパス、走り込んだ藤井がクロスを上げ、ファーサイドで受けた柏から中央へ。
そして森島がシュートを放つもこれもブロックに当たり、GK佐々木雅がセーブ。
前半だけでシュートは二桁を数えた広島ですが、まさに最後の場面でレイソル守備陣に立ちはだかられて無得点。
一方レイソルのシュートはたった1本と、ワンサイドゲームのような様相で前半を終える事となりました。

後半もレイソルの体勢は大きく変わらず、変則的な3-4-2-1という感じ。
ただし大南と高橋祐の位置を変え、3バックの際は高橋祐が中央へ来る形となっていました。
<柏の疑似?3バック>
GK 佐々木雅
RCB 大南 CCB 高橋祐 LCB 古賀
RWB 高橋峻 DH ヒシャルジソン DH ドッジ LWB 仲間
IH クリスティアーノ IH 神谷
FW アンジェロッティ

しかし大きく変えないという事は、よほど流れが変わる事象が発生しない限り、試合内容は継続されるという事でもあり。
入りこそアンジェロッティがエリア内右に進入する好機(マイナスのクロスを入れるも繋がらず)を見せたレイソルですが、以降は前半同様広島の攻撃が牙を向く展開に。

後半5分の広島、右サイドで作る姿勢から浅野がサイドを変え、佐々木→柏と渡って左サイド奥へ。
柏からのクロスがクリアされるも川辺が繋ぎ、森島がペナルティアークからシュートしますがこれもGK佐々木雅がセーブ。
度重なるファインセーブを見せる佐々木雅、これがリーグ戦初出場との事で、キムスンギュが代表に参加して出れず(現在帰国からの隔離期間)の形で抜擢を受け。
それがいきなりこのシュートの雨を浴びる展開を強いられるとは酷ですが、それに耐え続けているのは見事という他ありません。

ともかく、ここからややペースダウンし、攻撃権は握ったままもフィニッシュに持ち込めなくなった広島。
後半から青山が最終ラインに降りる場面は影を潜めており、もう一方のボランチである川辺より前でのプレーが目立っていた青山。
常時押し込んでいるという要素もあったものの、これが若干ブレーキとなっていたのでしょうか。

逆にレイソルは15分、高橋祐から受けたドッジがドリブルで敵陣に持ち込みスルーパス。
アンジェロッティが受け、エリア内左からシュートを放つもGK大迫がキャッチ。
19分にも高橋祐のロングパスから、クリスティアーノが入れ替わって抜け出し、エリア内右へ進入(ディフェンスに遭い撃てず)というカウンターでの好機を作ったレイソル。

広島にとっては嫌な流れになりかけますが、この辺りから再び、青山が最終ラインに降りての組み立てが復活。
21分にその形から青山が右サイドへ展開し、細かく繋ぐうちに柏が逆サイドから加わったのち前進、エリア内で柏のスルーパスを受けた浅野からマイナスのクロス。
これを中央で川辺が合わせるという最高の流れとなりましたが、川辺のシュートは枠を捉えられずモノに出来ません。
そしてスコアレスのまま、後半の飲水タイムへ。(23分)

ブレイクが明けても双方カードを切らずで、ここまで交代無しというのが、難しい試合展開である事を証明します。
そんな状況で、29分に広島のミスからレイソルの好機。
クリアに入った荒木のキックミスで、アンジェロッティからクリスティアーノへと繋がり、ペナルティアークからシュート。
しかし佐々木翔のブロックに阻まれ、何とか防いだ広島。
30分にレイソルが先に交代に踏み切り、ヒシャルジソン・アンジェロッティに代え、椎橋・呉屋を投入。

ミスも生まれた事で再び締め直したか、攻撃権を握る体勢に入る広島。
32分には敵陣で佐々木翔のパスカットから、サントスがエリア内に進入、左へ切り込んでシュートを放つもGK佐々木雅がまたもセーブ。

凌ぎ続けるレイソル、クリスティアーノを橋頭堡としたカウンターの体制で、終盤に賭けるというプランへと気持ちが移っていたでしょうか。
しかしそれが打ち砕かれる事となったのが33分。
川辺縦パス→サントスポストプレイ→柏左へスルーパスという流れで、エリア内左へ走り込んだのは佐々木翔。
クロスが上がると、椎橋のブロックでコースが変わり、ゴールに吸い込まれるという結果に。
半ばオウンゴールのようなレイソルにとっては不運な得点で、とうとう均衡が破れる事となりました。(記録上は佐々木翔の得点)

残された時間で何とか反撃したいレイソル、34分に神谷→瀬川へと交代。
36分にはクリスティアーノが左サイドでキープする所、荒木に倒されて反則となり直接フリーキックに。
角度的にキツイ位置で、キッカーを務めたクリスティアーノはライナーでゴールに向かうクロスを選択するも、GK大迫に抑えられ。
39分に最後の交代(仲間→イッペイ・シノヅカ)を行ったレイソル、同時に広島もようやく最初のカードを切りに掛かり。
柏とサントスに代え、東とドウグラス・ヴィエイラを投入し、試合は最終局面へと向かいます。

そしてペースを握ったのはリードしている広島で、41分に敵陣右サイドで川辺がパスカット、彼のパスを入れ替わって受けた浅野がエリア内へカットイン。
中央まで流れてシュート(ブロック)と、守りに入らない姿勢を貫き。
「攻撃は最大の防御」という言葉通り、レイソルに攻撃機会を与えず相手陣内でのプレーを続けていく広島。

それでもフィニッシュ狙いは次第に影を潜め、ボールキープを重視。
2年前を彷彿とさせる、WB・シャドー・ボランチの3人で三角形を作ってのパスワークで、レイソル守備陣を動かしつつ時間を使っていきます。
そして試合はアディショナルタイムへ。

ようやくレイソルが反撃に出れたのはATも3分台になっての事で、左サイド(レイソルの右サイド)でパスを受けた広島・東から高橋峻がボール奪取して攻守交替、そこから縦パス→クリスティアーノポストプレイ→呉屋ダイレクトで裏へパスという定型の攻撃。(瀬川が走り込むもGK大迫抑える)
フィニッシュには結び付かずも、交代で入った東の軽いプレーで危機を招くという、今後広島が上位を狙うにはあってはならないシーンに映りました。

結局レイソルの攻撃機会はその一度のみで、残っていた交代カードを全て使い(藤井→井林・浅野→茶島)、無事逃げ切りを果たした広島。
3バックでボランチが最終ラインに降りてのビルドアップは、かつてミハイロ・ペトロヴィッチ氏(現札幌監督)が監督を務めていた時代を思い出させるものでした。
あれから時を経て、原点回帰の如くそこに終着するかのような落とし込みを見せた城福浩監督ですが、決して後戻りでは無いという事をこれから証明できるでしょうか。