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ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2021年J1リーグ第14節 ベガルタ仙台vsアビスパ福岡

2021-05-19 16:20:51 | サッカー視聴記(2021年J1)

<仙台スタメン> 4-2-3-1
GK ヤクブ・スウォヴィク
RSB 真瀬 CB 吉野 CB 平岡 LSB 石原
DH 上原 DH フォギーニョ
RSH 加藤 CH 関口 LSH 氣田
FW 西村
<福岡スタメン> 4-4-2
GK 村上
RSB エミル・サロモンソン CB 奈良 CB ドウグラス・グローリ LSB 志知
RSH 金森 DH 前 DH 田邊 LSH 杉本
FW ジョン・マリ FW ブルーノ・メンデス

ボトムの位置を突っ走ってしまっている仙台。まだ下に横浜FCが居ますが
12節・柏戦で初勝利を挙げ、その2試合後である前試合の川崎戦で、王者相手に引き分けで勝ち点1をもぎ取る善戦。
しかも大幅にターンオーバーを行い、控えメンバー中心の布陣での事であり、この試合に向けて意気上がるのも無理は無かったでしょう。
川崎戦からの連闘はGKスウォヴィクの他は、真瀬・加藤のサイドアタッカーに加え、新助っ人のフォギーニョ。
彼がボランチの位置で、チームの手綱を引き締められる存在になれるかどうかがJ1残留の肝となりそうですがさて。

ともに放送席の中では「ボール支配率が高くない」と評されていたチーム同士の対戦。
しかし福岡がロングボール中心での組み立てで、「ボール支配に拘らない」チームなのに対し、仙台は「ボールを繋ぎたいという意思は伺える」というチーム。
つまりは中々理想をチームに落とし込む事が出来ず、かといって理想を貫くという意思の徹底にも欠けるような現状で、それが降格圏に完全に浸かってしまっている成績面に繋がっており。

試合が始まり、いきなりシュートの応酬で幕を開け。
前半2分の仙台、自陣からのフリーキックでキッカー吉野が直接エリア内へ放り込むと、西村が合わせヘディングシュート。(威力無くGK村上キャッチ)
直後の福岡は、キャッチしたGK村上のロングフィードがマリへと渡り、そのままエリア内へと切り込むもGKスウォヴィクが抑え。
しかしスウォヴィクのスローが、余所見をしていた真瀬に当たってこぼれ、すかさずマリがシュート。
再度スウォヴィクがキャッチして事無きを得たものの、暗雲漂う入りとなった仙台。

その予感通り、以降福岡が攻撃権を支配。
初スタメンとなったマリを目掛けてのロングボール攻勢が目立ちましたが、マリはその期待に応えてボールを収め続け、また裏に走り拾い続けます。
8分には志知のロングパスを右サイドでマリが収め、そこから繋いだ末にコーナーキックを獲得。
その右CK、キッカー・サロモンソンのクロスをニアサイドでメンデスが足で触り、こぼれた所を金森がシュート。(GKスウォヴィクセーブ)

劣勢の立ち上がりを強いられた仙台は、最後方からパスを繋ごうとするも、福岡の出足の良いプレスに屈し中々好機を作れず。
仕方が無いとばかりに、1トップの西村を橋頭堡とするロングボール主体の攻撃へと傾倒していきます。
幸い開始早々のヘディングシュートに続き、11分にも右サイドからの真瀬のクロスに合わせてヘディングシュートを放つ(GK村上キャッチ)など、この日は好調に見えた西村。
それで勢い余ったのか、直後にロングボールを福岡・グローリと激しく競り合い、グローリが頭部を痛め倒れ込む事態を起こしてしまいましたが……。

ともかくこれにより何とか押し返した仙台、24分に右サイドで上原のロングパスからCKを獲得。
この右CK、キッカー上原はショートコーナーを選択し、受けにいった関口のクロスを中央で平岡がヘディングシュート。
しかし左ゴールポストを直撃し、惜しくも先制はならず終わります。

直後に飲水タイムが挟まれ、明けた27分。
再度西村が浮き球を収めにいくも、先にクリアした奈良をチャージしてしまい、繰り返し反則(と思われる)で警告を受ける始末。
モチベーションの高さは感じるも、粗さも露呈したという印象のこの日の西村でした。

これで西村にあまり頼れなくなった仙台ですが、以降は後方からパスを繋ぐ攻撃を展開。
逆に良い方向へ作用したようで、覚悟が決まった男の姿のようでもあり。
31分には左サイドでパスワーク・氣田のドリブルを絡めて前進し中央へ送り、受けた西村が右へと展開。
ここから関口のクロスが上がると、ニアサイドで西村がボレーシュートを放ちますが、GK村上のセーブに阻まれます。
35分に再び右から関口のクロスが入り、クリアされるも拾ったフォギーニョがミドルシュート、しかしこれもGK村上がセーブ。

好循環が生まれてきた仙台ですが、福岡も38分にやり返し。
杉本が右サイドへロングパスを送ると、奥で受けたのはやはりマリで、彼の戻しを受けた前が低いクロス。
これをニアで金森がフリックの体勢でスルー、そしてファーで志知がシュートとこの試合の1点目の再現のようなシーンを作るも、ブロックに阻まれました。

その後は両者攻め合い。
福岡はロングパス主体の攻撃は終始変わらず、仙台はフォギーニョが中盤でパスを散らして攻撃を作り……といった展開。
しかしゴールは生まれずに前半が終了します。

昇格組の福岡ですが、ここに来て4連勝で一気に上位争いの仲間入りを果たし。
とりあえず降格の不安は現状薄くなり、「5年に一度」のジンクスもあまり気にならない状況となっています。

故障者が多いという要素もありますが、メンバー固定はあまりせず。
とにかく駒を増やしていこうという起用法に傾倒している感があり、これまで全試合出場者は前・サロモンソン・金森の3人だけ。(金森は出場時間で2人に劣る)
ルヴァンカップも巧く使いつつ、戦力充実を図っている印象です。

過去のJ1シーズンと比べても、助っ人選手の多さが目を惹く今季。
2011年はほぼ国産での戦いを余儀なくされ、2016年はストライカーのウェリントン(現湘南)が奮わず窮地に陥り、共に真っ先に降格決定という歴史を歩んできました。
今季は総勢8人という大軍団を形成し、絶対的なサロモンソンを除き入れ替えつつ戦う事で、タフなチームを作り上げています。
敗戦の歴史から学ぶ……とは褒め過ぎでしょうが、残留に向けて視界良好といえるのは確かでしょう。

共に交代は無く、迎えた後半。
福岡が押し込み後半2分にCKを得ると、再びニアへのクロスを金森がフリックする形に持ち込み、メンデスがトラップからループシュート。(枠外)
もはや一つのパターンとなっている事を見せ付けます。
一方の仙台は5分に左サイドからのフリーキック。
キッカー上原がファーサイド奥にクロスを上げると、西村が走り込んで跳ぶも合わずに越え、その後ろに走り込んでいた吉野が足で合わせるも折り返せず。
落下点に2人も走り込んでしまう辺り、呼吸が合っておらず、落とし込みも足りないと思わされたシーンでした。

是が非でも勝利が欲しい仙台ですが、7分に福岡・前を後方から倒してしまったフォギーニョが警告を受け。
良い流れが途切れつつあるという印象の中、8分にベンチも動き氣田→松下へと交代します。(上原がCHに上がり、関口が左SHへシフト)

一方の福岡も12分に動き、マリとメンデスの2トップを一気に交代、フアンマ・デルガドと山岸を投入。
ともにターゲットとなれる存在で、それに従うかのように以降の福岡は早めに2トップ目掛け、多少強引にでもロングボールを入れる攻撃。
そこの収めから攻撃権を得たのちサイドに繋ぎ、クロス攻勢に出るという流れへとシフトします。

しかし18分に再度動いた福岡、杉本→渡に交代。(金森が左SHへとシフトし、渡は右SH)
その後は2トップへのロングボールは控えるようになり、サイドから直のパスワークを駆使して前進、という攻撃に傾倒するようになりました。
それでもクロスを軸にするのは変わらず、実際にサロモンソン・志知からガンガンクロスが入るも、得点には結び付かず。
それでもこの時間帯は仙台の攻撃機会は殆ど無く、時間が進んでいきました。

25分に再度仙台ベンチが動き、真瀬・関口→照山・マルティノスへと2枚替え。
守備に難のあるマルティノス投入に踏み切った手倉森誠監督、当然得点を奪って勝ち点3を得る事のみ、という姿勢を見せる事に。

27分の遅めの飲水タイムの後、最初に好機を掴んだのは福岡で、右サイドでのスローインをフアンマが落とし渡が拾うというシンプルな形。
そこからエリア内に進入しカットインでGKスウォヴィクに迫った渡、マイナスのクロスを入れるもカットされた挙句、勢い余ってスウォヴィクと交錯。
痛むスウォヴィク、前半西村を中心に目立ったラフプレーが今度は仙台サイドに牙を向くシーンとなりました。

ヒヤリとした仙台ですが、その後はベンチの交代策通りに押し込み攻め上がります。
その中で違和感を覚えたのがマルティノスのプレーで、ロングパスやスローインを相手DFを背にして収めにいくという、彼の持ち味とはかけ離れたようなプレーが目立ちました。
未だにベンチが特徴を掴み切れていないという印象で、また折角右サイド奥でボールを持っても、左利きなため切り返さないとクロスを入れられないマルティノス。
そのため右サイドでのプレーは窮屈そうで、川崎戦で同点ゴールを決めたとはいえ、完全に機能させるにはまだ時間が掛かりそうです。

37分に共に最後のカードを切りに行きます。
仙台は上原・加藤→赤崎・中原。
福岡は金森・田邊→湯澤・重廣。(湯澤は右SHに入り、渡がFWへシフト・山岸が左SHへシフト)

仙台は赤崎がジョーカーの役目を果たさんと得点を狙いにいき。
40分にはCKからの二次攻撃で、マルティノスの右からのクロスをファーサイドでボレーシュート。(GK村上セーブ)
41分にもCKから、石原のクロスをヘディングでループシュート(ゴール上へ外れる)とフィニッシュに絡み続けます。

しかし結果は、仙台にとって残酷なものとなりました。
アディショナルタイムに突入し、福岡が中盤でのFKからの攻め、キッカーの前が素早く左へ展開したのち志知がクロス。
フアンマが合わせにいくもクリア、しかしこのボールが選手に当たってしまい跳ね返り、渡がすかさず反応しシュート。
ゴールネットに突き刺すもオフサイドの笛が鳴り、するとゴールを決めたであろう福岡サイドは猛抗議。
VARチェックの時間に入り、検証の結果クリアボールが当たったのは仙台・フォギーニョという事が判明。
従ってオフサイドというのは明らかな誤審なので、得点が認められ。
改めて喜びを露わにした渡、直後思い出したようにベンチメンバーの下に駆け寄る、ちょっと微笑ましい場面が作られました。

一方土壇場で勝ち越された仙台、判定後逆に抗議するも、得られたのはマルティノスの警告のみ。(どうやらFKの際のポイントが違うという抗議だったとの事)
その後は平岡を前線に上げパワープレイで反撃を試みますが、フィニッシュに持ち込めないまま、福岡がボールキープで時間を使う体勢に突入します。

VARの影響でタイムも100分台へと突入した末、0-1のまま試合終了。
連勝を5に伸ばした福岡、これは実にJ1での新記録との事。
まだシーズン先は長いものの前途は洋々で、終了時の着地点は何処になるでしょうか。



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