初夏・夕暮れ時

2008-05-29 17:36:29 | しゅうちゃん劇場

水無月がもう、そこまで来ている。

家々の庭先には薔薇が中心となり、5月、6月の花たちが競い合って咲き誇っている。

時の流れ方もすっかり初夏の様相を呈してきた。  

一日が長くなり、黄昏時の風情を楽しむにはもってこいの季節である。

Cimg1502

久しぶりに仕事が定時で終わった。 いや、終わらせたと言った方がいいのかもしれない。 何をやっても効率が上がらないのである。      『まあ、こんな時もあるさ。』

会社を出たが外はまだ明るい。

そういえば最近、仕事に感けて『美寿々』は、とんとご無沙汰だ。


久しぶりで流す夕暮れの歓楽街は、月末とゆうこともあり会社帰りのサラリーマンやOLでごった返していた。

若い女性たちのブラウスやカットソーが半袖になっていることに改めて気づく。 白やパステルカラーのそれは、流行色とは関係なく、若さを嫌が上でも感じさせてくれている。





本町銀座、メインストリートの裏手からは、焼き鳥の甘く香ばしい匂いが漂ってくる。 酒飲みにとって最高の前菜である。

さて、いつもの路地裏を通り角を曲がると、四角い『美寿々』の看板灯が目に入ってきた。灯りは点いているのだろうが、まわりはまだ明るく、文字だけがはっきり浮かび上がっている。

エンジ色のろうけつ染めの暖簾をくぐる。

『あら、しゅうちゃん、いらっしゃい! 道よく覚えていたわね。4月1日以来よ。』と女将は笑顔で迎える。

のっけから、先制パンチである。

『仕事が・・・・・・。』と、言おうとする私を制し、『男の人はみーんなそうゆうの、でも寄ってくれてありがとう。』

『また、仕事ミスったんでしょう?そんな時しか来ないんだから。  まあいいわ、慰めてあげるよ。』と、勝手に決め付けられてしまった。

そうゆうことにしとくか。

『だから、仕事の話はやめようよ。 今日ねえ、与謝野晶子の命日なのよ。知ってた?』と、唐突に女将が言い出す。

『知らない、知らない。 ママってなんでも良く知ってるね。』

『明治から昭和にかけて活躍した、激情の歌人なのよねえ。』

『やわはだのあつき血汐にふれもみでかなしからずや道をとく君。』

『やっぱりこの詩が鮮烈。 男と女ってみんなやっぱりこうなのかなあ。』

『どうしちゃったの?ママ。』

『ちょっと、昔を思い出してね。 さてと、今日はなに呑むの?』


『今日は少し喉渇いたから、ビール呑もうかな?』

『美味しい地ビールがあるわよ。和歌山、野半の里ってゆうところのビールなの。』

Cimg1606

冷やしたジョッキで頂く。

『旨い!』

言葉ではない、その一言ことなのだ。

Cimg1607

和歌山の兄貴、まっちゃんからわがままを言って送ってもらった、旨い旨いビールであります。

まっちゃん、ご馳走様です。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
[E:spade]今晩は、和歌山の兄貴です。 (まっちゃん)
2008-05-29 22:39:38
いやいや、年齢ひとつ上でも世間知らずやから
社会的には弟のまっちゃんです。

しかし、しゅうちゃん劇場は秀逸ですわ。
ボキャブラリーの多さ、そして的確さ。
脱帽でございます。

「野半の里」の店員さんとは、
すっかり顔馴染みになってしまいました。
店からの発送なので「いつ着くか分からない」の
言葉が恐いのでありますが。
とりあえず、人気商品1位・2位でしたので
送ってみました。
お口に合いました?

今日、これから記事をアップと思ってるんですが
記事アップしてないのに今日もアクセスが凄い。
解析したらブリエへの掲載する記事
探しみたいでした。

アクセスしながら、掲載記事にならない理由が
理解できましたよ。

CDのジャケットや自分自身の顔を掲載した
記事は取り上げないみたいですわ。

へそ曲がりのまっちゃん。これからは
CDのジャケットや自分自身の顔を一杯アップ
することに致します。(エヘヘのへ。)

しゅう坊(弟君よ)!。明日からも仕事
頑張っておくれ。

まっちゃん、「北雪」飲みながらの返信コメント。
酔っ払ってるんで、またもや乱心と乱文。
ごめんやで~。

          From まさ兄~い。[E:bottle][E:beer][E:eyeglass][E:eye][E:ear]
返信する
Unknown (しゅう)
2008-05-30 19:33:51
ブリエ、まっちゃんの記事だらけ[E:eye]
さすがです!
新しい掲載記事、ちゃんと投票しておきましたで。

さてさて、少しは仕事、
落ち着きましたでしょうか?
この週末は、ゆっくり出来そうですか?

まあ、察するところ無理のようですね。
酒、飲みながらぼちぼちやりましょうや。
返信する

コメントを投稿