梅雨はやはりこの地方を避けてくれることはなかった。
空梅雨かと思わせる程の晴天の続いた今年の6月。
下旬に入り梅雨前線が活発化 本格的な梅雨入りとなった。
しかし梅雨の晴れ間 束の間の夕焼けは空気が澄んでいるせいか とても美しい。
黄昏時の繁華街 いや元繁華街と言った方がいいのかもしれない。 人通りは少なくまだ明るいとゆうのにシャッターを下ろしている店が多く点在する。
大型化した商業施設は郊外に人々をまとめて吸収し 従来型の町の商店は生業としての機能を失わざるを得なくなってしまった。
地方都市では人情下町商店街がどんどんなくなって 人々の笑い声や会話が消えていった。
これもどうしようもない時代(時)の流れなのか・・・・。
今日はいやに蒸すので黒の鹿の子ニットにベージュのチノパンとゆうラフなスタイルで夕闇の街へとやって来た。
梅雨空の下 町ゆく人々は 節電対策も兼ねてかショートパンツやノースリーブシャツなど思い思いの着こなしでこの蒸し暑さを回避しようと努力しているようだ。
大通りに面したカレーショップからは 香ばしい香辛料の香りが漂い 夕食時であることを告げていているかのようである。
横丁の路地に入り煙草屋の角を右に曲がると いつもの『美寿々』の四角い看板灯が目に飛び込んでくる。
引き戸を開け えんじの暖簾をくぐり店内に入る。
「よっ!」
「しゅうちゃん いらっしゃい!」
今日のママはご機嫌みたいだ。
「4月以来ね しゅうちゃんが来るの待ってたのよ!それに今日のラルフローレンのポロシャツとっても素敵よ」
「ん? いつもと違う なんだか様子が変だな!」
「そんなことないよ 大震災以来ずっとお客さん減っちゃってね ホント厳しいのよ だから来てくれたお客さんは たとえしゅうちゃんでも 愛想よくしないと やっていけないのよ!」
「これだもんな」
「今日は美味しいお酒があるの大吟醸酒”浦霞” 宮城のお酒よ! ちょうどいい冷え具合だから 飲み頃よ♪」
「それにおつまみはしゅうちゃんの大好物!!」
カウンターには平目の造りとジュンサイの三杯酢が並んだ。
吟醸酒には最高の当てである。
「おっ 最高のご馳走だ! ママ 今度結婚しよっか!?」
「ハイ ハイ喜んで そのうちね」
「このお酒ね 仙台のカワちゃんに被災のお見舞いをほんの気持ち 送ってあげたの そしたらね彼がね お返しだって 送ってくれたのよ」
「へ~ カワちゃんが・・・ 彼は律儀な人だからねえ」
「それじゃあ 頂きますか ママ飲もっ!」
「かんぱーい」
凄くのど越しのいい酒である。 今が旬のスモモとイチゴを足したようなフルーティーな香りと味である。
これ日本酒?と思わせるような飲み口である。
飲み干した後のさっぱりとした後味がまたなんともいえない。
久しぶりに外で飲む酒は身体中に染み渡り 日頃のストレスを開放してくれる。
今日も 美寿々ママに逢えた。
どんよりした梅雨空ではあったが心はすっきりした いい一日であった。
今日も願望的なバーチャル日記 「しゅうちゃん劇場」 以上 おしまい!
治ってたらホントの飲み屋さんに行くんですけどね[E:coldsweats01]
酒 今 旨くないです。
早く体調ととのえねば!
じゃないと旨い酒 飲めません[E:sweat01]
グラスの模様とお酒の透明感がまた良いですね
フルーティーな味と香り お酒飲みたくなりますね。
ママは元気そうですね!
ダメですよぉ~結婚しよか!なんて冗談で本音言っちゃ!
食べ物や飲み物を言葉で表現するの難しいですよね!
それを考えると素晴らしい!(^^)!表現ですよね!
作家になれるんじゃない?
短編劇場楽しませてもらいました。
今度私もチャレンジしてみます。
では、また、、、
この時期最高に旨いんですよね。
つい飲み過ぎてしまうので
ぐい飲みに少しだけ入れて時々楽しんでいます。
いやいやアタシの狭いボキャブラリーでは
どう表現しても うまく伝わらないようであります。
しゅうちゃん劇場は普段何も考えていないので
たまに頭の体操を と思い書いています。
読まれる方は苦痛かと思いますが
そこはお友達のよしみで今後ともよろしくであります(^_^;)
以前にもコメントした?事があったと思うが?
半村良の雨やどり(直木賞)を思い出させる人情話っぽくて
http://blogs.yahoo.co.jp/makoton243/45139268.html
良いですよ~この本!
表紙は何種類か出版元で違うのですがこの滝田ゆうのが良いですね~
では、また、、、
しゅうちゃん劇場で自己満足しながら遊んでいるだけでありますから(^^ゞ
でもご紹介頂いた本は今度読んでみますよ。
実は先回のときツタヤで探したのですが無かったのでそのままになっていました。
滝田ゆう先生も大好きな漫画家です。