ありゃりゃサンポ

近現代の建築と一日八千歩の散歩の忘備録。美味しいご飯と音楽と。
東京都全域を徒歩で塗り潰す計画進行中。

千葉市建築サンポ

2021年06月07日 | 建築&土木見物

山梨県庁を見に行った次の週に千葉県庁を見に行く。
千葉県千葉市。お隣の県の県庁所在地なのにどういうところなのか全く知りませんでした。埼玉県さいたま市や神奈川県横浜市と比べてあまりにも遠い存在です。
取り合えず県庁とその周辺に狙いを定めて日暮里から京成線で千葉中央という駅まで行きました。駅を降りて歩き始めてから、モノレールがある街だと知る。

「千葉市科学館」という幟が並ぶ大きなビル。Qiballと書いて「きぼーる」と読ませるビルは千葉市中央区の区役所始め複数の行政福祉施設が同居する複合ビルでした。
15階建てのビルの7~10階が千葉市科学館。入り口から10階までの吹き抜けアトリウムの上部に大きな半球がぶら下がっています。
これが実はボール型のプラネタリウムの下半分だったのでした。ビルから離れてみるとガラスの中に球体が浮いているように見えるようです。すごいので見てみ。
設計は日建設計。完成翌年の2008年にグッドデザイン賞を受賞しています。それにしてもこの球体、色といい形と言い巨大なスズメバチの巣にしか見えないんですけど。

タウンライナー県庁前駅。さっき見えたモノレールは千葉駅から県庁前駅に行くためのものでした。
それにしてもこのモノレール駅の存在感もなかなかすごい。この駅は関東の駅100選に選ばれていました。グッドデザイン賞とか駅100選とか千葉市のっけからぐいぐい来ます。

反対側にはループ型の歩道橋が。こちらからの眺めも20世紀に夢見た未来都市風です。

千葉県庁。左が20階建ての本庁舎、右が中庁舎。写ってないけどその右隣に議会棟。

1996年松田平田設計による本庁舎は特筆することはありませんでしたが19階が展望ルームになっていて四方を見渡すことができます。
西側を展望するとすぐに千葉港。東側には亥鼻城と千葉県文化会館が見えます。千葉も一番栄えているJRの駅から少し離れた城跡周辺に県庁があるという例のパターンの街でした。
路線図を見ていると千葉駅とか千葉中央駅とか本千葉駅とかがあってどこが一番千葉の中心なのか謎でしたがやはりメインは千葉駅。

県庁から城山方向に行くと最初に目に入るのが大高正人が設計した千葉県立中央図書館。DOCOMOMOの日本の近代建築選の最初の100か所の一つ。
これについては別項目で。

千葉県立中央図書館から亥鼻城方向に少し登った所に千葉県文化会館。千葉県庁の展望台からの眺めの写真中央の大きな白い建物です。
こちらも中央図書館と同じ大高正人の設計で1967年度の日本建築学会賞作品賞とBCS賞を受賞しています。大ホールの客席数は1787。

たてもの中央のピラミッドの内部はこんなことになっていました。

横側の風景。傾斜地の地形を生かしたまま横たわるように立っているので見る場所によって屋根の高さも異なって見えます。

千葉城、もしくは亥鼻城。平安時代末期から戦国時代の始めころまでの300年余りの期間、千葉市の居城として機能していた一帯が明治以降に公園となっています。
土塁や空堀が残っていはいますが写真のような天守が存在したことはなく、これは昭和40年代に郷土博物館のために建てられた模擬天守です。

博物館内部。終戦までこの地にあった1階では軍用気球に関する展示があってかなり興味深かったのですが長くなるので割愛。

模擬天守最上階が展望台になっていて千葉県文化会館を間近に少し上から眺めることができます。

亥鼻町の大半を占めているのが千葉大学亥鼻キャンパス。千葉大医学部、薬学部、看護学科などが入っています。面白いものもありましたので別途キャンパス見学として書きます。

県庁、中央図書館、文化会館、千葉大学と見たいものは一通り見て満足して帰ります。こちらは千葉大学近、旧東金街道沿いにあったザ・看板建築。

中島ふとん店はgooglemapで上から見たらこの外観からは想像できない複雑な形の建物で驚きました。
紹介しているときりがないので諦めますが、この界隈は他にもけっこう味わい深いレトロ建築がたくさん見られます。

都川。左に見える高層ビルが千葉県庁本庁。政令指定都市の県庁真横を流れる川が、これだけ元の流れのくねくねをのこしたまま護岸されているのも珍しいです。

再び千葉県庁に入って今度は20階の食堂でお昼を食べました。最初に19階の展望フロアに行ったときにお昼ご飯は絶対にここでと決めていたのです。
B定食550円。庁舎の食堂はたいていコスパ良しです。眺めも素晴らしい。

やっぱりモノレールに乗ってみたくて帰りは県庁前駅へ。
 




千葉市面白かったです。もう少しいろいろ見たいので今月もう一度行くつもり。
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4 コメント

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ポテト姫さん (B)
2021-06-10 08:24:20
偕楽園、千波湖は歩きましたが弘道館は外から見ただけでした。
大洗も一度行ってみたいです。
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Unknown (ポテト姫)
2021-06-09 07:27:45
 面白い試みですね。(^^) そうですね、旧・県庁である「三の丸庁舎」と、「新県庁舎」と、ぜひ両方とも見て欲しいです。実は、どちらもロケにしょっ中使われていて、ドラマとか見ていると、アレ?って思うことが度々あります。(^^; 新県庁は、よく「仮面ライダー」とかに使われてますネ。(「茨城フィルムコミッション」の公式サイトのチェックをお勧め。)
 そうですね、水戸にいらしてくれるなら、やはり「偕楽園」「千波湖」「弘道館」辺りも、ぜひ見ていただきたいです。ついでに足を延ばして「大洗」も。(^.^) 「大洗磯前神社」は、水戸光圀公が尽力して今の姿になったそうです。その下にある海岸の、岩の上にある「神磯鳥居⛩」も有名で、そこから登る朝日も、人気スポットです。
 ぜひ、その海岸に並ぶホテルに一泊して、その光景を見て欲しいですね。(^。^) (ホテルの宿泊料はピンキリです。^^;)
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ポテト姫さん (B)
2021-06-08 16:48:12
その件の観光地だけでなく、県庁所在地を歩いて、初めてその県に行ったと公言できるような気がしてきました。
茨城は水戸は去年の3月に初訪問でしたが、三の丸庁舎だけを見て本庁舎に足を延ばさなかったことが悔やまれます。
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Unknown (ポテト姫)
2021-06-08 05:26:22
 実は、息子が千葉市の外れの方にある大学に行ってました。(^-^) のどかな住宅地にある大学で、息子が住んでいた所の近くが、モノレールの終着駅となってました。
 私も、引っ越しや入学の時など、手伝いに行って、何度か乗りましたが、なかなか便利で良かったです。
 「千葉」に関する、私の個人的な感想は、地域によって、イメージが大幅に違うこと、ですかね。(・・;) 東京寄りの地区は、「首都圏」そのもの。南房総など、観光地は「リゾート地」のイメージ。そして、それ以外は「のどかな田舎?」
 茨城と違うのは、茨城が「全体的に田舎」なイメージなのに対し、「極端に違う場所」があること…な感じですかね。(^^;
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