
『君の名は』の映像の美しさや日本的アニメの最新技術に驚いたりしつつも、今一つ物語には入り込めなかったので『天気の子』は見なくてもいいかなと思っていました。
所用で訪ねた田端周辺がなかなかユニークでいろいろ調べているうちに見てきた辺りが『天気の子』の重要な舞台の一つと知って映画見ましたよ。
すごい。面白い。最初から最後まで楽しめました。『君の名は』よりもプロットをギリギリまでシンプルにして何の疑問を感じさせずにラストに向かわせたせいかと思われます。

数日前に見てきた風景がアニメーションで絵が画れているのはそれだけで親近感も沸きます。帆高がもらったメモを頼りに陽菜の住んでいるアパートを訪ねる場面。

けっこう忠実に絵にしています。フェンスの上のとげとげは省いたみたい。

南口を出て坂を上って行く帆高。西日暮里の方に向かっています。

場所的にはだいたいこの辺り。階段を降りてもうちょい右に行ったところ。写真中央に見える「あみ印」というビルの上の看板がどちらにもあります。

田端や十条の辺りはこんな感じで建物と建物の間に自然にできた隙間みたいなところを「道」として利用している所が本当に多いです。リアルで好きな風景。

陽菜のアパート。台地の際で新幹線と並行でグリーンフェンスが見える場所になりますが田端駅南口から西日暮里方向に向かった場所には該当する場所はありません。

北口に近い高台の崖際の道沿いのこの辺りにの場所が風景的には近いのですが、見ての通りアパートの向きが違います。当然ですけどアニメのアパートは架空のものです。

アパートの外観。陽菜の部屋は一番手前側です。

何度か出てくる線路が交錯するところ。陽菜のアパートは線路の後ろの崖の際に建っています。

この場所は実在しています。田端駅から400mほど駒込寄りの場所。白い矢印の位置で写せばだいたいアニメと同じになります。
崖の上の陽菜のアパートの場所には実際には赤っぽい建物があります。ここに行くのには南口ではなく北口から行かないと着けませんね。

陽菜のアパートがあると想定された場所の住所を知りたくて、地図上で右クリックをしたらなんと赤いピンが出て「天野陽菜宅」と表示されました。誰かが登録してる。
当然ですが映画が公開されたらすぐに場所の特定がされてしまっているんでしょう。迷惑になりますのでこれを見てもその場所に行ったりしてはいけません。

映画のクライマックスシーンのひとつはここで。映画で満開だった桜の木もリアルにそこにあります。他にも「聖地巡礼」で来ているカップルがここで盛り上がっていました。

映画は田端以外にも新宿、神楽坂、池袋あたりの知った風景がバンバン出て来て楽しいのですがキリがないので省略。
ひとつだけ、去年ブログに写真を載せた目白ののぞき坂だけ紹介させてください。この写真がまあまあ近いアングルでした。
丁度この映画が公開された頃に現在のものに変わり、映画の描写に若干の間違いがあるように感じてしまうのはこのためかと思います。
あの棘があるだけで風景に殺伐とした空気感が加わります。ない方が良いに決まっている。
でもそうしなければならないほど撮り鉄の振る舞いがひどかったということなんでしょう。残念なことです。