地上波民放TVの報道なので、あまり真に受けると酷い目に合いますが、それにしても珍しい内容ですから、ここで取り上げたいと思います。
(英国BBCあたりが正式に報道してくれると、かなり真実味が出て参りますので、それを待っております。ハイ!)
きっかけは、11月24日に新疆ウイグル自治区のウルムチのマンションで10人が亡くなった火事。過度なコロナ対策が原因で消火・救助活動が遅れたとネット上で騒ぎになったことで、各地で抗議活動が起きたとのこと。北京では数百人規模の市民が27日夜から28日未明にかけて「PSR検査はいらない」「自由がほしい」などを訴えたほか、上海でも新疆ウイグル自治区の犠牲者を追悼する集会が行われたようです。
この抗議デモの中で、「習近平やめろ」「共産党退陣」などの声なのか、垂れ幕なのか、判りませんが、そうした『言葉が使われた』ことも報道されています。現地で抗議デモを直接見た日本の記者が確認した内容なのか、デモ隊からの情報なのかは、ハッキリ分かりません。
中国政府への抗議デモが、北京・上海といった中国共産党の本丸中の本丸で発生すること事態が異例と言えます。そして、これらの内容は中国国内では報道されることはありませんが、日を置かずに海外で報道されていることも異例です。
抗議デモなどが普段、北京・上海の都市部で発生しない理由は『中国市民は中国政府を信じていないこと』。
すなわち、抗議デモというのは、一般民衆の声を政府が聞き入れてくれると期待するから発生する事象であります。最初から民衆の声を聞き入れてくれるはずはないと思っている中国市民は、無駄な「抗議デモ」など致しません。しかも、自らの身が危険に陥るかもしれない「習近平やめろ」「共産党退陣」などの言葉を使うのは、普段冷静な北京や上海の市民らしくありません。
それなら、なぜ北京・上海で抗議デモが発生したか?
第1にそれくらい『ゼロコロナに腹が立っている人々が存在すること』。そして第2に『そうした人々に火を点けた扇動者がいる』と思われること。この扇動者は、抗議デモの映像や声を海外報道機関へ流している発信元でもあると思います。
こう考えると、なぜ北京や上海で『抗議デモ』が発生したか、そして『習近平やめろ』などの危険な言葉が飛び交ったのか、さらに海外報道機関がこれを日を置かず報じることができたのか、全て辻褄が合います。
今回の抗議デモ騒ぎは、やはり10月の共産党大会での習近平1強体制構築がきっかけであり、これを良しとしない反対勢力が、一般市民を扇動したと考えると納得感があります。もしかすると、抗議デモを実行した主体は一般市民ではなく、反対勢力そのものかもしれません。
いずれにしても、共産党内での生き残りを掛けた壮絶な『内戦』が、すでに始まったのだと思います。反対勢力は予想以上に強力な基盤を誇る集団だと思います。目が離せなくなってきました。