金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【コロナ禍】 米国は正常に戻りつつある。日本は6月の接種進捗が勝負!

2021-06-03 07:21:28 | 金融マーケット

 あまりピンと来ないかもしれませんが、世界はすでに、コロナ以前の生活に戻り始めているというお話。そして、日本も猛スピードで追いつこうとしています。地上波TVは、危機を煽る方が視聴率が取れるため、けして報道してくれませんが‥。

 

 米国では、5月末段階で、16歳以上の成人の50%がワクチン接種を終了。その結果、ゴルフの全米プロの最終ホールで、ギャラリーがマスクをしないままフィル・ミケルソンを取り囲んだり、5月30日のインディ500では、スタンドを観衆が埋め尽くしたうえで、マスクをせずにビールを飲みながら叫んでいるシーンが放映されておりました。アメリカ人は、少なくともワクチン接種を済ませたアメリカ人は、コロナ禍以前の普段の生活が戻りつつあるようです。

 もちろん、傷んでしまった経済を立て直すのはこれからですが、溜まりに溜まった消費のエネルギーが大爆発するのはこれからですから、景気の戻りスピードは想定以上に速いと見ておいた方が良いでしょう。

 

 さて、ワクチン接種が遅れたと言われている、我が日本。これは世界の中で感染率が低かったため、ワクチン配布の優先順位が低かったことが理由な訳ですが、ようやくここへきて接種スピードが加速してきています。

 5月末現在、1日当たりの接種数は約50万回。これを7月初めまでに1日当たり100万回へ伸ばすことが出来れば、7月末までに65歳以上 約3500万人の接種が終了可能で、恐らくこれは実現可能(当社のアナリストの分析結果です)。

 同じアナリストの分析によると、英国でも米国でも、高齢者の約60%のワクチン接種が終了すると、入院者数や死者数がグッと下がる傾向があるそうで、日本では6月末までに高齢者の約6割が接種を完了する見込とのこと。この確度も高いそうです。

 ここへ来て、官邸から、職域や大学でのワクチン接種を6月20日から認めると発表したのは、高齢者接種6割に目処が立てば、あとは残りの成人への接種率を上げていくことで、一気に他の先進国と同じ状態へジャンプアップする狙いなのだと。

 国民の50%程度が接種を済ますと、今のアメリカと同様、一気に世界が変わるようです。日本では、オリンピック・パラリンピックが終わる8月下旬から9月上旬くらいになりそうですが、もう少しの辛抱ですので、効率的なワクチン接種の進捗に期待いたしましょう。最初、モタモタしていた市町村も、ここへ来て、好事例を参考に効率化が一気に進んでいるようです。

 

 最後に、「オリンピックをやるか、やらないか」という議論は、秋の総選挙の材料にされていますので、我々はあまり踊らされないこと。すなわち、オリンピックを中止に追い込めば、野党や朝日新聞の勝ち。規模縮小でも、オリンピック・パラリンピックを開催できれば、菅政権の勝ち。

 そんな議論に参加するよりも、ワクチン接種の進捗の方が大事であります。


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