ダービーの前に、2回もしつこく主張させて頂きましたが、ついに、2022年のJRA顕彰馬選定投票の結果が発表されました。結果は以下のとおりです。
顕彰馬選定投票結果 選定馬なし(得票率75%超が不在)
【馬 名】 【得票数】 【得票率】
アーモンドアイ 144 71.3%
キングカメハメハ 144 71.3%
ブエナビスタ 91 45.0%
モーリス 78 38.6%
ヴィクトワールピサ 30 14.9%
ステイゴールド 27 13.4%
クロフネ 24 11.9%
アグネスデジタル 21 10.4%
ダイワスカーレット 21 10.4%
ゴールドシップ 18 8.6%
シーザリオ 13 6.4%
<以下省略>
まさかの『選定馬なし』という結果でした。
これについては、言いたいことが山ほどあります。まず、アーモンドアイについて。競走成績だけで選定馬を選ぶとしても、牝馬三冠を達成して、国内最高峰レースのジャパンカップを2勝、そして国内外のGⅠを史上初めて9勝もした名牝です。なぜ、この馬に、有効投票数202に対して144票しか入らないのか。この馬よりも上の競走成績を残したのは、どの馬なのか?
記者1名当り4票連記ですので、普通ならば1票はアーモンドアイに入るはず。投票前には満票に近いと予想されていたのに、フタを開けてみたら、202名中58名も、アーモンドアイに投票していない人がいることに大きな違和感があります。
そしてキングカメハメハについて。現役登録抹消から20年という制限がありますので、この馬のチャンスは、今年を入れてあと3回しかない状況。種牡馬として、サンデーサイレンスおよびディープインパクトに次ぐ歴代第3位の名種牡馬を顕彰馬に選ばなくて、どの馬を顕彰馬に選ぶべきと言うのか。ここも、有識者が202名も集まっておきながら、144票しか入らない不思議さ。58名の方の『顕彰馬』の定義は、どうなっているのか。
これはもう、202名の競馬記者の中には、顕彰馬投票を単なる人気投票だと、思い違いしている人が数多く存在するとしか思えません。
だとすると、この選定方式は機能していないと判断するべきだと思います。顕彰馬選定を、最初の「選定委員会方式」に戻すべきです。アメリカと同じような、記者クラブ方式は、残念ながら、まだ日本の競馬サークルには早すぎたのだと思います。