将棋の王位戦七番勝負第1局は、6月29日(火)30日(水)に愛知県の名古屋能楽堂で行われ、後手番の豊島竜王が104手の激闘を制して、まず先勝を飾りました。
戦型は相掛かりとなった第1局、序盤から豊島竜王の構想が素晴らしく、研究成果どおりに少しずつリードを広げていきます。2日目の午後あたりではハッキリ後手の優勢が伝えられ、藤井聡太王位も何とか反撃を試みますが、竜王にミスは出ず、そのまま押し切る形で先勝。後手番での先勝は、竜王にとっては幸先の良いスタートとなりました。
藤井王位からすると、一言で言って「完敗」。これまでの苦手意識を払拭することが出来ず、念入りに準備してきたと予想される豊島竜王への対策が全く実らなかったということ。渡辺明名人への対策が完璧であることと較べると、どうもまだ、豊島竜王の将棋、特に序盤の構想パターンについて、掴み切れていないのかもしれません。
第2局は、7月13日(火)14日(水)に北海道旭川市の花月会館で行われます。そこまでに藤井王位の立て直しが図れるか。注目して参りましょう。