「2065年には労働人口がピークから半減(8700万人⇒4500万人)してしまう状況へどう立ち向かうか?」 本日が最終編です。
題して「無駄なサービスを省こう」編です。これは、日本におけるホワイトカラーの生産性が低い、という問題への答えでもあります。
日本企業の生産現場では、トヨタ自動車の例を出すまでもなく、世界一の労働生産性を実現しており、これが日本企業の最大の強みとなっています。ところが、そのトヨタ自動車でさえ、ホワイトカラーの生産性となると、口を噤むほど低い生産性という状況になります。これはなぜなのでしょうか?
労働市場に詳しい日本総研のY理事によると「過剰サービス」が原因の一つではないか、とのこと。我々は「生産性が低い」と言われると、労働の質が低いと考えがちですが、むしろ労働の質が必要以上に高すぎて、それに見合ったフィー(報酬)が取れていない状況が「生産性が低い=low profitability」であると。
思い当たる節があります。役員宛ての説明資料が過剰だったり、何かとすぐに「説明に来い」という上司への対応だったり、管理本部のホワイトカラーは、収益を生まない労働が多すぎます。しかし、そうやって上司・役員向けに点数を稼がないと出世ができないとなれば、過剰サービスへ走りがちになります。ここは、マネジメントに大いに責任がありそうです。無駄なミーティング、無駄な資料を要求しない上司・役員こそが称えられる文化を醸成する必要がありますね。
一般のサービスでも同じことが言えます。24時間オープンが当たり前になっているコンビニ業界ですが、本当に24時間営業が必要なのでしょうか? 実は生産性を落とす結果になっていないでしょうか? 自分の感覚では郊外店舗は7時ー11時で十分だと思いますし、ニューヨークやロンドンで同様のサービスが求められている業界はありません。(期せずしてセブン&アイで実験が行われます。無駄なサービスとして認定される気がします)
なお、ホワイトカラーの生産性も高いと言われているドイツでは、鉄道の運行時間にはけっこうズレがあるようで、10分や15分遅れはざらだそうです。日本のJRは平均で15秒しか狂わないそうですから、この差をどう見るか。追加報酬が伴わない仕事に対して、追加サービスは行わないというスタンスを貫いていくと、ホワイトカラーの生産性はドイツレベルまで上昇していくと思います。
ただし、これは消費者である我々に、必要以上のサービスを求めないという覚悟が必要になります。何かとネットで騒ぐ文句たれモンスターが多い国で、そうした覚悟を共有することができるかがポイントになりますね。
題して「無駄なサービスを省こう」編です。これは、日本におけるホワイトカラーの生産性が低い、という問題への答えでもあります。
日本企業の生産現場では、トヨタ自動車の例を出すまでもなく、世界一の労働生産性を実現しており、これが日本企業の最大の強みとなっています。ところが、そのトヨタ自動車でさえ、ホワイトカラーの生産性となると、口を噤むほど低い生産性という状況になります。これはなぜなのでしょうか?
労働市場に詳しい日本総研のY理事によると「過剰サービス」が原因の一つではないか、とのこと。我々は「生産性が低い」と言われると、労働の質が低いと考えがちですが、むしろ労働の質が必要以上に高すぎて、それに見合ったフィー(報酬)が取れていない状況が「生産性が低い=low profitability」であると。
思い当たる節があります。役員宛ての説明資料が過剰だったり、何かとすぐに「説明に来い」という上司への対応だったり、管理本部のホワイトカラーは、収益を生まない労働が多すぎます。しかし、そうやって上司・役員向けに点数を稼がないと出世ができないとなれば、過剰サービスへ走りがちになります。ここは、マネジメントに大いに責任がありそうです。無駄なミーティング、無駄な資料を要求しない上司・役員こそが称えられる文化を醸成する必要がありますね。
一般のサービスでも同じことが言えます。24時間オープンが当たり前になっているコンビニ業界ですが、本当に24時間営業が必要なのでしょうか? 実は生産性を落とす結果になっていないでしょうか? 自分の感覚では郊外店舗は7時ー11時で十分だと思いますし、ニューヨークやロンドンで同様のサービスが求められている業界はありません。(期せずしてセブン&アイで実験が行われます。無駄なサービスとして認定される気がします)
なお、ホワイトカラーの生産性も高いと言われているドイツでは、鉄道の運行時間にはけっこうズレがあるようで、10分や15分遅れはざらだそうです。日本のJRは平均で15秒しか狂わないそうですから、この差をどう見るか。追加報酬が伴わない仕事に対して、追加サービスは行わないというスタンスを貫いていくと、ホワイトカラーの生産性はドイツレベルまで上昇していくと思います。
ただし、これは消費者である我々に、必要以上のサービスを求めないという覚悟が必要になります。何かとネットで騒ぐ文句たれモンスターが多い国で、そうした覚悟を共有することができるかがポイントになりますね。