将棋の王将戦七番勝負第3局は、1月29日(土)30日(日)の二日間にわたり、栃木県大田原市の「ホテル花月」で行われ、先手番の藤井聡太竜王が135手の激戦を制して開幕から3連勝。これで五冠へ王手をかけました。
第1日目、先手の藤井竜王の研究手順にならないように、後手番の渡辺明王将は、細心の注意を払いながら、前例のない方へ、そして自らの研究範囲へ誘導するように、むしろ将棋の流れは、渡辺王将の支配下へ。
第2日目に入っても、形勢は一進一退で、どちらに流れが傾いているのか、全く不明のまま午後へ。両者ともに長考の手が続く中で、夕刻になっても形勢は不明。それでも終盤に向かう情勢下、それぞれが踏み込んだ手を繰り出し始めると、形勢は1手づつ、王将に傾いたり、竜王に傾いたりと、大きく揺れ動く状況に。
しかし、107手目、藤井竜王が☗6四桂と王手をかけてからは、長い長い手順にも関わらず、1手のミスもなく、また一つの駒の無駄もなく、後手玉を詰ますことに成功。というよりも、かなり前から、この詰み筋を読み切っていて、自信を持って、残り3分の持ち時間を費やさないまま、渡辺王将を投了へ追い込んでしまいました。
もう、これは人間業とは思えません。藤井竜王は、やはり宇宙人なのでしょうか。
次の第4局は、2月11日(金)12日(土)に東京都立川市の「SORANO HOTEL」で開催されます。これはもう、竜王の勢いは止まらないか。