金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【金融】 緊急事態宣言が出たら、変わることと、変わらないこと。

2020-04-07 06:57:29 | 金融マーケット

 SNSやツィッターでは、いろいろ勝手なことを書かれましたが、緊急事態宣言の意味がようやくはっきりしてきました。まず、国が緊急事態宣言を出すと、都道府県がイベント開催を強制的にストップできたり、またホテルなどの施設を医療用に強制転用が可能になったりします。また、市民に対する「外出自粛要請」も、より強いステージのものとなりますので、平日ブラブラ繁華街を歩いていると、警察官に注意喚起されたり、自粛要請をされたりするかもしれません。

 しかし、一方で、武漢やNYなどのような、「都市封鎖」というのは、今の段階ではありえないし、これを実現できる法制度がありません。緊急事態宣言が出されても、①医療機関や検査機関、②食料を提供するスーパーマーケット、③医薬品を提供するドラッグストア、④上記②③に物資を搬入する流通業者、⑤ヤマト運輸等の宅配業者、⑥資金決済・資金供給・証券決済等を担う金融機関など、の市民生活を支える基本インフラは止まりませんもちろん、それらのサービスを提供するために出勤する人や、通院する人のために、公共交通機関も止まりません

 それなら、早く緊急事態宣言を出せばよいのに‥と思う方が多いかもしれませんが、経済的には多くの損失を伴う措置なのです。すでに多くの個人事業主を中心に、大きな経済損失を受けてはいますが、いざ緊急事態宣言が出ると、「市民生活を支える基本的なインフラ」に絞り込んだ世界になってしまいますので、それ以外のグレーな世界、例えば、スポーツ・演劇・文化・教育・飲食サービス・商業モール・コンサル業務・その他サービスなど、すでに絞り込まれている分野も多いですが、それまで何とか続いていた業務が果たしていた、経済効果の殆どが止まってしまいます。

 政府は、この経済的なマイナス効果と、医療的な感染抑制効果を、天秤にかけて難しい判断を迫られていたのです。

 いや、それは止まる業務への補償問題があるからでしょ! とTVで言ってる人にも申し上げたい。その補償は全て税金から出るのですから、すべて自分たちに跳ね返ってくるものですよ。あとから、ものすごい臨時所得税・特別住民税が課されることになると思いますが、その時にも、絶対に文句を言いなさんなよ‼


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