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迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

かみよのこゑにあひにいく。

2016-08-20 16:13:04 | 浮世見聞記
歩いて三十分ほどの隣町にある八幡神社にて、横越社中の土師流里神楽を見る。


正午頃に「禊祓(みそぎはらひ)」で始まった時は、暑すぎることもあって境内はまばら。

この曲は前半に、伊邪那岐命(いざなみのみこと)が黄泉の国で穢れた体を水で清める場面がある。



『神社へ参拝する前の嗽手水の作法は、ここから始まった』との解説には、なるほど、と納得。



暑いを通り越して“熱ひ”気温に、一度帰宅して夕方に出直すと、だいぶ涼しくなって境内も夏祭りらしい雰囲気に。




やがて夜の帳が降り、灯も入っていい雰囲気になったところで、天照大御神(あまてらすおおみかみ)と須佐之男命(すさのおのみこと)が仲直りをして連舞をする「千早剣玉(ちはやけんぎょく)」が演ぜらるる。




次のお神楽までの“幕間”には、神社の方から全員にアイスの振舞ひがあり、冷たい舌触りで暖かな気持ちに。



最後の演目は、昨日も川崎の稲毛神社祭礼で見た「天孫降臨」。

もちろん、社中が違へばまた趣きも変わるものなり。

天下る邇邇芸命(ににぎのみこと)のために道を整える百姓と、そこにデンと座して邪魔をする猿田彦とケンカになるところ、



神と人間が同じ立場になってゐて、可笑しみと親しみをおぼえる。


最後の演目の後のしきたりとして、猿田彦がそのまま残って「山神の舞」を舞い、



めでたくお開き。





住むのなら、

懐かしい時間が生きてゐる場所で、

私は生きてゐたい。

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