
渋谷区神宮前二丁目の熊野神社前を経て、新国立競技場の建設現場方面へと下る狭ひ坂道を「勢揃坂」と云ひ、そして中世「鎌倉街道」の一部であることを知る。
2020年の夏には大騒ぎの真っ只中となる予定のここに、
いにしへの日本が、
たしかに生きてゐる。
さりながら、九百年にわたってここで道として生きてゐるこの古道にとっては、今度予定のお祭り騒ぎなど、長ひ歴史の単なる一過にすぎないことだらう。
坂の下で古道は消滅してゐるが、所々にこの中世の道は遺されており、二十一世紀の現在も、辿ることができる。
道は足許で途切れたかのやうに見へても、その先のどこかで、必ず再び続ひてゐる。
それを探し出す──
それを見つけ出す──
そのとき、
自分は生きてゐるといふ楽しみも、
見つけ出す。
2020年の夏には大騒ぎの真っ只中となる予定のここに、
いにしへの日本が、
たしかに生きてゐる。
さりながら、九百年にわたってここで道として生きてゐるこの古道にとっては、今度予定のお祭り騒ぎなど、長ひ歴史の単なる一過にすぎないことだらう。
坂の下で古道は消滅してゐるが、所々にこの中世の道は遺されており、二十一世紀の現在も、辿ることができる。
道は足許で途切れたかのやうに見へても、その先のどこかで、必ず再び続ひてゐる。
それを探し出す──
それを見つけ出す──
そのとき、
自分は生きてゐるといふ楽しみも、
見つけ出す。