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迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

南無爛蝶。

2023-02-26 09:41:00 | 浮世見聞記


ラジオ放送で寶生流の「胡蝶」を聴く。


梅花に戯れる可憐な胡蝶は法華經の功力によって成佛する──

内容としてはそれだけで、作者と考へらる觀世小次郎信光が、當時補佐してゐた若き太夫(家元)のために創ったとみられる、胡蝶の可憐さに主眼をおいた曲。

この曲は忘流の仕舞で一度觀たことがあるが、實際に両腕で羽ばたきする型があるなど、視覺的なわかりやすさが印象に殘ってゐる。


忘年忘月、寶生流能樂師を遠い先祖に持つと云ふ當時高校生の女の子が、“血”の為せる業やらん、やはり能樂師を目指してゐて、この「胡蝶」を必死で覺えたと樂しさうに話してゐた。

それで、私はこの曲名をはっきりと知ったのではなかったか。

が、私は彼女のその後の消息を知らない。 



「夢は破れて覺めにけり」になってゐなければよいが……。









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