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迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

那須の氏神様のおかげにて。

2019-02-16 18:09:21 | 現代手猿樂
今年も実家の町内会主催の文化展にて、現代手猿楽を舞ふ機会を得る。


今回は「平家物語 巻之十一」より、『扇之的』──那須与一の物語を題材に選ぶ。


猿楽にならって前場、後場の二場構成をとり、前場(前半)のシテは那須与一、



後場(後半)のシテは、扇を射落とせと舟から手招きをした、平家方の女房(女官)。



戦さの勝者(源氏)と敗者(平家)、双方の視点からひとつの物語を描ひたのが、今回の工夫であり、またもっとも苦心した点である。





さうした産みの苦しみも、

繰り返しの稽古で克服し、

ワクワクして今日を迎へ、

観客たちの食ひ入るやうな視線を全身に感じたとき、

「稽古は嘘をつかない」といふ聲を、

耳の奥で確かに聞く。




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