
かなり久しぶりに、回転寿司店へ行く。
混雑してゐたらもちろん即撤収のつもりだったが、幸ひ十分待ち程度。
回転寿司は、お客の回転も良くなければ失格である。
そもそも江戸の握り寿司は、サッと口に放り込んで、サッと銭を置ひて去って行くものだったらしい。
店内外にはいろいろな防菌對策が施され、アルバイト店員はあまり丁寧とは思へない手付きで、お客が帰った後のテーブルを“消毒”してゐる。
腹七分目。
人災疫病下における大衆飲食店の様子を、まずは一度我が目で實際に確かめられたところで、サッと銭を拂って出でにけり。