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迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

ニッポン徘徊―中山道78の1 野尻宿→三留野宿

2014-05-16 14:58:22 | 旧中山道
坂を下って十二兼を過ぎると、かつてはそのまま木曽川に沿って道は続いていましたが、現在は目の前を国道と中央本線が横切っており、直進することができません。

そこで上段写真に見るような、道路下を行く水路トンネルに仮設された通路を経て、向こう側へと抜けます。

いかにもアドベンチャーといった感じで、なかなか楽しいものがあります。


中央本線「十二兼駅」の横を過ぎ、1㌔ほど直進すると、やがて右手には“南寝覚”と呼ばれる木曽川の美しい眺めが。



↑は、そこに架かる柿其橋から撮影したもので、またの名を“河原峡”とも云うそうです。

美しい景観の、本来あるべき楽しみ方をようやく果たし、満足至極。


旧道はその先で、木曽川に沿って行く国道19号線に合流します。

かつて、ここから与川が木曽川へ注いでいる区間までは、「羅天(らてん)の桟道」と云って、蔦かづらで絡げた丸太を、崖っぷちに渡して幅を補った道が続いていました。

それは、江戸時代の道中記にも、“お気をつけめされい”と注意書きがされていたほどの、木曾路最大の難所だったようです。



つまりかつては、アドベンチャー映画顔負けの光景が、リアルに展開されていたわけですね。

そう考えると、崖を切り崩して道を拓く現代の土木技術のすごさを、感じずにはいられません。
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