
階段から頭が見えた時、
わたしはおや、とおもった。
あのひとは、
もういないはず。
立ち止まって戸惑うわたしのよこを、
知らぬ気に通りすぎる。
わたしは振り返る。
うしろ姿が見える。
消えてしまえ。
しかし。
またこの季節になれば、
必ず見えてしまうことだろう。
また見えてしまうことに。
わたしは手にしていたものを破り棄てる。
めでたいことじゃ。
めでたいことじゃ。
わたしは
どうやら
なにも
変わっていないらしい。
わたしはおや、とおもった。
あのひとは、
もういないはず。
立ち止まって戸惑うわたしのよこを、
知らぬ気に通りすぎる。
わたしは振り返る。
うしろ姿が見える。
消えてしまえ。
しかし。
またこの季節になれば、
必ず見えてしまうことだろう。
また見えてしまうことに。
わたしは手にしていたものを破り棄てる。
めでたいことじゃ。
めでたいことじゃ。
わたしは
どうやら
なにも
変わっていないらしい。