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迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

“転機”行き乗車券

2009-07-19 22:25:30 | 浮世見聞記
大阪時代に博多の古書市で購入し、以来ずっと仕舞ったままになっていた「博多にわか」(昭和48年、福岡市観光協会刊)を久々に手に取ったところ、表紙裏から、一枚の切符が出てきました。

それは、現在は姿を消してしまった、寝台急行「銀河」の急行券でした(写真)。

名称の美しい響きもあって、私が急行「銀河」のファンであったことは、度々お話ししてきました。

平成17年5月、私は博多で“博多どんたく”を見物した後、鹿児島本線の門司駅から乗り換えた山陽本線を、尾道、福山、岡山と途中下車して観光し、岡山からは瀬戸大橋を渡って琴平へ行き、金比羅さんにお詣りして讃岐うどんを食べたあと、“トロッコ列車”で岡山へ戻り、再び山陽本線、東海道本線と乗り継いで大阪駅に出ると、そこからは帰宅しないでそのまま急行「銀河」に乗って実家のある東京へ―、という鉄道旅行を実行しました。

切符はその時に、博多駅で購入したものです。

奇しくもそれが、私が急行「銀河」に乗車した最後となりました。

いつもなら駅員に渡してしまう急行券を、この時に限って「記念に…」とそのまま財布に入れたのは、単なる偶然でしょうか?

その後切符は、どこかに大切に仕舞ったはずながら、それがどこであったかを忘れてしまい、「いや、必ずあるはずなんだ…」と思い続けていたところ、上記の本から、ひょっこりと出てきたわけです。

この切符も、現在(いま)となっては貴重な一枚となってしまいました。
切符にも印字されている平成17年は、私には忘れられない年です。

旅行の1ヶ月後、その後の生き方や考え方に大きな影響を与えられることとなる人に出会い、また秋には、7年過ごした大阪を離れて東京へ帰るという、転機ともいうべき出来事があったからです。

急行「銀河」に最後に乗ったのはそうか、あの年だったか…。

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