「今朝怒風激しうして 小砂眼入し 歩行なり難し」。 2025-02-13 19:19:00 | 浮世見聞記 午前中から強風が吹き荒れ、棲家の窓を幾度も叩く。外を眺むれば青い空が土埃の色に染まり霞むほどにて、こりゃどうぢゃと呆れる。マスクをして上着の襟元をしっかり締めて、近所へ買ひ物に出る。古道の小高い丘からすっきりと見えるはずの富士山も、今日はボンヤリとしか映らぬ。なにか恨みでもあるのかとすら思ふ風に背中を丸めかけて、貧乏神がおぶさってくると氣が付き背筋を伸ばして、やうやく棲家へ逃げ込む。 . . . 本文を読む