徒然日記~A&Aクリエイション~

季節のこと 徒然なるままに~

ピューターのグラスで飲むとビールがうまい

2008年09月04日 09時36分48秒 | 日々のこと
 先日、義兄が「錫(すず)でできたグラスでビールを飲むととても美味しい!!そのグラスはどこに売っている?」と尋ねられました。

 錫の製品と言えば、マレーシアの首都クワラルンプールが産地で数年前にマレーシアに行ったときにお土産物屋さんでたくさん見かけました。錫は全く興味がなかったので買いませんでした。その後、よく調べると我が家にその錫でできたグラスが見つかりました。これは、20年位前シンガポールに新婚旅行に行った大学時代のH先輩からいただいたお土産でした。マーライオンの画が描いてあります。

 いろいろ調べてみると、この錫の製品はピューターといって、冷やしたビールをこのピューター製のジョッキやマグカップに注ぎますと、熱伝導率が優れているため、瞬時に器の温度と飲み物の温度が同じになって一層冷たく美味しくなるのだそうです。またビールなどは泡の粒子が微細になり、よりまろやかな口当たりになるようです。昨今では、マイナスイオン、浄化作用の効果も報告されており、ウイスキーや焼酎の不純物を取り除いて、よりすっきりとした飲み応えにしてくれるそうです。

 このグラスはビールやアルコールに無縁の私には「無用の長物」でした。
そういうと、プレゼントしてくれた先輩は化学屋さんで大のビール好きだった。
「応用化学科卒なのに、そんなことも知らなかったのか・・・」と叱られそうです。

 20年の年月が流れ、義兄にプレゼントしてやっと日の目を浴びたピューターのグラス。そして、贈っていただいた先輩の想いがやっとわかりました。物には適材適所があり使われてこそ役立つものですね。

 あらためて、「知」は人の想いが理解でき、「無知」は恥ずべきことだと感じました。

 by aran     A&Aクリエイション 

<ピューターの特徴>
 ピューターは、スズを主成分とし、これにアンチモンや銅を加えて調整した合金です。その組成はさまざまですが、標準的なピューターは、91%のスズ(Sn)、7%のアンチモン(Sb)、2%の銅(Cu)を含んでいます。かつては鉛を添加したものもありましたが、現在は鉛を含まないものが一般的です。ピューター鋳物は、銀白色の美しい金属光沢を持ち、柔軟で適当に強さもあるため、花瓶や像などの置物、食器、アクセサリーなどが作られています。
 上質なピューターのグラスは97%スズで造られています。