大家のおばあさん いろはの数え歌 2007・12・5 記

いろはの数え歌

いつから　いつから　むつまじく

ろばたに寄るがなによりぞ

はなしにぶても　しゅうとには

にこにこ顔で　よくつかえ

ほねをしみせず　働いて

へやのすみまで　掃き清め

としより　子供いたわりて

ちかくの交際　まるくせよ

りこうぶらずに　へりくだり

ぬい針　洗濯　おこたらず

るすには　戸締りかたくして

をりをり拝め　神仏

わかい時代は　二度とない

かせぐに貧乏　追いつかず

よぶんの宝　たくわえて

たらざる時の　用意せよ

れいぎさほうに　身をかため

そそうせぬよう　気をつけよ

つねに我が家の　経済を

ねてもさめても　忘るなよ

ないじょは　妻のつとめぞや

らくの後には　苦あるぞと

むかしの人の　言いおける

うかうか世渡りする人は

ゐしかの類に劣るべし

のんきいんきにならぬよう

おやの言う事よく聞いて

くやしき事のありとても

やたらに腹を立てるなよ

まけるが勝ちの世のたとえ

けんぼりうさい我が身ぞと

ふだん夫みさを立て

こをばじゅうぶん教育し

えんだん前の娘には

て料理　生け花　ぬい針を

あさな夕な習わせよ

さいた桜も散る習い

きのうの花嫁　今日は婆

ゆめと月日は過ぎやすし

めいわくかけず義理かかず

みにはつづれをまとうとも

しそんの繁盛心がけ

ゑんまんのとくやしないて

ひとたる道を励むなば

ものみなたりて家栄

せけんまれなる婦人ぞと

すべての人に歌われん

全ての人に歌われん

*(チューリップ)**(クローバー)**(チューリップ)**(クローバー)**(チューリップ)**(クローバー)**(チューリップ)**(クローバー)**(チューリップ)**(クローバー)**(チューリップ)**(クローバー)**(チューリップ)**(クローバー)**(チューリップ)**(クローバー)**(チューリップ)**(クローバー)**(チューリップ)*

この歌は、私の家の大家さんが、日曜日に遊びに来られて教えて下さいました。
大家さんは大正７年生まれの元気なおばあさんです。
私の主人が亡くなった後、いつも庭の草取りをして下さいます。
しっかりした優しいおばあさんです。
私が詩を書くことを知っていらして便箋に、この歌を書いてきてくださいました。
メロディーもありますが、私には歌えません。
おばあさんが上手に歌って聞かせてくださいました。
来年は９０歳になられます。
いつまでも元気で過ごされると良いな。