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皇統について

2022-01-28 07:51:29 | 歴史、民俗

日の神、アマテラスオオミカミの孫であるニニギノミコトが、アシハラノナカツクニ(日本列島)統治のため天孫降臨されたとき、アマテラスオオミカミが仰った言葉を

【天壌無窮の神勅】

といいます。

この中に「アシハラノナカツクニは、吾が皇孫(すめみま)の【シラス】国ぞ」というのがあります。

「シラス」とは「知らす」、これは「知る」ということの丁寧語で、日本書紀にはこれに「治」の字を当てて「治らす(シラス)」と読ませています。

つまり天皇の統治とは「知る」ことである。なにを知るのかというと、国土であり国民のことです。

国土が今どのような状態にあるのか、国民の生活は?その思いは?それらを知り、国家国民のために祈る。それが天皇の統治なのです。

これは我々が知るところの昭和天皇、上皇陛下、今上陛下が我ら国民にお示しになられた姿勢そのものではないですか。

歴代天皇は、アマテラスオオミカミの神勅をずっと、守り続けてきたし、守り続けている。

凄いことだと、思いません?

 

さて、皇孫ニニギノミコトが地上世界に降りられてまず行われたことは

嫁とりです。

山の神、オオヤマツミノカミの娘を娶ります。つまりその子らは、日の神と山の神の血筋を引いた子らになるわけです。

その子らの一人、ホオリノミコトは今度は海の神、オオワダツミノカミの娘を娶ります。そうして生まれたウガヤフキアエズノミコトは、日の神、山の神、そして海の神の血を引いていることになります。

 

日本列島は豊かな生態系を持つ森・山に覆われ、豊かな海に囲まれています。列島に暮らす人々は山の幸・海の幸の恵みを受けてきた。だから、山・森・海などの大自然の神々を信仰し感謝を捧げてきた。

そしてそれら大自然を育む元となっているのは太陽。

それら日の神、山の神、そして海の神すべての血を引く家系は、この列島において最も尊く、神聖な家系。

日本列島を統治するに、これほど相応しい家系はない。

 

普通、統治せよなんて言われたら、軍勢を率いて力ずくで支配して「我こそは王なり!」なんてことを行った方が遥かにイージーなわけですが、我らが皇室の御先祖様方はそれをしなかった。段階を踏んで血筋を作り上げることで、統治者の権利、権威を築き上げた。

 

この国で最も尊い家系。こうして、ウガヤフキアエズノミコトの御子であるカムヤマトイワレビコノミコトが初代天皇に即位し、神武天皇となるわけです。

 

神話上の話、といってしまえばそれまでだし、本当にそんなことあったの?と疑いだせばきりがない。

でもそんなことは、この際どっちだっていいんです。

大事なことは我らが先祖、日本の先人方がこれを信じ、2000年以上に亘って守り続けてきたということなのです。

 

その民族が何を信じ、何を守ってきたか?これがその民族の「精神性」を作り上げる。

皇室の方々は代々、天壌無窮の神勅を信じ、守り続けてきた。それを見ていた国民はそんな皇室を守り続けてきた。

その民族が信じ、守ってきたものが、その民族の「精神性」を形作る。つまり皇室は、日本人の精神性を形作ってきたものの要の一つだと言えるわけです。

 

2000年に亘って守られてきた皇室のかたち。これを崩すことは、結果として日本人の精神性の破壊に繋がる、と私は考える。そういう意味では

皇室は、天皇は

まさしく、日本民族の「象徴」なのです。

 

この国で最も尊い、神聖なる家系を伝え続けてきたもの、それこそが「男系継承」なのです。女系ではこれは守れない。崩されてしまう。

 

だから、だから

 

男系は守られなければならない。

 

これは、男女同権とか女性蔑視、女性差別とはまったく別次元の話なのです。両者を同列にして語るなど、およそナンセンスなことです。

 

安定した皇位継承のために、尊き血筋、神聖なる家系を守るために

男系維持は不可欠。

 

コメント (4)
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