問わず語りの...

流れに任せて

「おほみたから」

2021-12-29 07:49:50 | 歴史、民俗

おおみたからとは、歴代天皇が庶民を指して使われた言葉。旧かなづかいでは「おほみたから」と書きます。

みたから、つまりは「御宝」ですね。宝物ということです。

御宝以外にも様々な漢字があてられていて、「蒼生」「衆庶」「人民」「民」そして「百姓」など字があてられるようです。

百姓というのは今でこそ「農民」の意味になっていますが、本来は庶民一般すべてを指していました。百というのは「たくさん」という意味で、姓は家、血統を現しますから、百の家=たくさんの血族、つまりすべての民という意味になります。

歴代天皇はこのように、庶民を「御宝」と呼んで慈しんできました。第16代仁徳天皇の御事績など、今更私が紹介するまでもないとは思いますが、仁徳天皇のような大御心を、歴代天皇は御自身の大御心とされて、庶民に相対されてきたのです。

それが、おおみたからという言葉に現れている。

庶民は宝。天皇はこのような大御心をもって庶民を慈しみ、庶民はそんな天皇を敬愛し、守ってきた。

それが天皇と民との関係性です。2000年に亘って培われ、積み上げられてきた、美しき伝統です。

その天皇は、初代より今上陛下に至るまで、万世一系を守ってきました。男系系統を守り通してきました。これもまた、美しき素晴らしき伝統。

我ら日本人の先人たちが守り、育て、積み上げてきた伝統を我々の代で簡単に崩してはいけない。伝統文化は民族のいわば「魂」です。

簡単に崩されてたまるか!

そういうことです。

 

コメント (4)
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