昔々、『ラ・セーヌの星』というアニメがありました。
フランス革命前後のパリを舞台にしたアニメで、主人公の少女は花屋の娘として育てられましたが、剣の達人で、仮面をつけて変装し「ラ・セーヌの星」と名乗り悪と戦う。
この少女、実は王妃マリー・アントワネットの妹で、故あって庶民の子として育てられた。この設定が物語の後半に効いてくるのですが、今回は作品解説ではないので、このくらいにしておきましょう。
で、この『ラ・セーヌの星』に「ハープシコード」という楽器が出てくるんです。物語ではこのハープシコードが、新進の楽器であるピアノに押され気味になって、焦ったハープシコード奏者が、ピアノの評判を落とそうと画策するみたいな話があったんです。
ピアノという楽器はこの時期、フランス革命のころに出来た楽器ということなのでしょうねえ。
ここでいうハープシコードとは、チェンバロと同義です。チェンバロは古い楽器で、バッハの時代からあった。逆に言えば、バッハの生きた時代にピアノは存在しなかった。
だから、バッハの曲は
ピアノで弾くより、チェンバロで弾いた方が相応しい。
もちろん、ピアノでの演奏も良いですよ。良いですけど、バッハの時代の空気を少しでも感じたいなら、やはり
チェンバロでの演奏を聴くべきかなと
個人的には、思います。
チェンバロの音、好きだな。