さかざきが綴る「アンティークな日々」

アンティークディーラーさかざきがアンティークのこと、日常のことを綴っています。

「ボヌール・デ・ダム百貨店」その後

2008-04-17 | アンティーク

 先日もこちらでご紹介した「ボヌール・デ・ダム百貨店」ですが、大阪に来る前から読み始めたものの、そうそう簡単に終わるボリュームではなく(この本の唯一の欠点は、分厚いために非常に「重い」ということです。)、大阪のフェアが始まってからも毎日バッグに忍ばせて時間があるときにページを繰っていたのですが、その重いこと、重いこと!ホテルに帰ってベッドの中で読もうものなら、本を支える腕がだるくなってしまうほど。

 ですが、あまりの面白さに、休む間もなく一息で読んでしまいました。何が面白いって、19世紀後期に書かれたものですから、その時代の風俗が余すことなく描かれていること。特に、レースや絹地、下着など、私が普段扱っているものがふんだんに出てくるのも魅力的。そして、その当時の人々が、実際にそれを手に入れて何に使っていたか、何を考えて手に入れていたかが分かって、とても興味深いのです。

 特に、今日読んだ箇所では、貴族の婦人がレース売り場で高価なレースを万引きする様子が出てくるのですが、その万引きの対象となったのが、広巾のアランソンレースのボーダー。こちらは当時のお金で1mが1000フランもする裾飾り、他にも700~800フランのハンカチやら扇やらも登場し、私の目は思わずぐっと見開かれたのでした。

 そして湧いてきた疑問は「1000フランっていったいいくらだったのだろう?」ということ。インターネットを駆使して、当時のフランの価値を調べてみると…1フランが約1,000円だったことが判明。とすると、1000フランのアランソンって???おおまかですが、1mで約100万円!!すごい!レースってやっぱり当時から既に大変高価なものだったのですね。非常に勉強になり、かつ納得もした今回の読書でした。こちらの本はまたLibraryのページにも掲載しておきますね。凄く面白かったですよ!

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