昨日、お店での出来事です。たまたま立ち寄られたお客様は二十代の女性おふたり。まだ若いお客様です。今まで馴染みのなかったアンティークジュエリーに目が釘付けになり、ガラスケースから離れられなくなってしまったおふたり。私の知っている限りのアンティークジュエリーの情報をお伝えして、ゴールド細工の熔着の話をしていると…
おひとりの方が、「私、溶接出来るんですよ!」と話し始め、「え!?あなたひょっとして彫刻科出身?」という私の質問から始まって、「いえ、絵画科出身です。」「じゃ、洋画?」「いえ、日本画です。」「え?私も日本画出身なのよ。」と、どんどん話が進み、なんと自分の名古屋の母校の後輩だということが発覚!彼女がかつて大学で教わっていたのが、私の恩師だったり、先輩だったりということが分かり、思わず手を取りあってしまいました。(笑)
大学院を出た後にも、研究生として二年も大学に残っていたという彼女、本当に絵を描くことがが好きなのでしょう。現在も描き続けていて、仕事との両立や様々な悩みがある様子。その姿はまるで二十年前の私自身を見るようです。「仕事をするだけでも大変なのに、睡眠時間削って絵も描いて、しかもそれで良い作品を作るなんて、本当に大変なことだよね。」と言う私の言葉に、思わず目を潤ませる彼女。「でも、一生懸命頑張ったことって、いつか絶対あなたの役に立つから!」と、思わずエールを送ってしまいました。
そして、「お洋服代には何十万円も使えないけれど、絵の具代には使っちゃうんだよね~。」なんて、「日本画アルアル」の話で盛り上がり…。(日本画の岩絵の具って本当に高価なんです!)恩師の消息を聞いたり…。
こんなこともあるんですね~。偶然の出会いでしたが、一年の締めくくりに、思いがけず、懐かしく温かい気持ちになりました。