さかざきが綴る「アンティークな日々」

アンティークディーラーさかざきがアンティークのこと、日常のことを綴っています。

再び門司を散策

2007-07-25 | 

 長崎のド・ロ様ゆかりの教会を巡った後は、再び門司港の門司ホテルへ。今日は、門司から名古屋へとまたまた10時間のドライブで帰ります。

 今日は名古屋へ帰る前に、ホテル主催のワンコインツアーに参加。こちらはワンコイン、つまり¥500で参加できる「門司港レトロ再発見」と称された約2時間の日替わりツアー。ホテルにチェックインしたときに気軽に申し込むことが出来、朝市ツアーや路地裏散策ツアーなどガイド付きで連日興味深いツアーが組まれていて、今までも夜の関門海峡のイルミネーションを楽しむツアーなどに参加したことがあります。

 さて、今日のは門司の路地裏散策ツアー。門司には、税関や門司港駅、三井倶楽部などの歴史的建造物の他、人々の生活圏内にも多くの興味深い建物が残されていて、今日はそういった場所をガイド付きで巡ります。約束場所のホテルロビーに降りてみると…平日のせいか参加者は、私と河村のふたり。60代半ばの女性ガイドと三人で廻ることになりました。このガイドさん、とっても博識、しかも門司のこととなったら知らないことがないほど!私達が今まで興味を持っていた門司の建物について質問をすると、何でもよどみなく的確な答えが返ってきます。そんな彼女と三人で、歴史的建造物から、今は廃屋になっている大きな木造の料亭跡、置屋の跡、車は入ることの出来ない細い斜面の路地を廻り、「なんだか町の作りが長崎みたい。」平地の少ない門司ですが、最盛期には石炭で栄え、大連や上海などへの国際航路の港だったこともあり、流行の先端の街でもあり、それは沢山の人で賑わっていたのだとか。

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門司のアーケード街の中にはこんな食堂が。「平民食堂」というネーミングからもその時代性を推し量ることが出来ます。残念ながら、既に何年か前から閉店しています。あちこちの古いタイル張りの建物を目の当たりにして、いちいち「可愛い!」と叫ぶ私達にガイドの方は「いったい何のお仕事をされているのですか?」といぶかし気。

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門司の山の手は、車も通ることの出来ない急坂ばかり、まるで長崎のよう。長崎と同じく平地が少ないためにどんどん山手へと家を建てたのだとか。今は廃屋になっている場所も多く見られました。

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山の手の廃屋の中でゆったりくつろぐ猫。ここも車が入ってくることの出来ない場所だからでしょうか、長崎の街と同様猫だらけでした。

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たまたま通りがかった小さな事務所。“SINCE 1918”の文字から、90年近く前に創立されたことが分かります。この「山九」が示す意味は…そう、“thank you”だったのですね。ここは日本の資本の会社のようですが、門司には明治時代に海外資本の会社が沢山創立されました。

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空き家になったお宅のお庭にはひっそりと時計草が咲いていました。

 普通は足を向けることのない、門司のディープな部分に足を踏み入れることが出来、それは興味深い散策ツアーでした。

 お次は門司駅からも程近い九州鉄道博物館へ。私も河村も鉄道オタクという訳ではないのですが、古いSLが見られるここは以前から行ってみたかった場所。名古屋に帰る前に、「今度こそは。」と立ち寄りました。

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以前から興味のあった「九州鉄道博物館」へ。向こうに見えている山口銀行の建物も古い洋風建築です。

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「九州鉄道博物館」になっている赤煉瓦の建物は、元々明治半ばに作られた九州鉄道の本社だった建物です。古い赤煉瓦の質感に惹かれます。

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「鉄道オタク」という訳ではないのですが、いつ見ても黒々としたSLの姿にはなぜか胸がいっぱいになってしまいます。汽笛の音なんか聞こうものなら、郷愁のあまりさかざき泣きそうです!「鉄道オタク」の方々の気持ちも分かります。(ええ、私は決して鉄道オタクではありませんので…。でもこの郷愁はいったい何?前世にSLに乗っていたのかも?)

 「九州鉄道博物館」を楽しんだ昼下がり、今回も10時間のドライブを経て、ようやく深夜、名古屋へ戻って参りました。九州への道のりは遠かったものの、九州を堪能した本当に楽しい一週間でした。

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