猫と千夏とエトセトラ

ねこ絵描き岡田千夏のねこまんが、ねこイラスト、時々エッセイ

やきもち猫

2009年01月23日 | 
 近ごろ、ふくちゃんがよく膝の上に乗ってくるようになった。もともとの甘えん坊に加えて、寒いからかもしれない。ごろごろ言いながら、人のお腹にもたれるように丸くなって、目をつぶっている。うちでは、膝に猫を乗せている人は動かなくてもよいというルールがあるので(今朝私が制定した)、ふくちゃんが膝にいるときには、あれ取って、これ向こうへやってと、他の人に頼むことができる。
 甘えん坊のふくちゃんは可愛いが、しかし手放しで可愛がることはできない。抱っこしたり撫でたりするときにはいつも気になるものがある。みゆちゃんの視線である。
 犬は嫉妬するが猫は嫉妬しない、ということが言われるけれど、猫だって嫉妬する。とくにみゆちゃんはやきもちやきである。ふくちゃんを抱っこしていて、ふと後ろを振り返ると、猫タワーの上から、あるいはかごの中から、みゆちゃんがこっちをじっと見ている、ということがざらにある。丸くなって顔をうずめたままこっちを見ていないときもあるけれど、片方の耳だけはちゃんとこちらの様子を探っているから、気を使う。気を使うけど、みゆちゃんだって最高に可愛いので仕方がない。あとでご機嫌お伺いに行く。
 そのみゆちゃんも、ちょうどいまのふくちゃんと同じ頃は、よく膝の上でごろごろ言っていた。それが、その年の冬が終わって暖かくなるにつれだんだん膝に来なくなって、もういまでは、季節に関係なく自分から膝の上に乗ることはなくなった。
 ふくちゃんも、暖かくなれば、膝から遠のいてしまうだろうか。


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