猫、活動再開する

 雨が降って、ようやく、秋がゆっくりとやって来た。
 夏のあいだは寝ていることが多かったみゆちゃんも、活動再開である。これまでは朝起きても、すぐ二階の部屋へ二度寝しに戻ってしまっていたけれど、今朝は、涼しい空気にすっきりとした身のこなしで、挑発的にタタンと軽くステップを踏むと、乗っていたクッションを後足で蹴って駆け出した。すなわち、「遊ぼう」である。
 お気に入りのひもを出してきてゆらゆらさせると、間髪入れず飛びついてきた。ひもを引きずって追いかけさせたり、高く跳ね上げてジャンプさせたりして、しばらく遊んでやった。
 私とひも遊びをしたあと、もうじゅうぶんかと思ったら、まだおさまらず、今度は息子が遊んでいたピンポン玉を転がして、あちこち追いかけはじめた。
 それからまたしばらく私とひもで遊び、さらにそのあと、どこから拾ってきたのか、金色のビニタイを床の上で滑らせて遊んでいた。夏のあいだ、暑くて遊べなかったのを、一度に遊んでいるみたいである。
 息子がだいぶ一人遊びできるようになったので、私も以前よりはみゆちゃんの相手をしてあげられるようになった。が、それでも1時間も遊んでいない。前に読んだ町田康の「猫にかまけて」という本の中で、町田さんは、やんちゃで遊び好きなナナという子猫が遊んで欲しいとせがむのに対し、「忙しいので、4時間くらいしか遊んでやれない」と書いていて、私は感服した。息子が生まれる前には結構みゆちゃんの相手になってあげていたけれど、とても4時間には及ばなかったと思う。
 ともあれ、夏のあいだみゆちゃんの睡眠時間が増えているのを見て、まだ3歳だけれど、年のせいかしらと少し思っていたから、遊び好きなみゆちゃんに戻ったことは嬉しいことである。
コメント ( 6 ) | Trackback ( 0 )