水泳クラブといってもスポーツクラブではなくて、地域の同好会です。
クラブは1~3班に分かれていて、私のように泳げない人は初心者クラスである3班に入ります。
好きな泳法だけをやっていれば気楽なんですがそうはいかなくて、
クロール、平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライの4種目を指導されます。
泳げなかった私も、2、3年するとそこそこ泳げるようになりました。
でも、その後も長~い初心者クラス所属が続きます。
私が水泳を始めたきっかけは、バトゥール湖でのエンジンストップだったのですが、
少し泳げるようになり、思いがけないことが判明。
ゴーグルとキャップをつけないと、泳ぐ気になれないことです。
特に、ゴーグルなしには泳げないんじゃないでしょうか?
それと、背が立たない深さのところではパニックになる。
これはいつも、水深1mほどの深さのプールで泳いでいるからでしょう。
たったそれだけのことで? と嗤われるかもしれないけれど、真面目です。
洪水になったとき、海で船が転覆したとき、湖でボートが沈んだとき、
スイミングゴーグルがなくても泳げるんだろうか。
背の立たない水深のところでは、恐怖で泳ぎを忘れるに違いない。
ガチガチに固くなってしまえば、せっかく浮けても泳ぐどころじゃない。
力が入れば体が沈んでくるからです。
あるとき、バリの定宿でその懸念をまざまざと想起させることがありました。
バリ島ではいつもウブドの定宿に滞在しています。
そこは2階建てコテージになっていて、素朴なバリ建築ながらもとても清潔で小ぎれいなホテルです。
ホテルには長さ15m×幅8mほどのごく小さなプールがあって、
それは、ちょうど私が滞在する部屋の真ん前にあり、
テラスからプールに誰もいないときを見計らって、きままに泳ぐことができます。
バリ島滞在の楽しみの一つは、毎日、部屋の前で気楽に泳げることです。
当たり前のことかもしれないけれど、ふつうの人ってゴーグルもキャップもつけないんですね。
このプールでおそらく50回以上は泳いでいると思うし、
テラスからプールを毎日眺めること100日近くなると思うけど、一度も見たことがありません。
しっかりつけているのは、私だけなんです。



プールは入り口が60cmほどの深さ、奥の方は深さ2.5mぐらいになっています。
水が深いと水の青さがだんだん濃くなりますから、青みが濃くなると私は緊張してしまい、
そそくさと一番奥まで泳ぎ縁に手を掛けてホッ、とまぁ、私の泳ぐ能力はその程度です。
いつもは1人で泳いでいるのですが、
たまたま同伴者と遊びながら泳いでいて、調子が狂ったのでしょうか。
あるいはいずれ来る洗礼のようなものだったのか。
突然、深いところで溺れました。
そのときの慌てようったらなく、まず頭の中は真っ白。
ほんの1mも行けばプールの縁があるというのに、そんなことは頭から吹っ飛ぶ。
ギャーッ 溺れる、だめだぁ~と、パニック状態に。
となれば、溺れる者は藁をもすがる。
必死にかたわらの同伴者にしがみつきました。
彼は小さい頃から川で育ったほど泳ぎが達者なんですが、
突然、満身の力を込めて必死にしがみつかれ、そちらも溺れそうに。
何しろ狭いプールの、たかだかちょっと背が立たないからと言って、
溺れるなどということは信じられなかったようです。
無理もありません。
しかしそこは年季の入った川育ちの河童、速やかに冷静さを取り戻し、
バタつく私をつかんでプールの縁に運びました。
同伴者はとことん呆れ果て、深いところで訓練が始まりました。
まず息を大きく吸ってプールの底まで思い切り沈みます。
いったん底に足が着くと、あとは浮かび上がるのみ。
自然に体が浮いてきて、めでたく水面から顔が出る、というわけ。
これを何回も繰り返すうち、そのプールは怖くなくなりました。
背が立たない部分はせいぜい5m四方もないんですから、我ながら、ホントに情けない。
だけど、私にしてみれば必死だった。
お陰さまでそれ以来、ちょっと水の中での自分が変わったかもしれない。
ま、言ってみれば一線を超えみたいなものかな?
何をオーバーな、と思われるかもしれないけれど、
半世紀以上も泳げない人生を突進してきた者にとって、大変なことなんですよ。
うん、うん。
クラブは1~3班に分かれていて、私のように泳げない人は初心者クラスである3班に入ります。
好きな泳法だけをやっていれば気楽なんですがそうはいかなくて、
クロール、平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライの4種目を指導されます。
泳げなかった私も、2、3年するとそこそこ泳げるようになりました。
でも、その後も長~い初心者クラス所属が続きます。
私が水泳を始めたきっかけは、バトゥール湖でのエンジンストップだったのですが、
少し泳げるようになり、思いがけないことが判明。
ゴーグルとキャップをつけないと、泳ぐ気になれないことです。
特に、ゴーグルなしには泳げないんじゃないでしょうか?
それと、背が立たない深さのところではパニックになる。
これはいつも、水深1mほどの深さのプールで泳いでいるからでしょう。
たったそれだけのことで? と嗤われるかもしれないけれど、真面目です。
洪水になったとき、海で船が転覆したとき、湖でボートが沈んだとき、
スイミングゴーグルがなくても泳げるんだろうか。
背の立たない水深のところでは、恐怖で泳ぎを忘れるに違いない。
ガチガチに固くなってしまえば、せっかく浮けても泳ぐどころじゃない。
力が入れば体が沈んでくるからです。
あるとき、バリの定宿でその懸念をまざまざと想起させることがありました。
バリ島ではいつもウブドの定宿に滞在しています。
そこは2階建てコテージになっていて、素朴なバリ建築ながらもとても清潔で小ぎれいなホテルです。
ホテルには長さ15m×幅8mほどのごく小さなプールがあって、
それは、ちょうど私が滞在する部屋の真ん前にあり、
テラスからプールに誰もいないときを見計らって、きままに泳ぐことができます。
バリ島滞在の楽しみの一つは、毎日、部屋の前で気楽に泳げることです。
当たり前のことかもしれないけれど、ふつうの人ってゴーグルもキャップもつけないんですね。
このプールでおそらく50回以上は泳いでいると思うし、
テラスからプールを毎日眺めること100日近くなると思うけど、一度も見たことがありません。
しっかりつけているのは、私だけなんです。



プールは入り口が60cmほどの深さ、奥の方は深さ2.5mぐらいになっています。
水が深いと水の青さがだんだん濃くなりますから、青みが濃くなると私は緊張してしまい、
そそくさと一番奥まで泳ぎ縁に手を掛けてホッ、とまぁ、私の泳ぐ能力はその程度です。
いつもは1人で泳いでいるのですが、
たまたま同伴者と遊びながら泳いでいて、調子が狂ったのでしょうか。
あるいはいずれ来る洗礼のようなものだったのか。
突然、深いところで溺れました。
そのときの慌てようったらなく、まず頭の中は真っ白。
ほんの1mも行けばプールの縁があるというのに、そんなことは頭から吹っ飛ぶ。
ギャーッ 溺れる、だめだぁ~と、パニック状態に。
となれば、溺れる者は藁をもすがる。
必死にかたわらの同伴者にしがみつきました。
彼は小さい頃から川で育ったほど泳ぎが達者なんですが、
突然、満身の力を込めて必死にしがみつかれ、そちらも溺れそうに。
何しろ狭いプールの、たかだかちょっと背が立たないからと言って、
溺れるなどということは信じられなかったようです。
無理もありません。
しかしそこは年季の入った川育ちの河童、速やかに冷静さを取り戻し、
バタつく私をつかんでプールの縁に運びました。
同伴者はとことん呆れ果て、深いところで訓練が始まりました。
まず息を大きく吸ってプールの底まで思い切り沈みます。
いったん底に足が着くと、あとは浮かび上がるのみ。
自然に体が浮いてきて、めでたく水面から顔が出る、というわけ。
これを何回も繰り返すうち、そのプールは怖くなくなりました。
背が立たない部分はせいぜい5m四方もないんですから、我ながら、ホントに情けない。
だけど、私にしてみれば必死だった。
お陰さまでそれ以来、ちょっと水の中での自分が変わったかもしれない。
ま、言ってみれば一線を超えみたいなものかな?
何をオーバーな、と思われるかもしれないけれど、
半世紀以上も泳げない人生を突進してきた者にとって、大変なことなんですよ。
うん、うん。
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