あみたろう徒然小箱

お気に入りのモノに囲まれ、
顔のつぶれたキジ猫と暮らせば、あぁ、極楽、極楽♪

四角い猫が丸くなる

2020-01-08 | 猫 ・ cat ・ ねこ

これぞまさしく猫が丸くなるアンモナイト状態

ここは上の画像と同じ定位置。いつもはアンモナイトだがたまには起きている

うちに来た初めの頃には別室のベッドでも寝たのに、いまでは皆無

カーテンの向こうでまったりしながら物思いにふける

♪ね~こは炬燵で丸くなるぅ~♪
これは童謡「ゆき」の最後のフレーズでお馴染みです。
うちの猫、いつも丸くなって定位置に寝ていますが、
ここで言う「丸くなった」のは猫の性格のことです。

渋谷区で地域猫として近所のお婆さんから食事をもらっていた「あみ」。
そのうち近くに住む猫ボランティアのRikuさんからもご飯をもらうようになりました。
※猫ボランティアさんは、野良猫や迷い猫などを保護し、里親募集をしてその猫の幸せを考えてくれる。
そうこうするうちお婆さんは亡くなってしまいました。
Rikuさんだけが見守ってくれていたのですが、
あるとき他の猫とけんかをして怪我をしてしまったそうです。
怪我は痛くて辛かったと思いますが、この怪我したことが「あみ」の運命の分れ目でした。
猫の苦境を絶対見過ごすことができないRikuさんによって病院に連れて行ってもらい、
彼女の家にしばらくワラジを脱がせてもらいました。
しかしRikuさんの家にはすでに飼い猫のアトムなどがいました。
ほかにも一時的に保護した猫が数匹。
そうそう次々引き取ってばかりはいられませんから、
約1年後、「あみ」の里親募集をしてくれました。
当時7歳にもなっていたし、美猫というわけではないし、
お試ししてみれば気が強いし可愛げがないしで、
なかなかもらい手が現れませんでした。
そのうち里親募集をネットで見たという慈悲深い夫婦(これ、うちのことです)
にようやく引き取ってもらいました。

決して美猫とは言えないツンツン顔

あみはRikuさんの家で居候をしているとき、
飼い猫のアトムとはことのほかソリが合わなかったそうで、
すれ違うとき「うぅ~」とうなり合っていたのだとか。
私から見れば、あみの性格はきつくて自分勝手、自己主張するけど妥協はしないから、
正式嫡男のアトムはこの新参者にそうとう頭にきていたんだと思います。
かく言う私だって、あみを飼ってからの4年間ぐらい、
何か気に入らないと「シャーッ」と威嚇され、
怖がりの私は縮み上がって大声で叱ることが何回もありました。
例えば優しく撫でているつもりでも、撫で方が気に入らないと怒られる。
ったく、やっていられない猫だったのです。
ついつい「あんたッ、保護してあげた恩も忘れて、その態度は何よ!!」
「自分の出自も考えなさい!!」
などと腹いせにひどい言葉を投げつけていたのです。
私、猫とけんかする程度の狭量人間なんです。
猫だって人間だって、出自なんて自分の責任じゃないのにネ。
なかなかもらい手が現れなかったのもさもあらん、
こんなとんがった性格の猫では苦労するのが目に見えているもの。
ふだん温厚な相方でさえ、
「タスマニアデビルのような猫だなぁ」
「この猫を飼うことはボランティアだ」と言う始末。
 ※「タスマニアの悪魔」という意味のタスマニアデビル。タスマニア島だけに住む有袋類の固有種で。一見小型のクマに似ている。鳴き声は、「背筋の凍るような」と言われるような声をあげるが、死肉を含め、何でも食べてしまうことからも「デビル」と名付けられている。顎の力は非常に強く、硬い骨などもバリバリと噛み砕いてしまう。 

ところがうちにが来て4、5年ほど過ぎた頃からでしょうか、
「どうも、この家の人は私に絶対悪いことをしないみたい」
(当然ながら私たち、嫌がることなんて決してしないもの)
「この家の人は私のことを可愛くてしょうがないみたい」
(ホントは「猫が可愛い」ということなんだけど・・・)
ということを、身にしみて理解したようです。
ここまでに4、5年も要するとはねぇ。
なんと気長に見守ってあげたことか。(と、恩に着せる)

あみのベースキャンプともいうべき定位置は、
腰痛持ちの私が横になって腰を休める場所のすぐ横です。
そこに横になったとき、手でトントンとベースキャンプのマットを叩くと、
「判りました、判りました。すぐにまいります」と、いそいそとやって来ます。
日だまりの暖かい場所で機嫌良くコロコロしていても、
トントン→「はい、判りました。すぐまいります」
私はますます気に入って、
「まぁ、よく解る猫ちゃんねぇ」と、この上ない黄色い猫なで声で迎え、
思い切り優しい撫で方であみの背中や顎の下などをコネコネ撫でるのです。

とまぁ、そんなこんなするうちに、
あみはとことん可愛くなってきて、
〔トントン→いそいそ→撫でなでコネコネ〕の繰り返し。
ようやくうちの猫らしくなってきたのでした。

めでたしめでたし。


ときにはこんな可愛い表情を見せることもある

床にコロンコロンとするのが好き