あみたろう徒然小箱

お気に入りのモノに囲まれ、
顔のつぶれたキジ猫と暮らせば、あぁ、極楽、極楽♪

葉っぱがカーテンを挟む、リーフタッセル

2015-04-18 | goods ・インテリア
 自然素材そのままの味わいを楽しみたい、リーフタッセル。
 レースのような薄い素材の方が、この素朴さが引き立つ 

静岡県の島田駅前に、お気に入りのインテリアの店「FORMS」があります。
10数年前、私が気に入りそうな店があるからと、
島田在住の義姉に連れられて行ったのが最初でした。
「木を感じる暮らし」をテーマにしたインテリアショップは北欧テイストを意識した店で,
一目で気に入って以来、島田を訪ねるごとに立ち寄るようにしています。

実際には北欧製のものはほとんどなく、北欧テイストの無垢のオーダー家具が中心です。
ダイニング&リビングテーブル、チェスト、ソファ、椅子、ベッドなどの大型家具、
カーテン、タピストリー、クッション、カーペットなど周辺のインテリア用品、
食器、花器、籠、額縁などの雑貨も豊富です。
インテリア雑貨はちょっとリーズナブルすぎる感がありますが、
取り扱い幅を広くするための経営手段かもしれません。
いずれにしても、オーダー家具はもちろん、扱う品すべてが一貫して木を意識したものが多く、
シンプルで自然を意識した味わいがポリシーのようです。
10年ほど前は分厚いフェルト素材のチェアマット、
昨年末はイギリス[TWEEDMILL]のリサイクルウールブランケット。
そして今年2月の訪問では、リーフタッセルを見つけました。

一般的にタッセルはカーテンと共布が多く、
その他、フリンジが付いたもの、大型ビーズを使ったものなど幾種類がありますが、
どちらかというとデコラティブに傾く傾向があって好きではありません。
これは、自然素材をそのまま生かした素朴なイメージを前面に出しているもので、
「葉っぱで挟む」という不思議にも惹き付けられました。
 貼り合わせが判らない造りがほとんど  
 こちらは貼り合わせが判りやすい例 
よく見ると葉っぱは2枚貼り合わせてあって、
外からは見えませんが間にマグネットが入っています。
だからカーテンを丸ごと束ねなくても、途中で挟んで留めることもできます。
カーテンが創り出すひだの重なりに、
留め方の妙と葉っぱの形がプラスONEの表情を与えていて、ふと目にしたとき和むのです。

 分厚いドレープのカーテンだと、素朴な味が負けてしまう? 
 分厚いドレープでも、小窓なら似合うような気がする 
 繊細なレースの方が木製の葉の素朴さを引き立てる 
どちらかというと、厚いドレープのカーテンよりも、
レースの繊細なカーテンの方が、この素朴な葉っぱが引き立つように思います。
うちでは、いつもドアを開け放している書庫と仕事部屋に使っています。
 玄関から丸見えの書庫。ちょっと視線を遮ってみる 
 開け放しの仕事部屋の入り口にレースをあしらう。 

このリーフタッセル、木、麻、木綿、スチールなど自然素材を中心とした製品を中心に扱う、
キフル「Kiful」というオンラインSHOP(在福岡)で買うことができます。
カーテンタッセルには他にもサクラ、カエデ、ビスケットなどのシリーズがありますが、
私は素朴な葉っぱのタッセルが一番好きです。

緊張が解けると風邪を引く ~衛気(えき)の話~

2015-04-04 | よもやま話
昨年3月から今年2月にかけて、いままでになく困難でつらい出来事が集中しました。
ふぅ~っ。

ま、こういうことは、長く生きていれば多かれ少なかれ経験することですが、
よりによってこの1年間にこれだけ多くの事柄が集中しなくても・・・
と、何度恨めしくも思ったことでしょう。
“なぜか、大きな出来事は重なることが多い”とは聞いていましたが、
やはりそうなんだと痛感したのです。

押し寄せる出来事を一つ一つ処理し、
2月末にとどめともいえるつらい別れが来て、すべてが終わったとたん、
翌日から喉がヒリヒリ、鼻水がツゥーッ、
そしてひどい風邪になりました。

20代から冬はひどい咳風邪に悩まされてきましたが、
10年程前に水泳を始めてからあまり風邪を引かなくなりました。
しかし、積み重なった疲労のためか今回の風邪はことのほかひどく、
咳喘息の持病も加わって、咳のため安眠できない日々が続きました。
家中のダストBOXは、ティッシュペーパーの花でてんこ盛り。
咳の激しさに飼い猫も飛び退くほど。
ようやく“真人間”に戻ったころには、街は桜色に染まり、花見の季節となっていました。

【国立の春は桜見物の人でおおにぎわい】
 国立駅前大学通りの桜は、いまが満開

 一橋大学の土手には、今年も可憐なスミレが

 大学通りのモミジが一番瑞々しいとき

 一橋大学の隣家に毎年咲く葛性の白い花。何という名の花でしょう? 

それにしても不思議に思うのは、
緊張が解けると待ってましたとばかりに、風邪を引くことです。
これは仕事をしていた頃からたびたび感じていました。
緊張が漲っている精神状態と体調とは、密接な関係があるのは確かです。

単行本や雑誌の編集をしていた頃、
締め切りに間に合わせるため徹夜をすることがたびたびありました。
気管支が弱い私は、若い頃から風邪を引くと高熱と激しい咳が出て、
1、2週間が無駄になるということがよくありました。
締め切りに間に合わなければ、雑誌や単行本の発行日に間に合わないという、
決定的なダメージとなります。
仕事は、撮影・取材→原稿書き→入稿→校正→校了と続くのですが、
特に撮影や取材日は、当日絶対に行かなくてはという気合いが漲り、
30数年間、風邪や病気で穴を開けたことは一度もありません。

撮影はその種類にもよりますが、
カメラマン、スタイリスト、スタジオやロケ地、撮影用品など、
1か月近く前からスケジュールを抑えて成り立つものですから、
キャンセル後近くの日程に再予約を入れるのは不可能です。
それは、締め切りに間に合わない→印刷所への入稿に間に合わない→
発行日に間に合わないを意味し、考えたらぞっとする事態です。
たとえ高熱を出したとしても、仕事優先は当たり前。
そんな緊張ある日程が絡む仕事を30年近くやりましたが、
“蒲柳の質”と言われる私が、当日に体調を崩したというは一度もなし。
これはまさに緊張と体調の関係にほかならないのです。

撮影は編集の仕事のほんの一部ですから、いつも緊張していたわけではありません。
では、一年中撮影しているカメラマンはどうなんだろうと、
馴染みのスタイリストさんに訊ねたことがありました。
彼女によると、ある知り合いのカメラマン氏は当日高熱を出しながら現場にやって来て、
シャッターを切ってはぐったり横になり、
シャッターを切っては横になりを繰り返していたそうです。
いくら緊張と体調には関係があるとはいえ、
日程が詰まっていれば、調整しきれないことだってあるのですね。

その緊張と体調の関係は、
「衛気(えき)」と呼ばれるエネルギーの一種がつかさどっているのだということです。
「衛気」は、皮膚や気管支、鼻などの体表部をくまなくめぐり、
粘膜細胞を強化して防衛力を高め、バリアをはりめぐらす働きがある・・・・のだとか。
風邪の引き始めに体がゾクゾクしたり、鼻がムズムズしたりするのは、
まさに「衛気」とウイルスが闘っている症状なんだそうです。

では、いつも気を張った状態でいれば「衛気」が充実して、
風邪をひかないのではないかというとそうではなく、
ストレスや緊張でいつも張りつめていると、
イライラしたりストレスに弱くなるなどの症状が出て、
血のめぐりが悪くなったり、内臓が機能低下を起こす原因にもなるのだとか。
私の場合、ストレスが多い生活が続くと、胃腸の調子が悪くなるのはそのせいでしょうか。

だから「緊張が解ける」→「風邪をひく」というのは悪いことばかりではないようです。
体が「気を緩める必要がある」と判断していると考えられるのだとか。
体と気の関係って、うまくできているのですね。
気が緩んだときは「衛気」も不足して、体の表面が緩んだような状態になり、
「衛気」によるバリアが弱まって風邪が侵入してしまう。

20代以降、咳を伴う風邪に悩まされていた結果、
50代にはとうとう咳喘息になってしまった私に、風邪は禁物。
でも、風邪は体を衛(まも)る一端になっているとも知ると、
怖がってもいられないのかもしれません。

“風邪を引いたことがない”と自慢している人がいますが、
こういう人は外敵に鈍いとも言えるそうで、
ある日突然、癌、脳溢血など、重篤な病気になることもあるのだとか。
それは体の変化に鈍かったということにもなるのだそうです。

そういう意味で言えば、私は外敵に敏感ということになるのでしょうか。
ひどい風邪を引くことばかりが多く、
長年ずっと損をしていると思っていましたが、ものは考えようです。
体の変化や外敵をキャッチしやすい体なのだと考え直し、
一病息災!    以後、喘息くんと仲良く付き合うことにします。